ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

個性が集う~宵酔落語会

2009-12-20 16:00:55 | 高津の富亭
今日は、午前中は京都ヘ、三時の宵酔クラシックには大阪ヘ帰って来なければ。
福車、出丸、文華、遊喬、この四人の競演は見逃す訳にはいきませんな。

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・高津神社の正面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


高座が壊れていてガムテープで補強、いらち俥や動きの激しいのは無理。


・・・・・・・・・・常連さんの50名で、ゆったり目の満席・・・・・・・・・・
・・・・・・・遅れて来られた出丸さん、自らチラシを手渡しで・・・・・。


一、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・「犬の目」

最初に遊喬さんが登場。実はまだ、出丸さん、文華さんが前の仕事があり、まだ、来られてないので
まずは私と福車さんの落語を、四人揃った時点でいつもの座談会を。

寒さの話から、右京さんの冬山登山、山はこわいでっせと。
昔、一番高い高座でという事で、富士山山頂での落語会。
誰が考えたか知りませんが、山頂は小屋は無く、神社はあるが、落語なんぞはもってのほか、
寒いは、空気は薄いはで、しゃべっているうちに、酸欠状態で、卒倒。
文華さんも、私も、酸素ボンベのお世話になったと・・・・・・・。

医者の小噺から、「犬の目」ヘ。
無理やり、ギャグをいれて、笑わせようとはしてないが、ほんのりと笑える。
遊喬さんがやる、「犬の目」、「看板の一」など、格調高く、味があって、おもしろい。
この様な、実力が揃うた四人会、出番で色んな方の前座ネタが聴けるのは、楽しみのひとつですな。

サゲは、「電信柱を見ると、片足あげて、おしっこしまんねんわ。」
「あぁ、このまえの手術、メス(雌)は使うてないからな」と新バージョン。


二、桂福車・・・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」

マクラは、一番、当たり前ですが、その噺家さんの個性がでますな。
体制批判など、政治色のある外国ジョークといえるような
、福車さんらしい、ひねった小噺を次々に披露。

噺は、「粗忽長屋」・・・最高に、ナンセンス極まりない、落語的世界。
行き倒れの姿を見て、友達といい、その本人の処へ行き、
自分の死体を一緒に引取りに行こうと言う。

「抱かれているのは俺だけど、抱いてるのは誰だろう」

逆も真なりといいますが、「抱いているのは俺だけど、抱かれているのは誰だろう」
では、当たり前すぎて、オチにならない。・・・・言葉とは、不思議なもんですな。

福車さん、ゆっくりと各駅停車のように、笑いを引っぱるというのではなく、
快速急行のように、どんどん話をすすめるが、きっちりと笑いのツボはおさえる。
肩の力は抜けているが、手抜きではない。・・・噺家28年の味ですな。

まだまだ、福車さんの落語、聴く機会は少ないですが、
福車さんの喜六のアホさ加減はどんなんなのか、興味そそりますな。

・・・・・・・・・・・・・・ちょっと長めの座談会・・・・・・・・・・・・・・・

四人揃って、登場。出丸、文華さんがこの前に仕事、そして、遊喬さんがこのあとに仕事。
福車さんは、家で皿洗いの用事を済ましてきたとか。・・・・さすが師走、皆さん忙しい。
まあ、今、昔では考えられないぐらい、仕事が多い。
特に若手。生寿とか福丸、28日間連続で、仕事があるとか・・・
ほんま落語家、特に若手ににとっては恵まれた環境ですな。

遅れてきた出丸さんが配ろうとした、チラシの事から、
落語会の料金について、幾らが妥当かと客席のお客様に聞かれる。
地方へいくと、広島で、楽太郎、小遊三と前座一名、各一席で、4500円らしいが。
結構高い・・・・。東京からの旅費とテレビの露出度か、それでも高い。、

私的には、出丸さんの言う、繁昌亭昼席が基準で。(10人も出て三時間弱で、2000円)
大ホールではなく、普通のお寺などでの、落語会では、1500円か。
中身で言うと、マイク無しで届く顔の表情も分る位の大きさの会場が一番好きですな。

繁昌亭での、夜席も高騰気味ですが、余程の大御所さんは別ですが、
当日2500円、前売り2000円ぐらいが、やはりよろしますな。

メンバーといい、この落語会の1500円、ほんまリーゾナブルな価格でおますな。

続いて、間に出る色物の芸人さんの話に。
大道芸人で、びっくりするような人の列挙。
ハーモニカを全部、口の中へ入れて、吹く人。
気行で硬いパイプを曲げる人。
笛を吹きながら、歌を唄える人。
なぜ、TVで取り上げないのか、見てみたい人ばかりの話でした。

次の仕事の時間が迫っている遊喬さんの中座で、座談会も終了。


三、桂出丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・「天神山」

米朝師匠の、文化勲章受賞の、一門のお祝い会でのはなしでひとしきり。

さて、今日は何にもネタ考えていませんので、「何しましょ。」と・・・。
前回の不動坊といい、久しく演ってないのをすると、スリリングですな。

「天神山」したいですが、三味線も鳴物も無いし、・・楽屋に向って、口三味線、やって貰えますか。
春になると人がぞろぞろ這うな・・・でスタート。
へんちきの源助が、一心寺の墓見に行くところで、福車さんの、口三味線がはいる。
墓の前での、献杯負け呑みまで、ずーっと口三味線、鳴りっぱなし。
果たして、節がおうてるのかどうか解りませんが、ご苦労な事。

そのあと、ユウレイがでるところでは、銅鑼が文華さん、鳴物が福車さん。
こんな天神山、初めての出逢い。・・・ええ、経験ですな。

来春には、本物の三味線で、出丸さんの「天神山」聴きたくなりましたな。


四、桂文華・・・・・・・・・・・・・・・・・・「近日息子」

時間も迫っているけど、これだけは言わせてと、・・・・今日本当にあったはなし。
三ノ宮の駅で、急いでいる女性が落とした襟巻を渡そうと追いかける文華さん。
そのあとを、その文華さんが、落としたタバコを、渡そうと追いかける女性二人。
駅を四人が、全速力で走っていく、周りの人は、何が起こったのかと思った事でしょうと。
ほんま、今、経験してきた事で。

噺は、「近日息子」を短い版でお送りします・・・。
最初の、暦を買うところ、親父がハバカリヘいくところを割愛。

「イチコロ」からは、最高のおもしろさ。
いつもは、台の上で中腰に立ち上がるのだが、舞台が軟弱と注意があったのか、
動きは抑え目で、その代わり口ではいつも以上に、「ボケ、アホ、カス」の連呼で怒りを補う・・・。

でも、植木屋を見に行くところで、
「こんなに、いつも腹が立つのに、ようつきおうて遊んでますな」と
こんな台詞のところの、文華さん、一番、好きですな。

文華さんに、はまった「近日息子」、今年の最後に、もう一度聴けたなんて、幸せですな。
でも、終演後、キタナイ言葉の表現がありましたこと、お許しを・・・と。
こんな気遣いできる、良識人的、文華さん、ますます好きになりましたな。

まあ、来年も、文華さん目当てに、新しい落語会、増えそうですな。


宵酔落語会
2009年12月19日(土)午後3:00開演
高津宮

一、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・「犬の目」
二、桂福車・・・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」
ちょっと長めの座談会
三、桂出丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・「天神山」
四、桂文華・・・・・・・・・・・・・・・・・・「近日息子」

09-81-371


皆さん、忙しくて、スケジュールが合わなくて、
次回は、来春4月18日(日)の予定とか・・・。

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コメント (1)
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