人間にとって成熟とは何か (幻冬舎新書) | |
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幻冬舎 |
☆☆☆
曽野綾子さんが、人間にとって成熟とは何か。
自分らしく、品格ある生き方とは・・・十八の提言を。
いずれにしても、根底にあるのは、人間とは弱いもので、
常に善と悪の間で彷徨っていると・・・・ゆえに、
善の領域で、少しでも考え、立振る舞いできることはどれだけ尊いか。
例えば、品というものでは、品とは多分に勉強によって身につく。
本を読み、謙虚に他人の言動から学び、感謝を忘れず、利己的にならないこと、と。
受けるだけではなく、与えることは光栄だと考えていると、それだけで
そのひとには気品が感じられる・・・・と。
といいながら「他人を理解することはできない」「人間の心は矛盾をもつ」
「正しいことだけをして生きることはできない」など、
各人の心に宿る正義とは何かと、聖人君主の生き方を奨めているのではない。
ゆえに、成熟した生き方とは、羨ましいものである。