猫と亭主とわたし

愛猫。虹のかなたに旅だったブラッキーとリリを偲び。家族になったルナと庭に移ろう季節、折々の想いを写真と文で綴っています。

バラの香り/シャリファ・アスマ、ナエマ、イングリッシュミス

2010-05-26 21:39:20 | Weblog
    悲しい。
    バラの匂いがわからない。
    はじめは今年の異常気象のせいでバラの芳香が弱いのだろうと思っていた。
    「そんなことはない。イングリッシュミスだって、シャリファアスマもナエマも素晴らしい香りがしている。
    門の外までバラのいい香りがただよっている」と夫にいわれた。

    風邪がまだ治っていないのだろう。
    嗅覚障害。
    弱っていたのはわたしの嗅覚だった。
    快癒するのかしら、と心配だ。

    いままさに数々のバラの花に囲まれているのに。
    鼻が利かないなんて悲しすぎる。
    でも花弁は、競う合うバラの真っ盛り。
    視覚でじゅうぶん楽しんでいる。
    触覚――ひんやりとした花弁に触れてみるのが好きだ。
    バラのささやきが伝わってくる。
    「いい香りがしているのにな……」可愛そうにという表情を夫がしている。

       ER シャリファ・アスマ 爽快なフルーツ香 繊細なブラッシュピンク
          

         

         

        CL ナエマ ゲランの同名の香水から命名
         

         

         

         

        イングリッシュミス 強香 葉が独特の色をしている                              
         

          

                    




アイスバーグ/シティオブヨーク/アンジェラ

2010-05-25 23:38:19 | Weblog
    もうどうしていいかわからない。
    バラが次々に開花。
    狭い庭を右往左往。
    「バラの花に小さなミツバチがきているよ」と夫。
    「シティヨーク(ER)昨日の雨で花びらがいたんでしまったわ」
    「アイスバーグが好きだなぁ」
    「白いバラって素敵ね」
    バラについての夫婦の会話が朝の庭で交わされる。
    あなた園丁。
    ぼく見る人。
    とうそぶいていた夫は、わたしが風邪でダウンしてからというものなにかと手伝ってくれるようになった。
  
        ERシティオブヨーク
         

        黄金のしべを薄いクリーム色の花弁が包んで…
         

         

         

        FLアイスバーグ
         

         

         

        愛らしいチュウリップのよう蕾
         

        つるバラ アンジェラ
         

         

         

バラの競演/リルケのバラ、マチルダ……

2010-05-22 22:16:15 | Weblog
    バラはわたしの快復を待っていてくれたのでしょうか。
    いっせいに咲き出した。
    5月の終わりのさわやかな朝風。
    わたしはバラの花々と一体となって庭におりたっていた。
    寝床にいるときは、あれこれよしなしことを考えていたが、庭にでるとウソのようにその鬱が吹き飛んでしまった。

    リルケのバラ 一番古株のわが家の女王様。
    リルケのバラは気高く美しいバラです。
    この真っ赤なバラは、残念なことに名前がわかりません。
    バラを愛した詩人リルケに捧げました。

         

         

         

         

    モルスダック別名「マザーズディ」ポリアンサ系
    小さな愛らしいころっとした花ですが、今年は大きな花をつけました。

         


    マチルダ
    可愛いドレスのマチルダ姫。

         

         

                 

    ディンティ・ベス
    相変わらずユニークなお顔。

         

         

         

         

    アプリコット
    元気いっぱいのアプリコット嬢。
         

         


クレマチス  テッセン/ジャックマニー・アルバ

2010-05-20 17:04:34 | Weblog
    風邪をひいてこんなに長引いてしまったのは初めて。
    何とか買い物に出られるようになった。
    2週間ぶりで出かけたホームセンター。

    いつもはバラの並べてある場所へ直行するのだが。
    その手前で立ち止まった。
    みるとクレマチスがいく鉢か並んでいた。
    薫風に薄い花びらがささやきあうようにそよいでいた。

    薄紫色の八重の花びら、しべが花色に溶け込んで清楚なたたたずまいをみせている。
    わたしはすぐに気に入ってしまった。
    思わず手が伸びていつものごとく「これいただくわ」という言葉が口からでた。

           ジャックマニー・アルバ (ジャックマニー系 新旧両枝咲き)                           

          

         

         

         
    
         
     
    NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」を毎日楽しみにみている。
    調布の街が映し出されてすごく楽しい。
    ここ数年、神代植物園のバラ園に通っている。
    植物園をぬけ通りにでる途中の坂道を降りきる手前に花やさんがある。
    昨年クレマチスを買った。
    テッセンと名札がついていた。

    ホームセンターから買って戻ってくると、そのテッセンが紫色の花を咲かせていた。
    買ったとき咲いていた花よりも大きく濃い紫色、そしてなによりも気品に満ちて凛と咲いていた。

        テッセン  黒味を帯びた赤いしべが素敵
         

            

         

         

         

         

         
    ネネどっちが好き、と紫の花と薄紫の花が競い合っているようで可愛い。

         

         

         


6年目で咲いた黄モッコウバラ/ドミニク・ロワゾー

2010-05-11 17:27:27 | Weblog
    黄モッコウバラを買ったのは6年前のことだった。
    ずいぶん長い時間がかかった、やっと蕾をつけた。
    蕾をつけた時の感激。
    日に何度も蕾をみに庭に出た。

         

    黄モッコウバラが咲いた。
    思わず大声で夫に知らせる。
    黄色の絵の具に白をまぜたような優しい色合い。
    なんて上品な可愛いバラ。
    花はまばらだがかえって花の可憐な美しさをきわだたせている。

         

         

                  

    わたしの小さな夢。
    窓辺にバラを這わせること。
    それがかないつつある。
    モッコウバラが終わると可愛いアンジェラがたわわに花を咲かせるだろう。

         

         

    何十年ぶりですごい風邪をひいてしまった。
    喉の痛みと頭痛がひどい。
    夫がバラに水をあげてくれた。
    それでも重い身体でバラを見に行く。
    今までぜんぜん気がつかなかった。
    ドミニク・ロワゾーが咲いていた。
    白にわずかにピンクを溶かしたようなバラ。
    触ると解けてしまいそうな繊細な花びらを、風にゆだねていた。

         

         

         

         

         

         

藤の花/若葉

2010-05-07 09:44:12 | Weblog
    藤が華やかに咲いている。
    小さな房状のつぼみが上のほうから咲きだす。
    いつの間にか花房が長く長く垂れている。
    万葉の歌人の心をとらえた藤。
    紫の花色が気品をただよわせている。

     わがやどの 時じき藤の めづらしく 今も見てしか 妹が笑まひを 
                                大伴家持                       
     恋しけば 形見にせむと 我がやどに 植ゑし藤波 今咲きにけり
                                山部赤人

         

         

         

    ブログを書き出して3年目の藤の花。
    毎年同じように季節は巡ってくる。
    この何の変哲もない日常が幸せなのかも知れない。

    春と夏の狭間にあってこの時季いつも体調を崩す。
    ソファに横になって窓の外を眺める。
    つややかな柔らかい若葉の中をすがすがしい風がふきぬける。
    若葉を照らしていた陽が乱舞する。
    このみずみずしい若葉を見ていると心が高揚する。
    また、頑張らなくては……。

     あらたふと青葉若葉の日の光   芭蕉