奈良の実家は私が20代の頃からホームステイの受入れをしていました。
第1号はフランスのマダム。
私の母より5歳年上です。
浮世絵と日本画、仏像などを収集しておられ、
高じて日本語の勉強も始めたという日本通。
当時はパリ郊外にお住まいでした。
お招きにあずかって何度か遊びに行ったときは、
屋根裏の広いゲストルームに泊めていただきました。
そこはコレクション収蔵庫を兼ねていました。
仏像に囲まれて眠るというのはなかなかレアな体験かと。
夜中に動いてそうでちょっと怖かったなあ。
それが昨年、中西部にお引越しなさったようで。
「ご主人と一緒に遊びにいらっしゃい。
いい加減紹介してちょうだい」
というようなお手紙を2回もいただきました。
実家にお泊りになったのは1、2泊だったのに、
こんなに長く良くしてくださるとは。
話変わって、
シロクマ相方は子ども時代、スイスご出身の神父さまに大変お世話になったそう。
(彼はカソリックです)
いまは母国にお帰りになり、その後リタイアなさったとか。
昨年、来日される予定だったのですが、
ご高齢で病気がちになられ、実現しませんでした。
私も相方と一緒にお会いするつもりでいましたのに。
マダムに会いに行きたい。
最後にお会いしたのは14年も前だし、
この先なかなか機会もないかもしれないから。
持ちかけると、
「じゃあ、会いにいこう!
スイスの神父さまにも会いにいこう!」
となりました。
時期はゴールデンウィーク。
4月27日、金曜日出発に決まりました。
フランスは今回もマダム宅に泊めていただくことに。
(日本は暑いくらいの陽気ですのに向こうは寒いのですよ)
旅の手配担当は言い出しっぺで時間のある私です。
日本との往復フライトは真っ先に押さえました。
「向こうでは鉄道移動が便利だと思うよ」
そうなんだ。
4月始め、
アドバイスを元に、
ユーレイルパスという複数国で乗り放題のきっぷを買いました。
鉄道旅行なんて初めて。
なんだか優雅です。
「ヨーロッパの鉄道は混むから早く予約した方がいいよ」
そうなんだ。
私は自分が先進国で陸路の長距離移動をしたことがないと、
今回気づきました。
すべて現地で決めるサードワールドばっかり旅してたし、
ヨーロッパ内を移動するときは飛行機を使ってましたから。
シロクマ相方情報に焦り始めました。
国にもよるのですが、
ヨーロッパでは新幹線にあたる高速鉄道は予約必須で、
満席だと乗れないことが多いみたいです。
例えばフランス、高速鉄道TGVには自由席の設定がありません。
それは大変。
日本で予約すると余計に手数料がかかることだし、
現地に到着してからと思ったけれど、
悠長に構えてられないみたいです。
お尻に火が。
パソコンを立ち上げ、
日本語の予約サイトで検索です。
スマホには向こうの乗換検索アプリをインストールしました。
パリ、シャルルドゴール空港到着が午後4時。
フライト延着や入国審査の混雑を考慮して、
余裕をもった便をアプリで検索。
が、
いい感じの便は複数あるのに、
予約サイトの検索がヒットしません。
(予約可能な空席のある便のみヒットするシステム)
満席なのか?
空港発の便は人気らしいし。
最終便と、そのひとつ前ならありそうですが?
「夜遅くにお伺いするのは感心しないな。
パリで1泊して、土曜にお伺いした方がいいんじゃないか?」
それもそうだ。
先方はご高齢ですし、シロクマ相方は初対面ですもんね。
では土曜の便を予約しますね。
それがですね…
1便もヒットしないのです。
2週間以上あるのに?
どうもユーレイルパスで予約できる座席数は限られているもよう。
割安になるから当然か。
ヨーロッパ、中でもフランスは人気みたいですし。
争奪戦なわけね。
じゃあ、パリでもう1泊?
仕方ない、日曜に移動しますか。
あれ?
日曜もヒットしない。
そこまで争奪戦は激しいの?
いやいや待って。
こちらはGW中だけど、
向こうはふつうの土日でしょ?
いくらユーレイルパスの割当座席数が少ないからって、
いくらフランスのTGVが人気だからって、
土日全滅なんてことある?
まさかフランスだけに、
土日はきっちり休ませていただきます、とか?(←偏見です)
まさかね。
じゃあ先にと、
スイスへ移動の便を検索するも、これまた難航。
そうして、
真夜中、
私はやっと気づいたのです。
もしやこれは…。
フランス国鉄のサイトを開きました。
ストラーーーイキ!!
フランス名物、ストライキのせいだったのです。
(オレンジ色の日がストライキ予定日。TGVは運休っぽい)
多すぎやしませんか?
3日いって2日休みですよ。
さすがフランス。(←偏見です)
私もフランス国鉄で働きたい。
そんなことより座席予約!
