熊本や大分県で甚大な被害をもたらしている豪雨災害が連日報道されている。前掲のように昭和28年に、当時できたばかりの保安隊航空学校所属のL-5連絡機が3機災害派遣に出動したのが陸上自衛隊航空部隊が出動した初めての災害であった。(当時はわが国にはまだ飛行機はほとんどなかった時代)その後も豪雨災害は多く出動しているが、豪雨災害に特徴的なことは、水によって交通網が寸断され孤立するケースが多いことであろう。このための重要な救助方法がヘリコプターによるホイスト救助である。この救助もTV映像で見ると簡単に行ているように見えるが、日頃の訓練がものをいう方法である。自衛隊、消防、警察など関係機関はこの訓練は日常的に欠かせない。寸刻を争う状況で安定して、被災者の直上で空中にホバリングするのは簡単なことではないからである。微妙な動きを誘導する救助員と操縦士とのチームワークも欠かせない。写真は東日本大震災で報道されて有名になった亘理町での津波災害からの救助の風景であるが、熊本でも同じような映像が流されていた。陸上自衛隊はじめ消防・警察の方々のご尽力に感謝するばかりである。ホイスト救助で欠かせないのが機体の両サイドにある広いドアである。片方にしかない機体も多いが、UH-1のように両サイドから救助可能な機体は何が違うのか・・。これは狭隘地で、風が強い場合の救助ですぐ理解できる。機体の能力を維持し安定させるには、風に向かって運用する必要があるため、場所によっては、左右どちらからしか救助できないこともあるからである。過去の教訓を学びながら最大の能力を発揮して安全に任務を遂行していただきたいと願っている。
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