ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

パンジョ寄席~今年も商売パンジョウまちがいなし

2011-01-29 22:31:09 | パンジョ寄席

今年、最初のパンジョ寄席。


ぎっしり満員のお客様。

一、桂優々・・・・・・・・・・・・・「四人癖」

鼻の下を人差し指でこする。目を両手でこする。
着物の袖をひっぱる。これは良いと手をたたく。

なくて七癖。優々さん、堂々の舞台、へんな癖もついておらず、
白紙の状態に、好感がもてる。

でも、師匠は雀々さん、だけに。
今後どんな、味、においがつくのか、今から楽しみですな。


二、桂よね吉・・・・・・・・・・・「天災」

吉朝の三番弟子ですが、三年間は、預かり弟子で大師匠の米朝の元へ。

噺は、「天災」だが、「離縁状二枚、書いとくなはれ。ばばと嫁はんに。」と、
入り方がシンプルでおもしろい。
心学の先生も、紅羅坊ではなく、堀佐田勘兵衛、縮めて「ホリカン」というのは、吉朝風か。

初めてのクスグリばかりで、ひと味もふたあじも違い、新鮮。
家へ帰ってからの、隣のタツツァンとこへ行ってからが、先ほどの教えを知ったかぶりで
云うが、チンプンカンプンで、最高におもしろい。

最近は、ざこばさん系の乱暴者の八五郎に出会うのが多いが、
気の短い職人で単に口が荒いだけの八五郎も、正統派っぽく
スッキリしていて良ろしおましたで。


三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・「戻り井戸」

「死んだらどうなるのか」「死ぬと人間はどこへいくのか」と、
常に仏教書を読んでいるか、それ以外はすべて落語のことをと。
師匠枝雀さんの思い出をまくらに。

噺は、「戻り井戸」、小佐田定雄さん作と思いきや、枝雀師匠作とか。
噺は、男が気がつくと真暗の井戸の中にいる、助けを呼ぶと、通りかかった
田舎のお百姓の二人に助けられ、家で酒を振る舞われる。

最初は、田舎の良さ、人の素朴さなど、誉めていたのが、酔うにつれて
悪態をつきはじめる。・・・・・・このあたり「一人酒盛」状態。

最後は、酔って寝ているうちに、怒った田舎びとに、元の井戸に掘り込まれてしまう。

男が気がつくと真暗の井戸の中。・・・・・・「天狗裁き」ように、はじまりに戻る。
あれは、夢だったのか、それとも現実だったのか、・・・・不思議な噺である。

でも、雀々さん、師匠を懐かしんでの高座の様な気がしましたな。


四、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

地方でのマクラか、いまだ「ちりとてちん」のハナシから。

噺は「不動坊」だが、新さんに太鼓をもってきて、裕さんにアルコール買うてきてと
頼む仕込を忘れる。あんころ餅でも笑い半減、もったいない。

セリフの中にも「ムチャクチャ」とか、ぞんざいな言葉も入ってきて違和感を覚える。
噺を解りやすくするのと、崩すとは、別もんと思いますが・・・。

サゲは、「そんなことでは、不動坊の先生、浮かばれませんやろ」
「それで、今まで、井戸に沈んでいましたんで」・・・。

年四回のパンジョ寄席、次回はいつ頃か、待ち遠しいですな。


パッジョ寄席
2011年1月29日(土)午後4:30開演
パンジョホール

一、桂優々・・・・・・・・・・・・・「四人癖」
二、桂よね吉・・・・・・・・・・・「天災」
三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・「戻り井戸」
四、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・「不動坊」


11-04-17



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