
「おどる夫婦」THEATER MILANO-Za 2025.04.29 13:00~
長澤まさみさんの演技が大好きなので、これは見ないと!と、チケットゲット。
共演が森山未來さんっていうのも魅力。
ゴールデンウィークに行ってきました。
なかなか面白いお芝居でした。
あらすじは
「とある夫婦の約10年間の軌跡を描く。
現代社会では非常に生きづらい性質を持っている夫婦。
故に二人は何となく協力するようにつがいになり、粛々と生活することを好んだ。
口にしたことはないが、自分たちのことを理解できるのは自分たちだけで、 互いに相手を理解していると思っていた。
しかし、世界は向こうから入り込んでくる。
共に生活する中で、やがてほころびが生まれたり、ズレが生まれてくる。
不器用な二人は、問題を上手く回避したり、解決するのが苦手であった。
ただ、世界に対してこの言いようのない焦燥感を理解できるのは、伴侶だけであると互いに信じている。信じようとしている。
二人にはわからない。自分たちは何で繋がっているのか。信頼とか絆とかよくわからない。愛がよくわからない。
そんな不器用な夫婦の10年の記録。」(公式より)
ステージ上は後ろにお盆に沿った形で大きなパネル?があるだけで、椅子とかテーブルとかは適当においてあり、
この形で始まるのかと思いきや、開演前にキャストの方々が徐々に出てきて、場所を動かし、配置をするという。
なかなか斬新な感じでした。
全員のキャストがそろったら、そこから始まるんだけど、皆さん手に台本を持ってて、、、
二人が大学時代同じ演劇サークルだったってことで、その稽古風景からということでした。
ヒロヒコ(森山未來さん)はそのサークルの代表みたいな感じで、キヌ(長澤まさみさん)は衣装スタッフ。
ある日の稽古の途中、役者と喧嘩になり、ヒロヒコの書いた芝居はやらないことになる。
ヒロヒコとキヌと塔子(内田慈さん)がそのあと家で飲むことに。その芝居を2年かけて書いたというヒロヒコに、
二人はもっと粘った方がよかったのではという。
その後、キヌとヒロヒコは同棲するようになる。キヌは魚谷みつこ(猿時さん)の衣装製作の会社で衣装製作スタッフとして働いていた。
ヒロヒコは雑誌のライターの仕事を家でしていた。編集者で親戚の藪原(これも猿時さん)がやってきては、仕事をくれるが、
基本は自分のやりたい仕事だけしたいというヒロヒコ。
キヌもみつこのアイディアが、無理な注文で枯渇する中、自分のデザインをみつこの名前で出されて、いやになっていた。
キヌの母親の朋恵(伊藤蘭さん)は料理教室をしていた。その生徒たちの相談に乗って、相談料でも稼いでいた。それをキヌはよく思っていない。
料理教室はキヌの弟の光也(松島聡さん)も手伝っていた。彼は小さいときに病気をしたせいで、ものを長く覚えておくことができない。
そのため、ノートを持ち歩きメモをいつもつけていた。キヌはそんな弟を優しく見守っていた。母の朋恵は自分のせいで光也が病気になったと責めていたのだった。
ヒロヒコの実家は石巻で、父親(内田紳一郎さん)は漁師として働いていたが、東日本震災で被災。家も船も津波で失い、妻も行方不明となっていた。
その後、キヌとヒロヒコの家族は東京で顔合わせをする。
ヒロヒコは震災があってからのことをいろいろ話し、お金に困っている話などもするので、朋恵はちょっと嫌な気持ちになる。
そんなとき、光也がヒロヒコの母親はどうしているかを尋ね、津波で流されたことを言われ、自分が忘れていたことを責め、パニックを起こしてしまう。
ヒロヒコの父親はそれを見て、光也が病気だといい、朋恵は怒って帰ってしまう。
その後キヌの会社のみつこが急死。娘のりく(小野花梨さん)は泣くばかりで、仕事が進まない。
舞台衣装の注文は入るので、キヌの名前で衣装を出すようになる。
ヒロヒコとキヌは婚姻届けを出して、正式に夫婦になる。
キヌは舞台衣装の会社で働くが、みつこの娘のりくのデザインしたものを、以前みつこがそうしたように、自分の名前で出すようになってしまう。
