旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

野中猛『図説ケアチーム』(中央法規)

2013-08-02 04:41:33 | ケアマネジメント
野中猛先生が残された著作は多く、ぼくは一部しか手にしておりません。翻訳された本も数多くあるのですが、こちらはまだ購入しておりません。

手にした本の中で野中先生の博学ぶりをドシッと感じるのが『図説ケアチーム』(2007年)です。

よく勉強する時間があったなあと引用文献の多さにも驚きます。

⑦地域協働の項目はこのような言葉で結ばれておりました。

「本来、ケアは地域における共同活動の中心的作業であった。ケアの専門化と地域の断片化は同時に生じている。専門的な分業路線で行き詰った現代において、利用者を中心に再統合した分業であるケアチームは、地域の再編成に寄与する可能性がある。あるいは逆に、われわれのコミュニティを再創出しなければ、ケアの継続性とか統合性はありえないともいえる。」

うーん。難しい表現ですが、これからの課題を的確に表現してくれています。

ケアを地域に住む方々に取り戻すことが第一歩なのです。外来や在宅医療、もちろん入院の機会に、このことを考えながらコミュニケーションをとってゆきましょう。