旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

健診の再考

2012-11-08 05:29:40 | 地域協働
最近の健診では予防の効果を上げるために基準値を狭く設定して、警告的な意味で医療機関受診を勧めています。

医療機関の医師はこのような治療の必要ない数値で、なぜ紹介されるのか驚いています。

医師にできるのは薬物治療でなく生活習慣の改善指導ですが、医師はそんなにこれらの分野が得意ではありません。栄養や運動の相談は管理栄養士や保健師の得意分野です。


さて、年配の方々は時間的余裕もあるのか、健診も受け、医療機関にも通院していることが多いようです。その場合、健診はどれだけ意味があるのでしょうか?

医療機関で年に1,2回詳しく検査をして、かかりつけの医師と個別的な相談ができる方がずっと役立つはずです。普段の様子をよく知っていると助言も的確になります。

最近びっくりしたのは働き盛りの方々が会社での健診結果がきわめて悪いことです。現在この方々には管理栄養士も保健師も関わりを持つことはありません。医療機関に相談に行くことも稀です。ここを改善しないと壮年の人が脳卒中や心筋梗塞で倒れるようになると思います。このままでは京極町の未来は暗いです。

涌谷町ではこの部分を少しでも改善しようと町の中小企業の担当者に集まってもらい「産業保健連絡会」を年に2回くらい開催しました。

まもなくクリニックから新しい「年代別の健診」を提案しようと思います。

高齢の方々では運動機能をテストすることによって認知症のなりやすさや身体の弱り具合を推定します。これからどのような生き方をするか健康面から相談します。

若い方々には糖尿病や動脈硬化症になりにくい生活上の工夫と、家族ぐるみ、会社ぐるみの健康づくりの取り組みを勧めます。

現在の集団検診はあまり役立ってはいないと思います。