もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「オデッサ」見てきました (ネタバレあり)

2024-02-05 00:29:21 | お芝居

「オデッサ」 東京芸術劇場プレイハウス 2024.01.24 19:00~

2024年の初観劇は、このお芝居になりました。
三谷さんの新作で、出演は、カッキーとエマちゃんと迫田さん。鎌倉殿トリオですね。
めっちゃ楽しみで、チケットゲットできて、ワクワクでした。

いやあ、面白かったです。さすが三谷さん。そしてキャストも芸達者な面々で、よく笑わせてもらいました。
面白かったです。

話の内容は、

「アメリカ、テキサス州オデッサ。
1999年、一人の日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留される。
彼は一切英語を話すことが出来なかった。
捜査にあたった警察官は日系人だったが日本語が話せなかった。
語学留学中の日本人青年が通訳として派遣されて来る。 取り調べが始まった。
登場人物は三人。 言語は二つ。 真実は一つ。
密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトル。」(公式より)


開演前の三谷さんの挨拶というか注意事項。。。今回は鹿児島弁と英語でのアナウンスに、もうここから三谷ワールドに笑いが起きてました。

舞台はテキサス州のオデッサにあるレストラン
カチンスキー警部(エマさん)は、日系の女性警察官、そしてこの町に留学してきている日本人の青年スティーブ日高(カッキー)。
二人がこのレストランに来ている。
オデッサで一人の老人が殺害された事件が起きて、その担当がカチンスキー警部。
しかし、テキサス州では今17人の連続殺人事件が起きていて、こちらに警察の大半はさかれているため、老人殺害事件はカチンスキー警部ただ一人が
担当している。
この事件の容疑者としてあがっているのが、コジマカンタロウ(迫田さん)。しかし、彼は日本語しか話せない。警察には人がいないので、外部の
日本人留学生のスティーブに通訳をお願いし、尋問することになった。

カチンスキー警部には子供がいて、その朝食の食材を買い忘れたということで、いったん外出する。
スティーブが一人取り残されたところに、アルマジロが入ってきて、餌をあたえたりしている、
そこにコジマがやってきた。
話しているうちにコジマが鹿児島県出身だとわかり、スティーブと同郷だとわかる。コジマの身の上話をきくうちに、スティーブはコジマは無実だと
考え、彼を救おうと考える。

カチンスキー警部が戻ってきて、彼の尋問を開始する。
殺されたのは地元の老人、その息子が殺された時間ごろにコジマがその場所を通り過ぎたのを見たと証言している。
尋問されたコジマは、自分がその老人を殺したと答える。が、スティーブはわざと、コジマは無罪を主張しているとウソの通訳をする。
その後も、コジマが殺害したと答えるのを全てウソで答える。コジマが殺害した方法を身振り手振りで話すのも、彼は蕎麦屋をやっていて
蕎麦の打ち方を説明しているとウソをつく。
さらに、コジマがなぜそこにいたかの話をしているのを、オデッサの風景に魅せられてポエムを読んでいたといい、そのポエムをスティーブは
作り上げカチンスキー警部に伝える。

コジマがトイレに行っている間、カチンスキー警部はそのポエムに感動し、そんな人が殺人事件を起こすはずがないと、無実を信じようとし始める。
スティーブは英語はまずまず話せるようになったが、まだ口論ができるまでではないという。そこまでいけば英語が一人前だと思うのだと話す。
カチンスキー警部は、英語ができるくらいな日本人はたくさんいるので、その程度の英語でオデッサで働こうとするスティーブに厳しく当たる。
彼女が警察官になったのは、父の跡を継いだとのこと。母は日本人で弁護士だが、彼女のようにはなりたくなかったらしい。

コジマが戻ってきたが、カチンスキー警部はコジマが無罪だと思いだしているので、笑顔で握手を求める。そして、蕎麦のことについてきいてくるので、
コジマは戸惑う。スティーブは、ソバとは、Situation Of Violence Actionのことだと説明して、殺害時の状況をもう一度説明するように言う。
カチンスキー警部はその姿を見て、蕎麦を作るところだと思い感動する。

スティーブは老人の衣服の状態を確認。すると、拳銃がないことがわかった。犯人は拳銃を持っているのではと思う。
コジマは自分が有罪である証拠があるといって、それを取りに行くといって、席をはずす。
その間に、真犯人は誰かという話になる。第一発見者が怪しいのではというスティーブ。息子は銃の不要運動をしていて、老人とは意見が合わなかった。
また、盗まれたお金に関しても、どうしてそんな大金をもっていたのか、コジマはわからないのではと。
そんなとき、カチンスキー警部に子供から電話がかかってくる。眠れないのだと。。。そこで警部は子供とアルファベットのしりとりを始める。
アルファベット7文字で最後がXの単語で終わりにするルールとのことで、スティーブも巻き込まれてしりとりで遊ぶ。

そこにコジマが被害者の拳銃を持ってくる。殺害したときに盗んだという。
が、、カチンスキー警部に本部から、老人の息子が自首したと連絡が入る。警察からの問い合わせの電話に追い詰められて観念したのだという。
コジマの無罪は決定した。カチンスキー警部はコジマに今日一日警察が手配したモーテルでゆっくり休むよういう。

スティーブは最後に、通訳でウソをついて、警部を騙していたことを話す。警部はスティーブにビンタする。
スティーブとコジマは鹿児島弁で話だし、そこに警部にまた子供から電話がかかってくる。明日持っていくリンゴの話で、色が変わらないように塩水につけておくよう警部は話す。
コジマは帰る間際に、そういえばと、リンゴは塩水ではなく砂糖水につけた方がよいと言って去っていく。

