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音楽が大好きな私、音楽を聴くと心が落ち着く、気持ちが和らぐ。それはどうして起きるのか、感覚、脳への情報、音楽で人が感動するのはなぜ。
感性の部分を一部論理的に解き明かしてくれる。
読書していて気になった命題的なものだけ覚書しておく。
・現代人は全体的に感覚が鈍ってきていますが、五感の中で一番軽視されているのは「触覚」です。
・脳の神経線維は双方向で、脳に入っていく方を「求心性神経」、脳から抹消器官に出ていく方を「遠心性神経」という。
・真っ赤なウソの元が、西洋には二つある。町中の立派な建物がそうです。教会と劇場・・・両方とも、人間はその中に引き込まれて夢中になる。
・他の人の言っていることや書いていることを上手にまとめていくのは「情報処理」なんです。ものを書く、ものをつくるとは、情報化すること。「情報化の作業」と「情報処理の作業」とはまったく違うものなんです。
・絶対音感というのは、どうやら「聴覚野」ではなくて「言語野」で覚えているらしい。
・一緒にうたうということは、リズムを揃えるとか音程を揃えることではない、真剣に一生懸命にやることに歌の原点をみた。
・オリジナリティとは、新しい共感を発見すること。オリジナリティを作り出している人、精神を病むことだってある。個性が行き過ぎた場合はそうなっていく。他人がほとんど共感しなくなる。その綱渡りが一番難しい。それがアートでしょう?
・自分の生きる意味を神に預けてしまったら楽かもしれないけど、怠けますよ、みんな。その人が作品、それぞれの一生が作品。人は作品。
・ある年齢に達すると、今まで見えなかったことがはっきり見えてきますね。そういうことでいえば、歳を重ねても何らかの形で刺激をどんどん受け入れて、つねに自分を変えていく。これからの時代、老後と呼ばれる時代が長いわけだから・・・。
読書と音楽、そして落語。常に新しい噺を覚えることは良い刺激になっていますな・・・。今覚えてるのが「鉄砲勇助」と「木津の勘助」。したい噺がすでに八っつも控えています・・・ああ、忙し、時間いくらあっても足りません。