とりあえずその日は寝ました。
そりゃ座席争奪戦も熾烈なはずです。
ルートや乗継をアプリで検索しているうちに、
予約サイトの座席がみるみるなくなっちゃうんですよ。
わが家の環境が悪いのか、サイトが不安定なのか、
もたもたしているとタイムアウトになったりするので、
「お昼ごはんを食べてから集中して一挙に予約するぞ!」って思ってたらば、
さっきヒットした便が、
もうなくなっているという試練。
乗る便全部カートに入れて、
いざカード決済!と思ったらば、
どの便かがソールドアウトでエラーになるという過酷さ。
(一度に決済しないと都度手数料と予約券宅配料3千円が加算されるシステム)
スマホを握って、
パソコン画面をにらんで、
手に汗握って、
泣きながら挑みました。
フランス国内とスイスとの往復、
計8本、なんとかすべておさえられました。
最寄駅からの便じゃないし、
最短移動でもないし、
最良の乗継でもないですけれど。
これが精一杯。
なお、届いたユーレイルパス には、
バリデーション(使用開始手続き)について、
(旅行代理店か駅で使用開始の日にちをパスに刻印してもらうシステム。
刻印ナシの乗車は不正)
『バリデーション後はストライキ発生の場合も返金はいたしません』と。
ヨーロッパの鉄道旅行は全然優雅じゃない。
少なくともいまの段階では。
いってきます。
(文明堂のカステラ、抹茶あずき。
マダムは抹茶味がお好き。
お土産を買ったついでに本日のおやつに)
ご覧いただきありがとうございました。
第1号はフランスのマダム。
私の母より5歳年上です。
浮世絵と日本画、仏像などを収集しておられ、
高じて日本語の勉強も始めたという日本通。
当時はパリ郊外にお住まいでした。
お招きにあずかって何度か遊びに行ったときは、
屋根裏の広いゲストルームに泊めていただきました。
そこはコレクション収蔵庫を兼ねていました。
仏像に囲まれて眠るというのはなかなかレアな体験かと。
夜中に動いてそうでちょっと怖かったなあ。
それが昨年、中西部にお引越しなさったようで。
「ご主人と一緒に遊びにいらっしゃい。
いい加減紹介してちょうだい」
というようなお手紙を2回もいただきました。
実家にお泊りになったのは1、2泊だったのに、
こんなに長く良くしてくださるとは。
話変わって、
シロクマ相方は子ども時代、スイスご出身の神父さまに大変お世話になったそう。
(彼はカソリックです)
いまは母国にお帰りになり、その後リタイアなさったとか。
昨年、来日される予定だったのですが、
ご高齢で病気がちになられ、実現しませんでした。
私も相方と一緒にお会いするつもりでいましたのに。
マダムに会いに行きたい。
最後にお会いしたのは14年も前だし、
この先なかなか機会もないかもしれないから。
持ちかけると、
「じゃあ、会いにいこう!
スイスの神父さまにも会いにいこう!」
となりました。
時期はゴールデンウィーク。
4月27日、金曜日出発に決まりました。
フランスは今回もマダム宅に泊めていただくことに。
(日本は暑いくらいの陽気ですのに向こうは寒いのですよ)
旅の手配担当は言い出しっぺで時間のある私です。
日本との往復フライトは真っ先に押さえました。
「向こうでは鉄道移動が便利だと思うよ」
そうなんだ。
4月始め、
アドバイスを元に、
ユーレイルパスという複数国で乗り放題のきっぷを買いました。
鉄道旅行なんて初めて。
なんだか優雅です。
「ヨーロッパの鉄道は混むから早く予約した方がいいよ」
そうなんだ。
私は自分が先進国で陸路の長距離移動をしたことがないと、
今回気づきました。
すべて現地で決めるサードワールドばっかり旅してたし、
ヨーロッパ内を移動するときは飛行機を使ってましたから。
シロクマ相方情報に焦り始めました。
国にもよるのですが、
ヨーロッパでは新幹線にあたる高速鉄道は予約必須で、
満席だと乗れないことが多いみたいです。
例えばフランス、高速鉄道TGVには自由席の設定がありません。
それは大変。
日本で予約すると余計に手数料がかかることだし、
現地に到着してからと思ったけれど、
悠長に構えてられないみたいです。
お尻に火が。
パソコンを立ち上げ、
日本語の予約サイトで検索です。
スマホには向こうの乗換検索アプリをインストールしました。
パリ、シャルルドゴール空港到着が午後4時。
フライト延着や入国審査の混雑を考慮して、
余裕をもった便をアプリで検索。
が、
いい感じの便は複数あるのに、
予約サイトの検索がヒットしません。
(予約可能な空席のある便のみヒットするシステム)
満席なのか?
空港発の便は人気らしいし。
最終便と、そのひとつ前ならありそうですが?
「夜遅くにお伺いするのは感心しないな。
パリで1泊して、土曜にお伺いした方がいいんじゃないか?」
それもそうだ。
先方はご高齢ですし、シロクマ相方は初対面ですもんね。
では土曜の便を予約しますね。
それがですね…
1便もヒットしないのです。
2週間以上あるのに?