スティーブは何かおかしいと思う。。。コジマは英語がわからないはずではなかったか。カチンスキー警部と子供のやりとりを通訳していないのに
なぜわかったのか・・・コジマは英語は話せるのではないかと。。。
だとすると、なぜコジマは有罪だと主張したのか・・・
カチンスキー警部は急に思い出す。テキサス州の17人の連続殺人事件のことを。あわてて、犯人の似顔絵を見るとコジマに似ていた。
彼にとっては、連続殺人事件がばれるより、老人殺しの方が都合がよかったのだった。

コジマが再びレストランに現れる。拳銃を向けてくる。コジマは生まれがロンドンで英語が話せると。10歳の時から鹿児島に住んでいる。指宿の警察では
鹿児島弁が変だとバカにされていたと。拳銃をなくしたことでクビになり自暴自棄でアメリカに来て、人を殺して死のうと思ったと。
スティーブにお前の鹿児島弁も変だと言い捨て、部屋を出ていく。それをカチンスキー警部は追いかける。

スティーブは初めての通訳をうまくできたと思ったのに、なんで最後に鹿児島弁を叱られないといけないのかと落ち込んでいる。
銃声が聞こえたあと、カチンスキー警部が戻ってくる。コジマはアルマジロの尿で足をすべらせ井戸に落ちてしまったとのことだった。

カチンスキー警部は最後に自分がニューヨークからオデッサに来た訳を話す。酒に酔って拳銃とパトカーをなくしたと。。。そして彼女も帰っていく。
ひとり残ったスティーブはアルファベットしりとりを・・・それもこの芝居で出てきたキーワードで。。。

カテコもなかなかかっこよかった。後ろに映っている映像を、カチンスキー警部が撃っていくと、「Odessa」に変わっていくと。
おしゃれなカテコでした。


言葉の行き違い。カッキー通訳のその場しのぎの適当通訳で笑わせてもらったけど、
でも、、、最初からあれこれ伏線が張ってあり、最後は回収するという、非常に緻密な芝居だなと感心・・・
確かに、連続殺人事件が起きてたという話もあったし、その事件の記録が無造作に置かれて、それをコジマがしっかり読んでたりと。
あと、アルマジロの出現すら伏線だったとは。。。
さすが、三谷さんと最後のどんでん返しに感動でした。
コジマはすべてわかっていたとは、、、一枚も二枚も上手でしたよね。

ただ、面白い、ただ謎と解くだけでなく、ところどころに、3人の過去の話とかも織り交ぜていて、どのキャラクターも非常に
人間的に描かれていたので、すごく深みがある芝居になってたなと思いました。

身振り手振りをあんな風に別の解釈で違訳できちゃうってすごいなあ。蕎麦打ちと殺人事件には笑っちゃったけど。

英語の部分はちゃんとスクリーンに字幕も出るから、英語めっちゃできない私でもよくわかりました(汗)
英語、日本語、鹿児島弁・・・いろいろ飛び交いながらもちゃんと理解できましたよ。
そう、英語監修は、宮澤エマ、鹿児島弁指導は迫田孝也とのクレジットもよかった・・・

テキサスなので、ウエスタンの格好をした荻野さんの演奏も最高でした。


キャストの感想

スティーブのカッキー
いやあ、英語の発音めっちゃきれいなんですけど。
そしてセリフ量半端ないです。英語、日本語、鹿児島弁、お疲れさまでした~
コメディって難しいだろうけど、まじめに一生懸命通訳している(それも無実だというようにつじつま合わせして)姿が
めちゃめちゃ面白くて、さわやかなカッキーの見た感じとのギャップが面白かった。
でも、最後一人になった場面では、いろいろと苦悩を持ってる青年がにじみ出てて、さすがだなと。
今年はこのあと、ハムレット主演ですね~見に行きたい。めっちゃ大きくなっちゃったカッキー。楽しみです。


カチンスキー警部のエマさん
エマさん、めっちゃ可愛かった。当て書きだというだけあって、めっちゃ役にぴったりでしたよ。
英語監修なだけあって、さすがの発音でした。ものすごくきれいでしたよね。
容疑者の事情聴取に来た警部なんだけど、ただその捜査場面だけではなく、シングルマザーだったり、子供を愛していたり、
それから日本人の母との確執とか、そういうところもしっかり描いていて、頑張ってる女性警部というのが伝わってきました。
で。。。途中、スティーブと抱き合ったり惹かれあったりしてたのが、異常におかしかった。。。


コジマの迫田さん
さすがの迫田さんでしたね。容疑者づいている迫田さん。。。ホントに殺人者で最後は井戸に落ちるって(笑い)
バリバリの鹿児島弁さすがでした。鹿児島弁指導ですからね。確か大河の「西郷どん」でもやってましたよね。
苦難の人生を送ってきて。。。アメリカに来て自暴自棄になっている怖さというのもよく出てました。
特に、最後に銃をもって入ってきて、警部やスティーブと対峙するときの演技は怖かった。。。さすがでした。
ハリポタのロンのぶっちゃけた演技をしてた人と、同じ人とは思えないくらい・・・
また、ロンに復活とのことで、時間あったら見に行きたいな~


ということで、今年最初の観劇は、笑わせていただきながらも、三谷さんの緻密なストーリー造りと
3人の素晴らしい演技で楽しむことができました。
今年はどのくらいお芝居に行けるかなあ・・・
もういくつかチケットゲットしているので、楽しみです。素敵なお芝居と今年もめぐり合いたいなと思ってます。

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