about him

俳優・勝地涼くんのこと。

『未来講師めぐる』(2)-11(注・ネタバレしてます)

2009-07-21 01:06:11 | 未来講師めぐる
〈第6回〉

・前回のユーキに続き今回はおじいちゃんのナレーションではじまる。しかし保険のCMって・・・つくづくここまでやるか的パロディ満載ですねこのドラマ(もう少しあとではついに「ちい散歩」のオープニング映像?が)。
保険紹介のフリップを通りすがりの影(役割的には黒子さん)が風のように持ち去るのも可笑しい。

・いまやユーキ43とも普通に接しているめぐるについて、おじいちゃんは「恋人の20年後が見えても動じないほど図太い女になってしまった」。そんな言い方って(笑)。「愛の力」とかプラス評価じゃないんだ?
それにしてもめぐるはデートの時もあのダサいファッション継続中なんですね。

・座って考え事してるおじいちゃんに警官が異常ににこにこ顔&甘ったるい声で話しかけてくる。
「おじいちゃん?だいじょうぶ?」という台詞から、ボケ老人と疑って子供に対するように接してるのかと思ったら、引きの画面で見るとランドセルを背負っている。ああそうか、おじいちゃん今満腹状態だったんですね。しかし子供としてさえこのおまわりさんハイテンションすぎです。

・12年前に出て行ったきりの母・愛子の消息が知れた、という話をしてる時に、後ろのすだれを上げるとそこには何と母の姿が!
感動&まさかの再会シーンのはずなんですが、めぐるの表情も「マ~マ!」という口調も、「帰りが遅いから心配したでしょ!」程度のあまりに日常的な反応なのが笑える。
さすかに愛子の方は驚きまくってますが、泡食って逃げ出す様子が何ともユーモラス。全然感動の再会にならないんだもんなあ。

・店から飛び出す愛子、追いかけるめぐる、さらにそれを追うユーキがいちいち店の前を通る時、静止状態になってめぐるの人物紹介ナレーションがかぶさる。
静止状態といっても止め絵でなく役者さんが「止まった状態」を無理矢理演じてるのがポイント。
めぐるが静止した時「私はめぐる。吉田めぐる。進学塾の講師です」という毎回の定番ナレーションが流れるのもシュール。このタイミングでそんな普通のことを言うか。12年振りに思いがけず再会した母親を追いかけているという緊迫した状況に全然即してないんだもん。
「めぐる~!」と叫ぶ途中で静止状態になったユーキが再び動き出したとき、「る~!」と叫んでるのもナイス。

・ローラーブレードを手にめぐるを追って走るユーキ。店で食事中だったんだから当たり前なんですが、ユーキが滑るのでなく普通に走ってるのが何だか新鮮です。

・母に逃げられためぐるは「ビビンバ食い逃げだ~!」となんかピントの外れたところで怒っている。
ショックのあまりあえて核心を外したことを口にしているとも取れる状況ですが、まあめぐるなんで「相変わらず食い意地張った発言だな~」と取るのが正解のようでもある。

・めぐるを慰めようとするあまり、「自分、めぐるが食べたいっす!」などと発言してめぐるにどん引きされるユーキ。このドン引きの表現が、ユーキを正面に捉えた画面が急速に引いていくという・・・。まあ彼氏に言われたとは言え、この表現には引きますねえ。
ここでユーキが「ブログに書いちゃうから」とか言ってますが、ブログなんてやってたのかユーキ。どんな内容なんだか。

・めぐるが家に飛び込み、「ママに会ったの!」「びっくりしないの!?」とおじいちゃんに訴えている背後、台所で割烹着姿で立ち働く愛子の姿がさりげなく映っている(笑)。そりゃびっくりしないはずだわ。
そしてめぐるは何回も台所振り向いてるのに愛子に気づかない。そりゃまさか家にいるとは想像もしてないだろうけど。この回は画面構成のシュールさが実に秀逸です。

