【麻辣火鍋】
「麻辣火鍋」は、中国で広く食される火鍋料理の一つである。火鍋子とも言い、辛い味付けが特徴である。重慶市で容易に見られる重慶火鍋は、麻辣火鍋の一種。
麻(中華山椒)、辣(唐辛子)などの麻辣味香辛料をベ-スとしたス-プに野菜、肉団子、魚、鶏肉、臓物などを入れて煮込み、薬味を入れた胡麻油を付けて食べる。具材のバリエーションは非常に広範で上記にある物の他、豚の脳みそや牛骨の骨髄、きし麺状の春雨である火鍋粉等枚挙に暇無い。
麻辣火鍋は、台湾の火鍋にも「台湾式麻辣火鍋」として、そのバリエーションを見ることができる。
成都では串串香と呼ばれる独特の火鍋もある。火鍋のス-プベ-スである鍋底は四川火鍋として代表的な重慶火鍋とほとんど同じである。
【扁炉】
「扁炉」は、中国で鍋料理の意味。広東省あたりでは「鍋料理」を「打辺炉むという。「辺炉」と「扁炉」は発音が近いため、一部の地域では打辺炉の替わり扁炉を使うことがある。
水戻しした干し椎茸及びその戻し汁を出汁として使い、豚肉、鶏肉、白菜、春雨を煮込む。この段階で入れる調味料は胡麻油のみ。あとは各自で煮汁とともに取り分けてから、好みに応じて塩と一味唐辛子で味付けする。
鍋の締めには白飯を入れて粥とする。
上記の作り方は、チワン族の郷土料理とされるが、ほとんどの中国人はこの作り方を知らないため、中国のほんの一部の地域でしか食べられない鍋と想われる。