猫と亭主とわたし

愛猫。虹のかなたに旅だったブラッキーとリリを偲び。家族になったルナと庭に移ろう季節、折々の想いを写真と文で綴っています。

リリが逝ってから一ケ月

2016-05-30 17:47:39 | ねこちゃんのお話
リリが亡くなって一ケ月。
それからというもの夫と日に何度リリのことを話したことだろう。
日に何度リリに話しかけたことだろう。
ある時は自分を責め。慰め。
日に何度も目頭を熱くした。
涙は乾くどころかますますあふれでてくる。

リリの写真をみる。その愛くるしさ。ジッとわたしを見つめる目。
「リリどうしてそんなに早く逝ってしまったの」
と恨み言を言ってリリを困らせ泣いてしまう。

リリはもらったのでもなく、拾ったのでもなく、まさにやってきたのだ。
路地裏のわが家の玄関口に生後三か月ぐらいのミケネコが、買い物から帰るわたし達を待っていた。
考えあぐねた末の決断だった。
老夫婦にとって仔猫を飼うには、あと二十年は健康で長生きしなくては……
「頑張ろう」と夫と決めた。
それなのに、たった一年八か月のあまりにも早すぎた死。
「美人薄命」というから……と夫。
まだまだこれからたくさん笑って、家族二人と二匹で愉快にすごせたのに。
リリはわたしに試練を与えてくれたのだろうか……
試練は再生の始まりというから……

   

   

   

   

      

   tissueペーパーの箱に首を入れてしまっておおわらわ
   

   

   アンジェラ
   

   アイスバーグ
   

   

   

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夜中の来訪者

2016-05-25 12:54:23 | ねこちゃんのお話
色とりどりのバラが庭を埋め尽くしている。
庭仕事をしているわたしをよくリリはながめていた。
リリをもう一度バラの咲き乱れる庭で遊ばせてあげたかった。
蝶や虫を真剣に見つめる目。
追いかける可愛い仕草。
もう、リリに触れることも、見ることも、声を聞くことも、体臭を嗅ぐこともできない。
考えると気がおかしくなりそうだ。
家のいたるところにリリの残像が残っている。
触れようとするとスーッと消えてしまう。

寝静まった夜、床を歩く気配、布団がむくむく動いてリリがもぐりこんできたのかと目を覚ます。
夜はいつも一緒に寝ていた。
頬と頬をくっつけて……可愛かった。
リリは真夜中わたしのそばに来て遊んでいるような気がする。

   

   

   

   City of York
   

   

   コーネリア
   

   ブルームーン アンジェラ
    

   

   イエローシンプリテー
   

   シヤリファアスマ
   

   レンゲローズ
   

   カーディナルヒューム
   

   ザ・ジェネラス・ガーデーナー
   

   都忘れ
   リリは廊下からよく眺めていた
      
   

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わたしからリリを奪ったが想い出は奪えない

2016-05-11 15:39:09 | ねこちゃんのお話
リリが亡くなって12日がたった。
まだまだとても信じられない。
日にちがたつほど悲しみがつのる。
いたるところにリリの思い出が残っている。
大きく口のあいた、紙袋。
留守にした日、帰るとあまり泣かないリリが大声で泣きながら紙袋に入った。
あれは何だったのだろう……
どんぐりが土間に転がっている……どんぐりで遊んでいたリリ。
部屋中のテーブル、棚、机にリリの写真を飾った。
いつでも身近にリリを感じ、語りかけられるように。
「リリ、バラが満開だよ、お庭で遊んでおいで」
「リリちゃん生まれ変わって、またmimaのところへおいで」……
病魔は、わたしからリリを奪ったが、想い出は奪えない――リリはいつもわたしと一緒。

   生前のリリ

   

   

   

   

   リリのあそんだ紙袋

   

   庭のバラ
   スパニッシュビュティ

   

   

   

   ラベンダーピノキオ

   

   

   都忘れ
  
   