ヒロヒコとキヌと光也は、石巻のヒロヒコの実家に行く。父親は大歓迎。東京で働いているのはえらいとキヌをほめる。
ヒロヒコは自虐的になっていて、自分の仕事なんか光也でもできるといい、キヌを怒らせる。
そして、ヒロヒコは震災で母を亡くしたことを思い出し、泣いてしまう。
その後、コロナの蔓延でヒロヒコもキヌも仕事を失ってしまう。光也も家にひきこもっていたため、精神がおかしくなり、飛び降りをしようとする。
光也の書き溜めていたノートを見たヒロヒコは、これだけかけるのだから能力があると光也をなだめる。
が、ヒロヒコは光也を芝居の題材にしようとしていた。それを見抜かれてキヌと朋恵に叱られてしまう。
そんな二人の10年間。
ヒロヒコとキヌは一緒にすごしてきたが、この先の10年はどうしようかとキヌは言う。ヒロヒコは一緒にいようと答えると
それはプロポーズか?と聞くキヌ。ヒロヒコは僕たちは夫婦なんだから、プロポーズも何も。。。というが。
キヌは手を取って踊ろうという。キヌは楽しそうに踊るが、ヒロヒコはいまひとつ。しかし、徐々にヒロヒコもそういう気分になり
二人で手を取り合って踊る。
天井から降りてきたシートも天井も星がきれいに輝き、その中で二人は踊っている
~幕~
そんな感じの話でした。めっちゃザックリですけど。
「おどる夫婦」というタイトルから、もっと二人が一緒にいろんなことを体験してという、もっともっと動きのある内容を予想していたので、
エピソード1つ1つは面白いんだけど、でもそれが淡々と語られていくという感じで、ちょっと意外でした。
夫婦はもともと他人だったし、一緒に生活しているとはいえ、それぞれ個なわけだし、
お互いの仕事とかで起こったことは共有しているわけでもないので、それぞれを淡々と描くというのが妙に納得しちゃいました。
でも、最後の場面、そういう時間を共有して、この先の10年も一緒にいようと確認しあって、星の降る中踊る二人は
とても素敵でした。「おどる夫婦」ってそういうことね。ってストンと落ちました。
だけど、1つだけ。。。東日本大震災やその後の震災、豪雨などの死者数や行方不明者数が、表示されるのは
どういうことだったんだろう。ヒロヒコの家族が被災したことと関連付けてるのか、二人がともに生きてきた10年に
こんなことがあったんだという意識づけなのか。そこはよくわからなかったです。
キャストの感想
まずは、キヌの長澤まさみさん
感情表現が豊か。キヌが思ういろんな感情をがよく出てました。
ヒロヒコに対して、イライラというかモヤモヤというかちょっと不満を持つ感じ。よく伝わってきました。
あと、ラストで踊るまさみちゃんは、キュートだった。
ヒロヒコの森山未來さん
森山未來さんの演技も好き。特に新感線で天魔王を演じた時の、あの狂気あふれる演技とか
めちゃくちゃ印象的でしたけど、今回は、だらだらしてるとかそういう抜けた演技もなかなかでした。
ただ、震災で母を失ったことが、彼の人生に影を落としていて、それを涙ながらに話すのが心を打たれました。
光也の松島聡さん
彼がほんとにすばらしかった。めちゃくちゃよかったです。timeleszのメンバーなんですよね。風磨と同じ。
なんだかんだ言って、旧ジャニの面々って芝居うまいんですよね。皆さん。
記憶障害で、ノートを持ち歩いて記録していながら生きている。だけど、失敗してしまうこともあり、
そうすると自分をすごく責めるというすごく難しい演技だったと思うけど、熱く演じておられました。
特にコロナ禍になって、自分の存在意義などを考えておかしくなってしまうところとか、簡単ではないと思うんだけど。
そして、みつこと藪原を演じてた皆川猿時さん
相変わらず、ずるかった。なんか出てくるだけでおかしい(笑い)
みつこのパワハラチックな演技とか、勝手に人の家の冷蔵庫あけたりする藪原とか。
なかなか強烈なキャラだけど、猿時さんがやると、なんかチャーミングになっちゃうのはなんで?
