12月半ばに行ったマラッカ旅行について、
小分けにしてお届けします。
旅のいきさつについては、こちらをご覧ください。→シロクマさんのお洗濯物
マラッカへは何台かに分乗して車で出発しました。
私とシロクマ相方以外は全員シンガポーリアン、一行は数えてみたら13人でした。
奥さまは私を含めて3人です。
シンガポールは島国で、隣国マレーシアとは橋でつながっています。
陸路の国境越えは初めてではないのですが、
車に乗ったまま出入国審査を受けるのは初めてでした。
(バスの場合は下ろされるそうです。そりゃそうか。)
まずは橋の手前でシンガポールの出国審査。
車内と距離もあるし、これでパスポートの写真との照合なんてできるのかな、と思って相方に聞いたら、
「時々彼らがこちらまでやってきたり、車から出て顔を見せろと言われたりするよ」とのこと。
私はビザなし時代に入出国を繰り返しているし、
保持している学生ビザはタームが終わると無効になると聞かされていました。
だからトラブルになっては皆さんに迷惑がかかると、どきどきしましたが、すんなり。
ほっとしました。
ゲートをくぐると1本の橋が。
橋の向こうはマレーシアです。
さっそくケイタイ会社より「マレーシアへいらっしゃい!」のご挨拶メール。
橋を渡って、今度はマレーシアの入国審査。
ずら~っと車が並びます。
審査官の女性がヒジャブ(ムスリムの女性の髪を覆うスカーフ)をつけていたことで、
マレーシア入国を実感。
ゲートをくぐるとマラッカまではハイウェイで一直線。
200キロだから約2時間で到着だそうです。
マレーシアのハイウェイは、
以前、「両側に続くパームツリーのプランテーションが壮観だ」と聞いたことがあったので、
それを見逃さないように気をつけようと思っておりました。
が、心配無用。
本当に何時間もずーーーっとパームツリーが続きました。
左は成長したパームツリー、延々と続きます。右はまだこどもの小さな木。
これってイギリス植民地時代のものをそのまま引き継いだとか。
マラッカまでの200キロ、延々と続くプランテーションは確かに壮観。
すごいな植民地政策。
マレーシアではパームオイルの生産は主要産業のひとつ、世界第一の生産国だそうです。
ハイウェイのインターにて。
左がシンガポールのナンバープレート、右がマレーシアのです。
シンガポールが淡路島サイズで人口500万人であることを考えると、桁数、多いですよね。
左へ行けばクアラルンプール、私たちはもちろん右へ!
ハイウェイは事故があったみたいで大渋滞で、
予定より大分遅れてマラッカのゴルフ場に到着。
気候も同じようなものだし、景色もゴルフ場に限っていえば、マンションの庭と同じようなもの。
ということで、異国へ来たって感じがまったくしません。
男性陣は軽く食べてそのままコースに出るので、
女性のみなさんは、今日は街へ出るのはあきらめて、そのへんで時間をつぶしてて、となりました。
そのへんって…聞けば、エステもマッサージもスパもないゴルフ場、どこで時間をつぶせというの?
ヤシの木が茂る南国のゴルフ場。
私ひとりだったら勝手にゴルフ場から出て街へ行くのですが、
お連れさまがふたりいるので勝手なことはできなくて。
明日もこのメンバーで一緒に行動するわけですしね。
ということで、まずは奥さま方と一緒にランチ。
奥さま方は30代半ばと20代半ば。
意外においしいゴルフ場レストランの料理を囲みながら、親交をはかります。
が、ふたりとも私以上に英語が苦手なようでした。
私より若い世代のシンガポーリアンでそれは珍しい。
だって、シンガポールでは、小学校から英語で授業があるのですから。
ましてや、夫が自家用車で毎週ゴルフを楽しむような暮らしぶり、の奥さまですよ。彼女たちのご夫君は、みなさん英語が堪能ですし。
と思っていたら、ふたりともシンガポーリアンではなく、
本土、中国からお嫁に来た中国人と判明。しかもたぶん最近のことかと。
話が少しそれますが、
中国のある程度情報を得られるエリア、階層の人々は、海外志向がとても強いようです。
特にひと財産築いた層では、その傾向が顕著だとか。
共産党政権の元では、いつ身包みはがれるかわからない、という不安があるのでしょうか。
脱出先を考えるとき、間違いなくシンガポールは上位にランクインするでしょう。
国民の75%が中国系、中国語も英語以上によく通じますから、違和感なく溶け込めて、苦労も少なそう。
一家そろっての脱出はそれなりの財力がないと難しいですが、女性ひとりならカンタンです。
そういうわけで、邪推かもしれませんが、中国嫁を持つシンガポーリアンは多いように思います。
彼らの見た目や話す言葉に違いはないので、一見するとわからないのですが。
ベトナムやタイなど旅先であったカップルもそうだったし、わが家のお隣さんもそう。
もちろん純粋な恋愛結婚もあるのでしょうけれど、すべてがロマンスだけでは語れないのでは?
今回の奥さまたちもふたりとも、ご夫君とはひとまわりかふたまわり、歳が離れています。
これから明日まで一緒に過ごすのが、中国の奥さまとは。
中国の方の、本能のおもむくままに生きる姿は、上海でよく知ったつもり…。
ああ、なんだか波乱が予想されつつ、明日に続きます。