世界同時公開となりました、ピナレロ新作、ドグマ60.1。左右非対称というまた新たなトレンドを発信しました。ピナレロ社のプライド、そして常に最高のマテリアルを与えられる至高の存在、世界最高水準の技術力を誇る日本のカーボンマテリアルサプライヤー「東レ」とのコラボレーションにより誕生した究極のカーボンマテリアル60HM + NanoAlloyTMテクノロジー。より高度な構造解析技術であるFEM有限要素法を駆使する事により生まれたASYMMETRICAL FRAME SYSTEM。現在考えうる最高の性能を与えられた究極のロードレーシングバイクです。
従来の設計手法は、初期設計によるサンプルを製作して実際に走行し、改良点を洗い出し、またサンプルを製作し・・・この繰り返しで求める性能を作り出してきました。そのため開発には非常に時間がかかり開発期間が2年を超える製品もありました。ピナレロはそのテストライドを利用したトライ&エラーの期間を短縮し、論理的かつ経験に基づいたデザインを生み出す事に成功しました。DOGMA60.1のような複雑な曲線を持つデザインはCAD(コンピューター支援設計)やFEN(有限要素法による構造解析技術)なしではありえません。見た目のデザインだけでなく、データに裏付けられた「意味」がその形状には宿っているのです。
左右非対称は単なるスタイルではなく、高性能の追及によるものです。過酷な状況のレース中にフレームに掛かる荷重はサイクリストの体重の倍もの重量になります。たとえサイクリストがどんなに均一なペダリングをしても、その力は本来非対称なものです。これは、チェーンが力を後ろに伝達しホィールを前に進ませようとするためです。左のペダルに加えられる力は、一部がボトムブラケットを右へ動かそうとする力にもなりますが、チェーンによる力の伝達がこれを相殺します。 右ペダルに力が加えられる時は、チェーンによって力を伝達するだけでなく、ボトムブラケットを左に動かそうとする方向へも同様に作用します。これを解決するため、左ペダルの入力に反作用する右ステイの剛性を高めました。既に1,000gを下回る超軽量フレームにとって、それ以上の軽量化を必要とせず、そのためにフレームの右側の剛性をさらに高めるという方法を選んだのです。フレーム材料としてのカーボンファイバーの出現で、カーボングレード、積層方法、壁厚と構造の形を変えることによって剛性を調整することが簡単にできるようになりました。これによりゴールスプリントのような激しい荷重の下でもより安定したフレームを設計することが可能になりました。究極のレーシングフレームついにリリースです。価格620,000円。