佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

頼れる友

2011-04-07 | 雑感

母が入院している総合病院は通常は2週間ほどで転院させられるときき、不安になって友人に相談する。

友人のY子さんは、ご両親を15年間も看護したベテランで、とても頼もしい。

病院まで来て相談に乗ってくれたその帰りに、さっそく彼女の友人のケアマネジャーの家を訪ねてくれた。

そのケアマネジャーHさんも、電話で直接話を聴いて下さって、いくつかのアドバイスを下さった。

介護保険やホスピスのことや諸手続きなど、なんでも頼れそうで、本当に心強い。

 

佐世保に越してきて、3年にも満たない私には、地域の医療事情など全く分からないし、

おまけに介護制度についても何も知らなかった。

Y子さんがいなかったら、どんなに心細く、オタオタしただろう…

 

友の存在の有難さを痛感!

 

もう一人の友人は、先日寝袋を持ってきてくれた。

寒い病室に夜付き添っていることを知って、登山で使うマットや寝袋を提供してくれたのだ。

「横になれるような状態じゃないので…」と、一度は辞退したのに、

「要らなかったら、その辺にほっぽっておいて」と言って、半ば強引に持ってきてくれた。

使ってみて、その温かさにびっくり!感動!

友人の温かい思いやりと重なって、心身ともにホカホカの夜だった。

 

今日の母は、時々幻覚が生じていた。

宙を見て頷いたり、笑ったり…

「いくつ?もう80?ほうー、お元気ねー」などと会話している。

声をかけるのが憚られ、そのままにしていた。

そのことを私が忘れた頃に、「さっきの人たちはどこへ行った?」と母が言うので、

「誰のこと?」と尋ねると、

「ほら、さっきあそこで体操していたでしょ」とつぶやく。

母によると、3人のおじいさんが裸で太極拳をやっていたらしい。

天井の方向を指さして言うので、母の目には天井がどんなふうに見えているのか、やや興味を覚える。

 

「ボケるのは神様のお恵みだって言うものね」と、Y子さんが言ってたけれど、本当にその通りだと思う。

今日、母は大量の軟便をして、オムツだけでなく寝巻もシーツもみんな取り替えてもらって、

動かされる苦痛と、申し訳ない心痛とで、ひどーく落ち込んでいた。

「もう何も食べたくない」と暗い顔でつぶやき、硬く目を閉じた。

そして、ひと眠りした後、幻覚を見て楽しそうにおしゃべりを始めたのだった。

 

神様にお願いしたい。

私のことを看護師と思い込んだまま、ずっと思い出さなくてもいいので、

幻覚の世界で遊ばせてあげて下さい。

そして、今はもう誰もいなくなった母の友だちと楽しい語らいのときを与えてください。

また先夜のように、古い小学校校歌を歌わせてあげて下さい。。。 

 

コメント
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