・愛子に頭を撫でられてめぐるは泣きじゃくる。もともと子供っぽいところのあるめぐるですが、この場面は(トレーナーの柄のせいもあって)実に幼く見える。
12年ぶりの母を前に、最後に会った12歳当時の気持ちに返ってしまったんでしょうね。

・おじいちゃんが愛子に未来のめぐるの姿を確認してもらうシーンで、それに先だって部屋の前を横切る20年後のみちるのカットが入る。二人の目が未来予知モードに入ってることをこのみちるの画が入ることで一瞬で理解できる。上手い演出。
20年後のめぐるの外見が手錠以外(みちると取り換えた服装までも)なぜか全く変わってないだけに、この画がなかったら20年後が見えてるのがわからなくなりますからね。

・めぐるの手錠を確認してもらいたくて「それでおまえを呼んだんだ」というおじいちゃん。
つまりおじいちゃんは愛子の連絡先がわかっていたということになる。衝撃の第9回に向けてのさりげない伏線。

・防災頭巾をかぶりリュックまでしょってテーブルの下に逃げ込もうとしてる塾長。防災訓練かと思いきや、「石倉ゆり子が来るんだよ!」。
あいかわらずモンスター扱いですね。動揺のあまり「ズレてる!」と言われても何のことが気づいてないし。

・外で高尾山と江口が「がんばってる」そうですが、何をどうするというのか――と思えばなんと看板を下ろしての夜(昼)逃げ。
この発想はなかったなあ。そこまでするか。他の生徒はどうするのさ。

・現時点で中学合格者がゼロという衝撃の事実を受けて、「もはや塾であることさえ隠したほうがいいかもしれんね」。
それじゃあ廃業も同然でしょう(笑)。つくづくこちらの想像の斜め上をいく台詞&展開です。

・「未来の門アカデミー」というおじいちゃんの提案した名前にすっかり感心する講師陣。何でこの流れで「マサルのおいしいアカデミー」になっちゃうんだか。

・愛子回想の高校時代。なんと榊原さんの高校の制服(ブレザー)姿が!さすがに無理があるけど、何気にお宝映像かも?

・「いい子に育つしかないよ。パパもママもいないんだから。いい子に育つしかないじゃん」。めぐるの言葉は決して激しくはなくちょっと拗ねたような可愛らしい声のトーンですが、その幼い調子がかえって彼女の寂しさを強く感じさせます。
シンプルなごく日常的な台詞のなかにウェットになりすぎない哀愁を篭めるのは宮藤さんのお家芸ですね。

・焼肉店で愛子にすまないと大泣きするはまる。これって『冬のソナタ』のヨン様コスプレなんですか?だいぶふくれてるけど(笑)。
しかしこれだけ済まながっておいて、愛子も愛子で元亭主を「金の亡者」と罵っておいて、第9回のあのオチは何ごとなんでしょう。おかげですごいインパクトだったけど。

・はまるの涙で水浸しのテーブルの上で金魚?がはねている。
そんなバカな、なシーンですが、こういうムダなキメ細かさにスタッフのノリのよさが表れていて、結果『めぐる』の世界観を作り上げている。

・「そんなバブル崩壊後の(=年を食った)ママなんて見たくもねーや」ほか、オーバーアクションで妻への思いを語るはまる。
後ろの席のカップルがこちらをちらちら気にしているのが笑えます。そりゃ気になるわな。

・ゆり子の問題が片付いて(片付いたのか?)元通りの服に戻っためぐる。しかしみちるのファッションも都会風のまま定着した様子。
いかにもな田舎の女の子から洗練された女子大生ぽい感じに。きれいになったなあみちるちゃん。

・張り切って講義にのぞむ講師陣。
しかし高尾山は早口すぎて何言ってるかわからんし、江口はものすごい速さで黒板&白板に文字を綴るし、みちるはただ一人の生徒(今市くん)を脅しつけてるし、めぐるの黒板消しは今度はかまぼこだし・・・混迷してるなあ。

(つづく)

 


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