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空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

保安隊航空部隊(L-5)初めての災害派遣

2012-07-12 23:40:34 | 趣味・航空機
昨日から熊本大分など九州北部での甚大な被害をもたらしている豪雨災害の報道を見聞して、59年前に行われた保安隊航空部隊(陸上自衛隊航空部隊の前身)が初めて出動した災害のことを思い起こした。最近まとめた「陸上自衛隊航空部隊60年の回顧」の災害派遣の最初の項に書かれているので紹介する。
『わが国で戦後航空機を使用して行われた初めての災害派遣は、昭和28年6月25日~29日にかけて九州北部(福岡・佐賀・熊本・大分県)で発生した梅雨前線による大雨災害(昭和28年西日本水害と呼称される)で、孤立化した住民の救助等のために出動している。筑後川や白川等九州北部を流れる河川ほぼ全てが氾濫し、死者759名負傷775名、建物は全半壊を含めて3万棟を超える戦後初めての大規模な災害であった。「陸自航空よもやま物語」によれば、第一幕僚監部から保安隊航空学校に対して、航空機の派遣を命ぜられたのであった。大室猛教育部長を派遣隊長として、L-5×3機、パイロット、整備・通信・写真要員を含めて総勢17名であった。昭和28年7月1日に浜松を出発、福岡県の目達原駐屯地の着陸場を使用して、「情報収集・提供、物資空輸、要人の空中視察、写真撮影」等の任務が約1ケ月間行われた。この災害で第4管区内現地各部隊は「保乙行災命第三号」を持って出動している。その記録の中に、保安隊航空学校の17名が航空機を以て活動した記録が無いのが誠に残念であると記されている。(当時航空機はまだ保安隊航空学校にしかなかった)・・(以下略)』写真は貴重な写真で保安隊のマークを付けたL-5の数少ない写真である。