満開です

病院のデイルームから佐世保公園が見降ろせます。

今、まさに桜が満開です！

 

今年の春は桜の開花を待ち望むことさえ忘れていました。

地震、原発、母の入院…目まぐるしい衝撃の日々でしたから。

 

でも、桜は人間の心などおかまいなく、春の訪れを絢爛豪華に宣言する。

桜に自粛という心はない。

当たり前だけど、その当たり前のことが、とても嬉しい。

 

やがて東北地方にも桜の季節が訪れるでしょう。

これから、復興に向けての長く厳しい冬の時代が続く人々の上にもいつか必ず春はやってきます…

と、桜は身を持って伝え、約束してくれるはず。

 

そして、いま、ここで咲いている桜の花たちは、来週の今ごろはほとんど姿を消しているでしょう。

役目を終えて、幹にさよならし、後は瑞々しい若葉にバトンタッチ。

風に乗って、地に落ちて、人に踏まれたり、吹きだまりに忘れ去られたり、

運良く佐世保川まで飛んでいって、海まで旅する花びらもあるかしら？

 

どんな最期が待っていても、散る瞬間まで、生を謳歌し、いのちの尊さを見せてくれる。

 

年老いて、病院のベッドの上で苦しんでいる母の姿は悲しいけれど、

でも、母もまた、替えがたい命の尊さを示しつつ、精一杯頑張っている。

今日も一日、お疲れ様でした。