旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

PAD(末梢動脈疾患)をしっかり診よう(池田宇一先生)

2012-11-05 07:10:44 | 診療
おとといの夕方は在宅医療フォーラムを中座し、PAD(末梢動脈疾患)の勉強会に参加しました。
講師を池田宇一信州大学教授が務めると知ったからです。

池田君は自治医大の1期生で首席卒業です。卒業当時、長野県出身者の臨床研修は長野県に帰らず、母校の自治医大病院で研修しました。それに学生のとき、高久ゼミというハリソンのテキストブックの輪読会をしてました。最初は高久先生も参加して指導していただいたのですが、お忙しく、教員はぼくがもっぱら参加することになりました。もちろん彼はゼミ1期生でもありました。

さて、末梢の血管疾患はもっぱら心臓血管外科の先生が担当してきましたが、わが国で内科医もきちんと診なければ手遅れ手術例が多くなること。PADはがんと同程度に予後が悪いことを内科医として問題提起してきたのは池田先生です。

とくに下肢の動脈硬化症の発見は足首の血圧を測ってABI値を測れば済みます。0.9以下が異常値です。予防的な薬をきちんと飲んでいくことです。

一方、すでに歩行で痛みが出る場合は別の薬を使います。いずれの薬も副作用がありますから、慎重に使うようにしないといけないようです。

池田君はいまやPAD分野の日本の第一人者。講演終了後、ますますの活躍を期待していますと挨拶に行きました。