12月26日 水曜日 晴
■ 今年はいつもの年より正月の準備がおくれてしまった。
■ 客が尋ねてくる予定。玄関だけでもと思い立ち掃除をはじめる。
■ 凹凸のあるガラス戸はおもいのほか汚れているのでびっくり。天井の煤払い、ガラスを磨く。玄関の空気まで澄んで清々しい。
■ 下駄箱の上に一輪椿の花をさす。
■ 椿は冬がきてもつややかな濃緑色の葉をもちつづけている。花は色あせないうちにふいに花ごとおちてしまう。
■ 花びらがひらひら散るようなことがない。そんないさぎよさが好きなのかな。
■ 生前、母が生家の椿を挿し木してくれた。裏庭に二本、表に一本すっかりわたしの背丈よりおおきくなった。
■ 椿の花の季節になると母をおもいだす。穏やかな、忍耐強いひとだった。