あなたは観ただろうか?
ネットワ―クで作る放射能汚染地図
15日夜放映されたNHK ETV特集。
この番組を観た人はとても多いだろう。
事前にいろんな人があちこちで予告していた。
その期待を裏切らない、いえ、期待以上の素晴らしい番組だった。
真の科学者と心ある報道人の真髄を見たような気がした。
(続きを見たい方は以下をクリックすれば見れるよ)
よくやった!
NHKにしか作れない番組だ!
YouTubeで流すのを許してほしい、消さないで!
といったコメントが続々集まっている。
みんな同じ想いなんだな~
と思っていたら、そうではない人もいた。
<間違えないで、「敬意」などあり得ない、
即時に報道すべき内容」に他ならない!
NHKは悪の一端を担った、
東電・官に黙って従った、その罪は大きい、
間違っても褒めたりしないで!
それではまた同じ過ちの繰り返しです!>
そうか・・そうだなぁ
確かに、この取材班がホントの汚染状況を掴んだ時点でニュースとして報道していたら、
被爆者の数を減らすことができた。
被爆の程度を抑えることができた。
事の重大さが多くの人によりしっかり伝わり、
東電や政府や御用学者の説明は信用できない、
ホントのデータが知りたい、しっかり測定してホントのことをもっと公表しろ!
と国に迫る風がおこったかもしれない。
でも、どうだろう?
そんな風おこるかな・・?
16日の長崎新聞トップ記事は、共同通信の世論調査(14、15日実施)。
今後原発を「減らすべき」と答えた人は53.0%だったが、
「浜岡原発以外の原発は停止しない」ことについては「賛成」が57・9%だったという。
将来は減らすべきだけど、今すぐに極端に減らされたら不安。
とりあえず浜岡原発だけ止めてみて、あとは様子を見ながら・・・
といったところか。
政府もそうだけど、私たち国民自身も実は、あいまい。
これだけ深刻な事態に陥っているにもかかわらず、脱原発の意志が弱い。
今この時期にこんな数字なら、
喉元を過ぎた頃にはどんな数字になっていることやら…。
チェルノブイリ原発事故の後、ドイツは段階的全廃を決めた。
緑の党と社会民主党の連立政権の時だったっけ。
そして、風力、太陽光など再生可能エネルギーの割合を増やしていった。
その後、保守連立政権に代わってから、原発全廃期限を延長する方針を打ち出した。
もしや、脱原発を撤回するつもり?との疑念も芽生えていたが、
今回の福島原発事故を受けて、7基の原発の運転停止に踏み切った。
ドイツには17基の原発があったので、およそ4割の原発を止めたことになる。
すごい決断力!
国民もすごかった。
原発止めろ!と、大規模なデモを繰り返しあちこちでやってた。
遠い海の向こうの人々が、こんなに危機感に押されて動いているのに、
その当事者である私たち日本人は、「浜岡以外は止めなくていい」と思ってる。
この違いはなんだろう?
不思議でたまらない。
私たち日本人は現実を受け止め、受け入れるのが苦手なんだろうか?
不安を覚えることはなるべく見たくない、聞きたくない、信じたくない?
辛い思い出は、なるべく忘れたい。思い出したくない。考えたくない?
第二次世界大戦後の日本とドイツのスタンスの違いと通じるものがありそうだ・・
悲しい・・・