今年、最初のパンジョ寄席。
ぎっしり満員のお客様。
一、桂優々・・・・・・・・・・・・・「四人癖」
鼻の下を人差し指でこする。目を両手でこする。
着物の袖をひっぱる。これは良いと手をたたく。
なくて七癖。優々さん、堂々の舞台、へんな癖もついておらず、
白紙の状態に、好感がもてる。
でも、師匠は雀々さん、だけに。
今後どんな、味、においがつくのか、今から楽しみですな。
二、桂よね吉・・・・・・・・・・・「天災」
吉朝の三番弟子ですが、三年間は、預かり弟子で大師匠の米朝の元へ。
噺は、「天災」だが、「離縁状二枚、書いとくなはれ。ばばと嫁はんに。」と、
入り方がシンプルでおもしろい。
心学の先生も、紅羅坊ではなく、堀佐田勘兵衛、縮めて「ホリカン」というのは、吉朝風か。
初めてのクスグリばかりで、ひと味もふたあじも違い、新鮮。
家へ帰ってからの、隣のタツツァンとこへ行ってからが、先ほどの教えを知ったかぶりで
云うが、チンプンカンプンで、最高におもしろい。
最近は、ざこばさん系の乱暴者の八五郎に出会うのが多いが、
気の短い職人で単に口が荒いだけの八五郎も、正統派っぽく
スッキリしていて良ろしおましたで。
三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・「戻り井戸」
「死んだらどうなるのか」「死ぬと人間はどこへいくのか」と、
常に仏教書を読んでいるか、それ以外はすべて落語のことをと。
師匠枝雀さんの思い出をまくらに。
噺は、「戻り井戸」、小佐田定雄さん作と思いきや、枝雀師匠作とか。
噺は、男が気がつくと真暗の井戸の中にいる、助けを呼ぶと、通りかかった
田舎のお百姓の二人に助けられ、家で酒を振る舞われる。
最初は、田舎の良さ、人の素朴さなど、誉めていたのが、酔うにつれて
悪態をつきはじめる。・・・・・・このあたり「一人酒盛」状態。
最後は、酔って寝ているうちに、怒った田舎びとに、元の井戸に掘り込まれてしまう。
男が気がつくと真暗の井戸の中。・・・・・・「天狗裁き」ように、はじまりに戻る。
あれは、夢だったのか、それとも現実だったのか、・・・・不思議な噺である。
でも、雀々さん、師匠を懐かしんでの高座の様な気がしましたな。
四、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・「不動坊」
地方でのマクラか、いまだ「ちりとてちん」のハナシから。
噺は「不動坊」だが、新さんに太鼓をもってきて、裕さんにアルコール買うてきてと
頼む仕込を忘れる。あんころ餅でも笑い半減、もったいない。
セリフの中にも「ムチャクチャ」とか、ぞんざいな言葉も入ってきて違和感を覚える。
噺を解りやすくするのと、崩すとは、別もんと思いますが・・・。
サゲは、「そんなことでは、不動坊の先生、浮かばれませんやろ」
「それで、今まで、井戸に沈んでいましたんで」・・・。
年四回のパンジョ寄席、次回はいつ頃か、待ち遠しいですな。
パッジョ寄席
2011年1月29日(土)午後4:30開演
パンジョホール
一、桂優々・・・・・・・・・・・・・「四人癖」
二、桂よね吉・・・・・・・・・・・「天災」
三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・「戻り井戸」
四、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・「不動坊」
11-04-17
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