   
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リリを想う

2016-05-03 16:59:44 | ねこちゃんのお話
朝、夫が静かに障子を開ける音で目覚めた。
「あっ、寝過ごしてしまった――」
「リリに水を取り替えてあげなければ」
「リリはもういないんだ――」と夫。
悲しみがどっとおしよせてきた。
毎朝リリを抱きしめ、「リリ可愛い」と頬ずりして1日がはじまった。
リリの遺骨のある部屋へ行ってお骨をだきしめた。
「リリおはよう」
「カランと小さな乾いた音がした」
涙があふれでる。
夫がそっとわたしを胸に抱きしめてくれた。
夫の胸で泣きじゃくった。
夫も見えないところでひそかに泣いているのだろう。
30年ちかく何匹も猫ちゃんを飼ってき。
リリはあまりにも可愛すぎた。
素直な優しいリリ。
呼ぶと一目散に飛んできた。
紙を丸めた小さなボールでリリとキャチボールをした。
わたしのお腹の上でよく眠った。
こんに泣いたのは初めて。
全身がけだるい。
胸がかきむしられるように苦しい。

4月28日の夜、急にリリが苦しみだした。
29日は獣医さんが休みだった。
もうインターフェロンはやめて家で、静かに余生を送らせようと夫と決めていたのに。
30日もう一度だけ診てもらおうと医者に連れて行った。
嫌がって泣いたのだから止めればよかったのに――。
キャリーバックからだしてあげればよかった。
酸素が心臓にいきわたらなくなって苦しかっただろう。
獣医さんについてすぐ息をひきとってしまった。
連れて行かなければ、リリはまだ生きていただろう。
「リリごめんね、ごめんね」
いくら謝っても取り返しのつかないことをしてしまった。
間を抜かれてしまった。さいごのさいごに、適切だと思った判断。
それが裏目に出てしまった。家にいて、静かに息をひきとつてもらいたかつた。
もこもこのあたたかな柔らかな三毛猫。
リリの3キロほどの重み。
もうわたしの手で感じることはできない。
でも、まだ足元に来て、すりすり、リリがしているような気配がする。
また、涙があふれてくる。


   リリ ごめんね    


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リリとの別れ……「ありがとうリリ」

2016-05-01 19:41:28 | ねこちゃんのお話
リリとの別れ
4月30日午前10時10分リリが旅だった。
わが家に迷い込んでから1年8か月の短い命だった。
短い期間だった。わたしにとっては長く楽しい時間だった。

籐椅子の上に冷たくなって横たわるリリ。
苦しかった病気との闘いから解放された。
ほつと、安堵しているような、やすらかな顔だった。
背中を撫ぜていると微かな温もりが伝わってくる。
絹を触っているような滑らかな毛。
今にもめをぱっちり開け、大きなアクビをして、手足を思い切り延ばしておもむろに歩き出しそう。
5ヶ月リリは精一杯頑張ってくれた。
わたしのエゴで1ケ月半も嫌がるリリに注射器で食事を与えてしまった。
今は色々後悔することばかり。
時間を戻すことはできない。
リリを迎えたとき、わたし達はリリより先に死ねないね。
頑張ろうと夫と心に誓ったのに。
「どうしてこんなに早く逝ってしまったの」
リリを思うと涙がせきを切ったようにあふれてくる。
爪とぎ、おまる、どんぐり、小さな紙を丸めたボール……涙を誘うものばかり。
1日中泣き明かしてもリリは戻ってこない。

弟のSもわたしを心配してきてくれた。
リリに流動食のおやつを買ってきてくれたが間に合わなかった。
その夜は弟と夫とわたしの3人でリリを偲んだ。

5月1日出張ペット火葬をたのんだ。
午後1時に来ることになった。
冷たく硬くなったリリの手をにぎりしめた。
そのまま……時間が少しでも遅く過ぎることを願った。
刻々と過ぎていく時間が恨めしい。
到着の電話が入った。
わたしの体は一心硬直した。
どうきが激しく打つのが分かった。
いよいよリリとお別れ。
硬直したリリを抱えてわたしは泣きじゃくっていた。
「大好きなリリ。もうすぐリリの形はなくなってしまうね」
リリを火葬する音が家の中まで微かに伝わってくる。
夫はわたしの気をまぎらわせようとしている。
いろいろと、話題をかえて話しかけてくる。
でも、わたしの、涙は止まらない。
「リリはわたしの中でいつも一緒だよ」
「リリ本当に楽しい日々ありがとう」
滂沱と流れおちる涙は、とどめようもなかつた。

  在りし日のリリ
    

    

    

    

     

    

     


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