ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

ぼくの短歌ノート~穂村弘

2018-02-24 05:04:03 | 本の少し
ぼくの短歌ノート
クリエーター情報なし
講談社

☆☆☆☆

不思議な本。 絶対読んでいるのに、プログ揚げていないみたい。

手元にはないし、図書館で借りたんでしょう、
当時それ程短歌に興味が無かったのか、でも読むと間違いなく読んでいる。

気になる歌も、ちらほら、頭に残っている・・・・。
近現代の名作から一般の方の投稿歌まで幅広く紹介。

新たに見なおして、気になる短歌を。

父のなかの小さな父が一人づつ行方不明になる深い秋 (小島ゆかり)

事務員の愛のすべてが零れだすゼムクリップを拾おうとして (雪舟えま)

ほろびる、としずかに声に出してみるボディソープを泡立てながら (冨樫由美子)

一度にわれを咲かせるようにくちづけるベンチに厚き本を落として (梅内美華子)

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 (俵万智)

二人してかたくつないで歩く手も離さねばならぬ別れる時は (中村清女)

ポストまであゆみきたりて見直せば手紙の宛名いかにも恋し (筏井嘉一)

「じいちゃんはいつごろしぬのおとうさん」満四歳の東京の孫 (鉄本正信)

舗道には何も通らぬひとときが折々ありぬ硝子戸のそと (佐藤佐太郎)

お一人様三点限りと言われても私は二点でピタリと止めた (田中澄子)

かゆいとこありまひぇんか、といひながら猫の頭を撫でてをりたり (小池 光)

オレの名は「野田さん」じゃない、「部長」だと若手社員に怒鳴りたる人 (清水良郎)

 三十歳職歴なしと告げたとき面接官のはるかな吐息 (虫武一俊)
コメント
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