ちょっと重い芝居の空気を、毎回吹っ飛ばしてくれてました。
そのほかも伊藤蘭さんとか小野花梨さんとか、なかなかいいキャストでした。
震災のこととか、いろいろあって、そんな中何とか乗り越えてきた二人。
まあ、つかず離れずというか、そこまで夫婦であることに重きを置いていなかったような二人だけど、
最後、お互いプロポーズをして、踊り始めるという・・・この先10年もずっと一緒に生きていこうということで
ハッピーエンドで終わったのかなと、ちょっとほほえましい気持ちになれた芝居でした。
長澤まさみさんの演技が大好きなので、これは見ないと!と、チケットゲット。
共演が森山未來さんっていうのも魅力。
ゴールデンウィークに行ってきました。
なかなか面白いお芝居でした。
あらすじは
「とある夫婦の約10年間の軌跡を描く。
現代社会では非常に生きづらい性質を持っている夫婦。
故に二人は何となく協力するようにつがいになり、粛々と生活することを好んだ。
口にしたことはないが、自分たちのことを理解できるのは自分たちだけで、 互いに相手を理解していると思っていた。
しかし、世界は向こうから入り込んでくる。
共に生活する中で、やがてほころびが生まれたり、ズレが生まれてくる。
不器用な二人は、問題を上手く回避したり、解決するのが苦手であった。
ただ、世界に対してこの言いようのない焦燥感を理解できるのは、伴侶だけであると互いに信じている。信じようとしている。
二人にはわからない。自分たちは何で繋がっているのか。信頼とか絆とかよくわからない。愛がよくわからない。
そんな不器用な夫婦の10年の記録。」(公式より)
ステージ上は後ろにお盆に沿った形で大きなパネル?があるだけで、椅子とかテーブルとかは適当においてあり、
この形で始まるのかと思いきや、開演前にキャストの方々が徐々に出てきて、場所を動かし、配置をするという。
なかなか斬新な感じでした。
全員のキャストがそろったら、そこから始まるんだけど、皆さん手に台本を持ってて、、、
二人が大学時代同じ演劇サークルだったってことで、その稽古風景からということでした。
ヒロヒコ(森山未來さん)はそのサークルの代表みたいな感じで、キヌ(長澤まさみさん)は衣装スタッフ。
ある日の稽古の途中、役者と喧嘩になり、ヒロヒコの書いた芝居はやらないことになる。
ヒロヒコとキヌと塔子(内田慈さん)がそのあと家で飲むことに。その芝居を2年かけて書いたというヒロヒコに、
二人はもっと粘った方がよかったのではという。
その後、キヌとヒロヒコは同棲するようになる。キヌは魚谷みつこ(猿時さん)の衣装製作の会社で衣装製作スタッフとして働いていた。
ヒロヒコは雑誌のライターの仕事を家でしていた。編集者で親戚の藪原(これも猿時さん)がやってきては、仕事をくれるが、
基本は自分のやりたい仕事だけしたいというヒロヒコ。
キヌもみつこのアイディアが、無理な注文で枯渇する中、自分のデザインをみつこの名前で出されて、いやになっていた。
キヌの母親の朋恵(伊藤蘭さん)は料理教室をしていた。その生徒たちの相談に乗って、相談料でも稼いでいた。それをキヌはよく思っていない。
料理教室はキヌの弟の光也(松島聡さん)も手伝っていた。彼は小さいときに病気をしたせいで、ものを長く覚えておくことができない。
そのため、ノートを持ち歩きメモをいつもつけていた。キヌはそんな弟を優しく見守っていた。母の朋恵は自分のせいで光也が病気になったと責めていたのだった。
ヒロヒコの実家は石巻で、父親(内田紳一郎さん)は漁師として働いていたが、東日本震災で被災。家も船も津波で失い、妻も行方不明となっていた。
その後、キヌとヒロヒコの家族は東京で顔合わせをする。
ヒロヒコは震災があってからのことをいろいろ話し、お金に困っている話などもするので、朋恵はちょっと嫌な気持ちになる。
そんなとき、光也がヒロヒコの母親はどうしているかを尋ね、津波で流されたことを言われ、自分が忘れていたことを責め、パニックを起こしてしまう。
ヒロヒコの父親はそれを見て、光也が病気だといい、朋恵は怒って帰ってしまう。
その後キヌの会社のみつこが急死。娘のりく(小野花梨さん)は泣くばかりで、仕事が進まない。
舞台衣装の注文は入るので、キヌの名前で衣装を出すようになる。
ヒロヒコとキヌは婚姻届けを出して、正式に夫婦になる。
キヌは舞台衣装の会社で働くが、みつこの娘のりくのデザインしたものを、以前みつこがそうしたように、自分の名前で出すようになってしまう。