どうもユーレイルパスで予約できる座席数は限られているもよう。
割安になるから当然か。
ヨーロッパ、中でもフランスは人気みたいですし。
争奪戦なわけね。
じゃあ、パリでもう1泊?
仕方ない、日曜に移動しますか。
あれ?
日曜もヒットしない。
そこまで争奪戦は激しいの?
いやいや待って。
こちらはGW中だけど、
向こうはふつうの土日でしょ?
いくらユーレイルパスの割当座席数が少ないからって、
いくらフランスのTGVが人気だからって、
土日全滅なんてことある?
まさかフランスだけに、
土日はきっちり休ませていただきます、とか?(←偏見です)
まさかね。
じゃあ先にと、
スイスへ移動の便を検索するも、これまた難航。
そうして、
真夜中、
私はやっと気づいたのです。
もしやこれは…。
フランス国鉄のサイトを開きました。
ストラーーーイキ!!
フランス名物、ストライキのせいだったのです。
(オレンジ色の日がストライキ予定日。TGVは運休っぽい)
多すぎやしませんか?
3日いって2日休みですよ。
さすがフランス。(←偏見です)
私もフランス国鉄で働きたい。
そんなことより座席予約!
とりあえずその日は寝ました。
そりゃ座席争奪戦も熾烈なはずです。
ルートや乗継をアプリで検索しているうちに、
予約サイトの座席がみるみるなくなっちゃうんですよ。
わが家の環境が悪いのか、サイトが不安定なのか、
もたもたしているとタイムアウトになったりするので、
「お昼ごはんを食べてから集中して一挙に予約するぞ!」って思ってたらば、
さっきヒットした便が、
もうなくなっているという試練。
乗る便全部カートに入れて、
いざカード決済!と思ったらば、
どの便かがソールドアウトでエラーになるという過酷さ。
(一度に決済しないと都度手数料と予約券宅配料3千円が加算されるシステム)
スマホを握って、
パソコン画面をにらんで、
手に汗握って、
泣きながら挑みました。
フランス国内とスイスとの往復、
計8本、なんとかすべておさえられました。
最寄駅からの便じゃないし、
最短移動でもないし、
最良の乗継でもないですけれど。
これが精一杯。
なお、届いたユーレイルパス には、
バリデーション(使用開始手続き)について、
(旅行代理店か駅で使用開始の日にちをパスに刻印してもらうシステム。
刻印ナシの乗車は不正)
『バリデーション後はストライキ発生の場合も返金はいたしません』と。
ヨーロッパの鉄道旅行は全然優雅じゃない。
少なくともいまの段階では。
いってきます。
(文明堂のカステラ、抹茶あずき。
マダムは抹茶味がお好き。
お土産を買ったついでに本日のおやつに)
ご覧いただきありがとうございました。
よく、がんばって予約完了されましたね。
本当は、こうやって解決していくことこそ
旅の醍醐味?
うちの場合は、旅の時直接
鉄道会社や美術館サイトに行きます。
便利な予約サイトも 予約不可の理由までは
教えてくれませんものね。
どっちにしても、素敵な旅紀行 楽しみにしてます!お気をつけていってらっしゃい。
個人で海外旅行なんてスゴイですね。
フランス 1回だけ行った事あります。
会社募集のツアーだったので
移動の心配はなかったものの
メンバーが二度も万引き未遂にあい、一同驚愕!
(ナイフでバックを切られてました)
空港ではアーミー服に機関銃持った人達が
ウロウロしていて、日本の平和をしみじみ実感した
旅でした。
フランスに着いてからも色々あったけど、
なんとかマダム宅にたどり着いてます。
おっしゃる通り、もっと早くにフランス国鉄サイトに行くべきでした。
ユーレイルパスは海外購入を前提としたお得パスだからか、
国鉄サイトではユーレイルパスを使った場合って選択ができなかったのです。
私が見つけられなかっただけなのかも。
例えば、パスがあったら座席予約だけで10ユーロで済む便が、
国鉄サイトだと早割やノーマルチケットしかなくて、
運賃+座席予約で100ユーロになるって感じ。
結局、ルートと乗継検索のためにアプリ、
運行状況を調べるために国鉄サイト、
座席予約のために予約サイトと、
3つ見ながらがんばりました。
ふーっ。
英語が自由自在ならここまで苦労しなかったものを。
逆にマイペースで団体行動が苦手な私はツアーがダメで、
ずっと気ままにやってきたせいで、
社会性がなくなってしまったように思います。
平和でサービスの行き届いた日本ってほんとにありがたいですよね。
パリで危険な目にあったことはないのですが、
ローマの地下鉄でノマドのスリグループに狙われたことはありました。
車内で赤ちゃん抱いたお母さんが授乳を始めるんですよ。
「かわいいでしょ」ってこっちに赤ちゃん見せて気をひく作戦。
赤ちゃんさえも小道具か!
男性相手には乳首見せサービス。
乳首さえも小道具!
成功率高そうでした。
まさに体を張ってのお仕事。
プロってすごい。