猫と亭主とわたし

愛猫。虹のかなたに旅だったブラッキーとリリを偲び。家族になったルナと庭に移ろう季節、折々の想いを写真と文で綴っています。

今日は鬱

2008-01-31 16:50:35 | Weblog
1月31日 木曜日 晴れ
■パソコン教室の帰り。いつものように亭主と二人ずれ。
「この階段はユトリロの「百階段」に似ていないか」
「ぜんぜん。だいいち、そんな題の絵がユトリロにあったかしら」
わたしの返事はすこぶる愛想がない。喉がはれている。胃の調子もあまりよくない。口が苦い。鬱だ。
「な、な、写真とってよ」
「ただの軽量鉄骨の橋よ。赤くそめたのだって、趣味がよくない」
「上に稲荷神社があるからだ。けっこう、おもしろい橋だとおもうんだがな」

■セブンイレブンでサンドイッチを買うことにした。
「おれは焼肉弁当でもいいよ」
「家にカレーがあるから」
あなたは、それにしなさい。ということだ。なんだか、自分の発言がとげとげしい。鬱だ。あなたごめんね。気分がすぐれないの。なにを考えるのも、億劫なの。
なにを買うにも、買う店はきまっている。大食漢の亭主にはそうした好みはない。何でもおいしくたべられるなんて、うらやましい。

■スーパーによって無洗米5 キロ。ナマス用の大根を買う。かなりの重量になる。亭主は軽々と背負う。片手で5 キロのお米をさげる。

■「重いでしょう」
「たいしたことないさ」

■うるさいと思った亭主の声が爽やかにきこえた。


K さん元気だったのね

2008-01-30 13:56:54 | Weblog
1月30日 水曜日 晴れ
■F デパートの一階食料品売り場で鍋物の食材を買って亭主と外にでたところで声を掛けられた。
「あら、今日はこっちけ。いつ東京からもどったんで」懐かしい故郷の方言で話しかけられた。

■わたしたちをみてにこにこほほえんでいる老婆(かりにK)は顔見知りで、むろんいままでもなんども立ち話をするあいだがらだった。おどろいたことに、顔もあかぬけして、まだ元気だった。65歳とかいっていたと記憶するが歯科の行き帰りによくであっていた。K さんの住んでいるアパートは四畳半一間で、道に面していた。いつも乳母車に荷物を積みあげていた。どうやら廃品回収業でほそぼそと収入をえているらしく、でもいつも屈託がなく曲がった腰でこまめに動き回っていた。

■それがこの年末から部屋はぼかっと空洞のにようになっていた。戸がしまっていないから道からよく見えた。
「引っ越したのかしら」
「突然死てこともあるからな」
亭主は不吉なことをいう。
わたしは、呆然としてK さんのいない部屋の前に佇んでいた。

■そんなことがあったから K さんの元気な姿をみてとてもうれしかった。

■「弟が一緒に住もうっていってくれたんだよ。うれしかっぺな」
ああよかった。亭主が不吉なことをいったので、わたしまでK さんを黄泉の国の住人として考え始めていたやさきだったのでほっとした。

■故郷の方言でとつとつとK さんがことの成行きを、はじめから説明してくれた。

■故郷にもどってきて、こうした人情話をきくのがすぎだ。



気だるい朝

2008-01-29 10:11:46 | Weblog
1月29日 火曜日 曇り
■きょうは生ゴミを出す日だ。いつもより早めに起きた。起きたまではよかった。そのあとどうも体が重い。扁桃腺が腫れてるようだ。

■あさからコーヒーを飲んだ。でもだめだぁ。歯医者さんはパス。あしたに延ばしてもらった。

■ブラッキーが寄ってきたので膝に乗せてかわいがる。飼い主の愛撫は猫の迷惑とでもいうようにやがって唸る。

■いままで飼ったミュー、ムック、チビ、武蔵、の可愛らしい姿をおもいだし、ブラッキーと比べる。ブラッキーも、もっと愛嬌をふりまいて。

       


ブラッキーこち向いて

2008-01-28 21:23:28 | Weblog
1月28日 月曜日 
■猫のブログをみる。猫ちゃんたちの写真が実によくいきいきと撮れている。

■うちのブラッキーは成猫になるまで野良猫だった。そのせいか警戒心がつよく、写真を撮られるのが大嫌い。ケイタイ、カメラをもっただけでスーと物陰に隠れてしまう。

■そういうわたしもモノごころついたころから写真に撮られるのは嫌いだった。似ているのかなぁ?? 飼い主に似るというから……。

■それにしても羨ましい。可愛い猫の写真をたくさん撮りたいのに。

■わたしはアメリカンショートヘアーでも飼いたいのに。

■夫はほんとうの猫好きは哀れな野良猫を飼うことだとウソブイテいる。


ピアノの発表会

2008-01-27 19:58:13 | Weblog
1月27日 日曜日 晴れ
■孫のピアノの発表会。いよいよ出番がせまってきた。当の本人たちは落ち着いたものだ。わたしの娘、二人の母親のほうが落ち着かないようす。

