ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

チャイナタウンでニューイヤー

2012-01-24 11:46:40 | Singapore/外出&食い意地

Chinese New Yearというからには、
チャイナタウンに行ったらお正月っぽいことをなんかやってるだろう。

ということで、連休も3日目となり寝正月にもあきた昨日、シロクマ相方と一緒に出掛けました。
一緒に電車に乗るのは初めてのことです。
いつもお車とタクシー利用の彼にとっては、3回目の電車体験。
電車利用の理由は、毎回タクシーだともったいないから、という私の説得と、
でも、お酒は飲みたいから、という彼の希望から。

チャイナタウンでは…特に何も行われていませんでした。
でもウワサに聞いていたおっきいドラゴンの飾りが見られたので、うれしかったです。

    
 本当におっきかった。でも顔はユーモラスでかわいいんですよね。シンガポールらしい。

 

一応、お寺の前もとおって初詣気分。

    

 

電飾ぎらぎらの中国のお寺。いつもよりにぎわっているのは初詣だから?

いつもはにぎやかな雑居ビル、チャイナタウンコンプレックスもお正月休みで見事にシャッター商店街。

     


この2階には150店くらいの大きな規模のホーカーズがあるのですが、
のぞいてみると、ぽつぽつ開いているお店もありました。

そして!
お刺身サラダのお店が開いてました。
こちらで、魚生(ユーシェン)というこのサラダ、お正月の定番料理なんだそうです。
「魚」と「余」が発音が同じだから、ゆとりに通じる、おめでたい料理っていことらしいです。
レストランと比べるとお手軽だし、ハズレても残念度が低くてすむやん、という私の強い希望でこれをいただくことに。
この行列、そしてお店のあちこちに貼られた雑誌や何かの優勝写真…どうも有名店みたいです。

  

お刺身サラダの材料は、
お刺身(白身魚でした)、野菜、ハーブ、海草など。
トッピングや味付けは、揚げワンタン、ピーナツ、ゴマ、スパイス、ライム、甘酸っぱいドレッシング、オイル。
おせち料理みたいにすべての材料におめでたい意味があるらしいです。
例えば揚げワンタンは黄金とか。
で、それらの材料をひとつずつ加えながら縁起のいいお約束のせりふを唱えます。
オイルを加えるときは、「萬事如意」(すべてが思い通りにいきますように)とかです。

全部盛ったら今度は「ローヘイ!ローヘイ!」と言いながら、みんなのお箸でぐしゃぐしゃに混ぜます。
すくって混ぜる動作をあらわす「撈」(広東語で"ロー")が、お金儲けの発音に通じるとかで、
商売繁盛を願ってのことだそうです。
またこのとき、お箸で挟んだ具をなるべく高く持ち上げて、お願い事をいうのも習わしだとか。

   こちらが私たちのユーシェン。$18(約1,100円)でした。

これ、ちゃんと調べたのは帰ってからで、食べる時はなんとなくこんな感じ…という知識しかありませんでした。
で、「とりあえず混ぜちゃえ!」とやり始めたら、となりに座っていた中国系のおばちゃんからダメだし


「そんなんじゃアカン!!」と。(中国語)

 

私は、例えばビビンパでもあまりぐしゃぐしゃに混ざったものが好きでないし、
ドレッシングやオイルをたくさんかけた味の濃い、しつこいのも苦手なので、
今回も少量をさくっと混ぜていただこうとしたのです。
その中途半端な伝統を無視したやり方が、彼女の「ユーシェン、かくあるべし」魂に火をつけたみたいで。

やれ、スパイスはこの位置からかけろ
やれ、ドレッシングやオイルはこういうふうにまわしかけろ
やれ、もっとぐしゃぐしゃに、はみ出るくらいに勢いをつけて、盛大に混ぜろ
やれ、盛大にかき混ぜやすいように、ライムの搾ったのや、ドレッシングの入っていたカップは皿からどけろ
やれ、お箸で挟んだ具はもっともっと高いところまで持ち上げろ
やれ、ふたりしかいないんだから、ぐしゃぐしゃ度を高めるために、お互い一膳ずつ両手に箸を持て

まあ、ご指導の多いこと細かいこと厳しいこと

ということで、シンガポーリアンに文字どおり手取り足取り教わったユーシェン作法、 
かき混ぜ道中と、仕上がりの写真が…ありません

おばちゃんの指導が厳しく、あまりに熱心だったもので、写真を撮るタイミングがなかったの。
かき混ぜ途中なんて、カニみたいに両手にお箸を持たされていたしね。
仕上がってからもおばちゃんの熱視線を浴びてたから、とっとと食べないとしばかれそうだったしね。

ユーシェンを食べての感想ですが、
具材の組み合わせは、味も食感もにぎやかで、おいしくて楽しくて好き。
ただ、ドレッシングが甘すぎる
どのくらい甘いかというと…レモンやゆずのシャーベットの溶けたのをかけた感じです。

この甘さにもなんか意味があるらしいです。
お菓子はもとより、食事にも甘みをこよなく嫌う相方は、あまりお箸が進まないようでした。
ビールをごくごく飲んで、水餃子や麺料理を食べていました。

われらが師匠のおばちゃんは、
私たちが彼女の指導に素直に従うごと、
うんうん、と大きくうなずき、ご満悦の様子でした
その後、待ち合わせのご主人らしい男性があらわれると、
いかに自分が"なってない外国人"を指導して、福を呼び込んでやったか、誇らしく語っていらっしゃいました

おばちゃん、ありがとうございます。
今年いっぱい幸せだったら、それはあなたのおかげに他なりません


ユーシェンをほぼひとりでたいらげた後、1階の端っこでドリアンを売っているのを発見。
もちろん食べて帰りましたとも。

    

 

街中ドリアンは、その場で食べられるようにテーブルセッティングがあったりします。

ドリアン、電車やバスでは持ち込み禁止ですから。
その場でドリアン、初めて体験しました。
かち割ってもらったのを、皮ごとテーブルにおいてもらって、そこからつまんで食べるのです。
これが新鮮で楽しかった。

 お正月なのでひとつ$20(約1,200円)の猫山王を。奮発しました。

 

 お正月メニュー、ユーシェンも厳しい指導のもと、正しい作法でいただいて、
お正月早々ドリアンも食べられて、
滑り出しとしては上々じゃないでしょうか。

今年もよい年でありますように。

 

 

  コンビニで買ったポンカン2個入り手提げ。
 お正月によそ様宅を訪問する際、みかん2個を持参する習わしだそうです。
 そういやみかん入りの手提げを持っているひとを、いっぱい見かけました。
 かわいい習慣ですね。