ヒロヒコとキヌと光也は、石巻のヒロヒコの実家に行く。父親は大歓迎。東京で働いているのはえらいとキヌをほめる。
ヒロヒコは自虐的になっていて、自分の仕事なんか光也でもできるといい、キヌを怒らせる。
そして、ヒロヒコは震災で母を亡くしたことを思い出し、泣いてしまう。
その後、コロナの蔓延でヒロヒコもキヌも仕事を失ってしまう。光也も家にひきこもっていたため、精神がおかしくなり、飛び降りをしようとする。
光也の書き溜めていたノートを見たヒロヒコは、これだけかけるのだから能力があると光也をなだめる。
が、ヒロヒコは光也を芝居の題材にしようとしていた。それを見抜かれてキヌと朋恵に叱られてしまう。
そんな二人の10年間。
ヒロヒコとキヌは一緒にすごしてきたが、この先の10年はどうしようかとキヌは言う。ヒロヒコは一緒にいようと答えると
それはプロポーズか?と聞くキヌ。ヒロヒコは僕たちは夫婦なんだから、プロポーズも何も。。。というが。
キヌは手を取って踊ろうという。キヌは楽しそうに踊るが、ヒロヒコはいまひとつ。しかし、徐々にヒロヒコもそういう気分になり
二人で手を取り合って踊る。
天井から降りてきたシートも天井も星がきれいに輝き、その中で二人は踊っている
~幕~
そんな感じの話でした。めっちゃザックリですけど。
「おどる夫婦」というタイトルから、もっと二人が一緒にいろんなことを体験してという、もっともっと動きのある内容を予想していたので、
エピソード1つ1つは面白いんだけど、でもそれが淡々と語られていくという感じで、ちょっと意外でした。
夫婦はもともと他人だったし、一緒に生活しているとはいえ、それぞれ個なわけだし、
お互いの仕事とかで起こったことは共有しているわけでもないので、それぞれを淡々と描くというのが妙に納得しちゃいました。
でも、最後の場面、そういう時間を共有して、この先の10年も一緒にいようと確認しあって、星の降る中踊る二人は
とても素敵でした。「おどる夫婦」ってそういうことね。ってストンと落ちました。
だけど、1つだけ。。。東日本大震災やその後の震災、豪雨などの死者数や行方不明者数が、表示されるのは
どういうことだったんだろう。ヒロヒコの家族が被災したことと関連付けてるのか、二人がともに生きてきた10年に
こんなことがあったんだという意識づけなのか。そこはよくわからなかったです。
キャストの感想
まずは、キヌの長澤まさみさん
感情表現が豊か。キヌが思ういろんな感情をがよく出てました。
ヒロヒコに対して、イライラというかモヤモヤというかちょっと不満を持つ感じ。よく伝わってきました。
あと、ラストで踊るまさみちゃんは、キュートだった。
ヒロヒコの森山未來さん
森山未來さんの演技も好き。特に新感線で天魔王を演じた時の、あの狂気あふれる演技とか
めちゃくちゃ印象的でしたけど、今回は、だらだらしてるとかそういう抜けた演技もなかなかでした。
ただ、震災で母を失ったことが、彼の人生に影を落としていて、それを涙ながらに話すのが心を打たれました。
光也の松島聡さん
彼がほんとにすばらしかった。めちゃくちゃよかったです。timeleszのメンバーなんですよね。風磨と同じ。
なんだかんだ言って、旧ジャニの面々って芝居うまいんですよね。皆さん。
記憶障害で、ノートを持ち歩いて記録していながら生きている。だけど、失敗してしまうこともあり、
そうすると自分をすごく責めるというすごく難しい演技だったと思うけど、熱く演じておられました。
特にコロナ禍になって、自分の存在意義などを考えておかしくなってしまうところとか、簡単ではないと思うんだけど。
そして、みつこと藪原を演じてた皆川猿時さん
相変わらず、ずるかった。なんか出てくるだけでおかしい(笑い)
みつこのパワハラチックな演技とか、勝手に人の家の冷蔵庫あけたりする藪原とか。
なかなか強烈なキャラだけど、猿時さんがやると、なんかチャーミングになっちゃうのはなんで?
ちょっと重い芝居の空気を、毎回吹っ飛ばしてくれてました。
そのほかも伊藤蘭さんとか小野花梨さんとか、なかなかいいキャストでした。
震災のこととか、いろいろあって、そんな中何とか乗り越えてきた二人。
まあ、つかず離れずというか、そこまで夫婦であることに重きを置いていなかったような二人だけど、
最後、お互いプロポーズをして、踊り始めるという・・・この先10年もずっと一緒に生きていこうということで
ハッピーエンドで終わったのかなと、ちょっとほほえましい気持ちになれた芝居でした。
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