■ステージに二人があがった。グランドピアノのわきには豪華な花がかざられていた。挨拶のしかたもかわいらしい。曲目は「いつも何度でも」二人の連弾。お兄ちゃんはネクタイをしめワイシャツ姿。妹はドレス。

■ちいさな紳士、淑女が精いっぱいがんばっている。子どもや、孫の成果を見守る家族たちの視線が暖かだった。

■家に戻ると、ブラッキーがわたしの膝にのって歓迎してくれた。

       

       

       


あなた、お留守いしてね

2008-01-26 14:09:26 | Weblog
1月26日 土曜日
■明日は孫のT 君とN ちゃん兄妹がピアノの発表会で連弾するので聴きに行くことになった。孫たちのいろいろな行事がある。なかなかいってやれず恐縮している。

■夫ひとりおいていくのはなにか不安になる。典型的な書斎人間の彼は机を離れればただの人。になればいいのだが。日常の生活が成り立たない。

■「ストローをさして、牛乳を飲めなかった。さつと素早くさす。それからそのストローが二段階にのびるのにはおどろいた。パンにバターでなく、サラダにかけるマヨネーズをつけたり、さんざんだった」

■白内障の手術でT 病院に入院したときのことをいまでも楽しそうに話す。みかねて、ご婦人がたが世話をしてくれたらしい。「看護婦さんは美人、女医さんもきれいだし」本人はけろっとしている。おかしなものだ。じっと、夫の顔をみつめてしまう。

■これから電車に揺られでかけてきます。

■ブラッキー、パパの世話とチビのエサよろしくね。猫ちゃんでもなにかの役に立ってよ。ふと「猫の手をかりたい」という諺が頭をよぎった。猫ちゃんはかわいいだけ。なにかしてもらおうとしてもだめだ。犬じゃないものね。猫だものね。うちの亭主は猫人間なのだろう。お留守番くらいたのみますよ。元気でね。お魚にてあるからね。


一日の始めに

2008-01-25 10:17:15 | Weblog
1月25日 金曜日 晴れ
■生ゴミ出しの日だ。主婦の気持ちで主婦しましょう。とわたしはガバッと布団をけって起きた。キッチンにはいるとほのかに炊き立てのご飯の匂いがした。

■「あら、やってくれたね」というのはわたしの感謝のきもちだ。
夫は炬燵でうたた寝をしているらしい。かすかな寝息がする。

■そっと昨夜つめておいたゴミ袋をもってそとにでる。砂利を敷いてある道がカチカチに凍っている。

■戻ると「ご飯、炊いといたよ」と夫の声。今の若い人だったら「炊飯器にスイッチ入れたよ」というところだろう。「炊く」という言葉がいかにも夫らしい。また二人だけの一日が始まる。


強風

2008-01-24 14:30:01 | Weblog
1月24日 木曜日 晴れ/強風
■街の東側の台地にパソコン教室はある。授業がおわって帰途につくころから風が強くなった。この冬はじめての強い風だ。この風が吹くために舟形盆地にある街の冬は格別寒い。ほほがひりひりするほどだ。

■台地を下りてK 川のF 橋にさしかかった。風はさらに強くなった。わたしは風にあおられ飛ばされそうになった。夫にしがみついた。よらば大樹のかげというが、ともかくわたしの倍ちかくも体重がある。こんな時はすこぶる頼りになる。平気な顔をして歩いている。背中にはノート型パソコンを背負っている。それだけでも3キロ近くある。それなのにわたしを抱え上げるようにして悠然と歩いている。

■やっぱり、男なんだ。と思う。ひごろ男の人がやるべき仕事をしない。「この家には男がいない」と愚痴るわたしもこういうことがあるとうれしくなる。ひさしぶりに腕を組んで、風がやんでもそのまま二人でF デパートにはいったものだ。


早朝の電話

2008-01-23 10:11:44 | Weblog
1月23日 水曜日
■朝八時ごろ電話がなった。早朝の電話はめったにない。何か身内にあったのかとすぐ不安なきもちになる。

■今日はプラスチック、段ボールの収集日。新聞を束ねているときそのけたたましい電話はかかってきたのだった。けたたましくというのは朝、早い電話なのでわたしにはそう聞こえただけのことだが。

■息子からだった。「あ、朝はやくからごめん、喪服を送ってくれる」
以前お世話になった方が危篤状態らしい。

■まだ六十前後で早すぎる死をむかえようとしている。痛ましいことだ。

■外にでると空はどんよりとして風花がまっていた。

好き勝手に生きる

2008-01-22 16:23:32 | Weblog

1月22日 火曜日 
■新聞を見ていたら幻冬舎の「芭蕉の晩年力」人生後半は好き勝手、自分勝手でいいという広告がめにはいった。

■わたしたちも昨年あたりから、あまり先のことはくよくよ考えないようにした。
家計にヒビかないていどに好きなものを食べ歩き、美術展を観、行きたい所へいった。
気持ちが楽になった。毎日を精一杯生きたい。

■これからも貪欲に色んなものを吸収していきたいと思う 。

風邪は人にうつさず

2008-01-21 12:06:03 | Weblog
1月21日 月曜日 晴れ
■昨日の天声人語の決の文章がおもしろかった。ひいた風邪はひとにうつさず。
「そうですよね」

■所用があって電車で隣町まででかけた。女の子が席をあけてくれた。夫とわたしは、礼を言ってかけた。ほっと一息ついたところへ、隣の席に大きなショルダーバックをもった大きな男性がでんと狭い席に腰をおろした。
華奢なわたしはいっしん腰が浮いた。

■そのうちくしゃみ、咳をたてつづけにしだした、口に手かハンカチでも当ててすればいいのに。わたしは腰がうずうずした。夫と顔を見合わせた。

■ここでおさまってくれればと思ったが、外と車内の温度差のせいか、いっこうに止まらないようす。夫が席をたった。わたしもそのあとにつづいた。


■わたしたちは若くないし風邪でもうったらたいへん。こんなときあいての方にわるいと思い、席をたつのには勇気がいる。風邪の咳をたつことはだれにとってもむずかしい。咳をしている人がいたら席をたつのもむずかしい。でも勇気をもって風邪の元から逃げるべきだ、そうですよね。

外猫チビ寒さのなかどこへ

2008-01-20 20:43:38 | Weblog
1月20日 日曜日 晴れ
■外は寒い。北関東の北端にあるこの町の冬の寒さは特別だ。なんといっても、東京にいる子どもたちが、この町で育ったのに「こんなにサムカッタの」とおどろくほどだ。毎朝氷が厚くはっている。

■外は寒い。外猫チビが鳴いている。エサがほしいだけではないらしい。

■外は寒い。外猫チビが鳴いている。外に出た。風が冷たい。チビをかかえあげた。ストーブのそばにすわらせた。そわそわしていて可哀そう。「あなたのおうちはどこなの」飼ってあげてもいいのだが。「飼い主さんに失礼よね」と夫に呼びかける。

■チビはこの寒風のなかをいずこへともなく去っていった。外は寒い。


ひとりコーヒーを飲む

2008-01-19 19:50:19 | Weblog
1月19日 土曜日 晴れ
■外にでかけるとコーヒーを飲みたくなる。

■家で毎日のようにコーヒーを飲んでいる。豆を買ってきていろいろ飲みくらべてみた。モカマタリがわたしの口にはあっていた。ところが買う人が少ないらしく店でおかなくなってしまった。しかたなくモカマタリに似かよった味だというのでいまは、コスタリカを愛飲している。

■若いころはよく夫と喫茶店ですごした。コーヒー一杯でおしゃべりをして何時間もねばったものだ。最近は喫茶店がすくなくなった。

■疲れたので出先でコーヒーを飲んだ。おいしかった。うすかったが、味はまろやかでした。聞き覚えのあるジャズがかすかにながれていた。

■久し振りに一人。いつもは亭主を本屋に待たせている。T デパートの化粧品コーナーでマニキャをしてもらった。若い素敵な店員さんとお化粧の話などをして楽しかった。





冬の朝におもう

2008-01-18 10:50:04 | Weblog
1月18日 金曜日
■寒い朝、夫とふたりでゴミをだす。どうしたわけかこの処、ゴミ収集車の来るのが早くなった。8時には出しておかないと、間に合わないこともある。スリーピーヘッドのわたしにはすこし厳しい。

■もどってきて、玄関脇のチビのエサ皿をふと見たら、また食べ残している。やっぱり体の調子がわるいのではないかと心がさわぐ。

■本格的に寒くなった。子どもたちがみんな東京にもどったあとでよかった。今年はなぜかクリスマスローズの花が咲かなかった。それともこれから咲くのだろうか。蕾もないのだから、そんなはずはないだろう。

■すっかり凍てついて白っぽくなった地面を見ながら、春の薔薇におもいをはせた。


猫まっしぐら

2008-01-17 21:46:34 | Weblog
1月17日 木曜日 晴れ
■どうしたのだろう。夜あげた餌が半分も残っていた。

■どうしたのだろう。風邪でもひいて食欲がないのかな。
                    
■どうしたのだろう。不吉なことを考えてしまう。昨日はたくさんでんぐり返りをしてくれた外猫チビなのに。

■姿がみえない。少ししわがれたような特徴のある鳴き声もしない。裏の空き地で鳴いていることがあるのに。まったくチビのいる気配がない。心配になってしまう。
                                     
■宇都宮まで所用ができて、夫と二人ででかけた。「チビ、どうしたのかしら? 風邪でもひいたのかしら」なんども同じ言葉をくりかえす。こんなことなら、家に入れてあげればよかった。この寒気は猫にはつらいだろう。どこかご近所の家で飼われているはずなのだ。捨てられてしまったのだろうか。もう二度と顔をみせなかったらどうしょう。心配ごとはつきないものだ。

■にゃごにゃご、すごい歓迎の鳴き声をあげてチビが皐月の木陰から現れ、猫まっしぐら、わたしたちのほうにはしってきた。よかった。うれしい。おもわずチビをだきあげほほずりをしてしまいました。