貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

岐阜市長良川ポケットパーク③芭蕉と珍しい白秋の歌碑!

2024-04-07 10:07:54 | 日記
令和6年4月7日(日)
岐阜市長良川ポケットパーク③
 文学碑の横の句碑は、
松尾芭蕉の句碑!

句は、
「おもしろうて 
   やがてかなしき            
      鵜飼哉」 
 刻印もやや薄くなりつつ…。
 松の枝が見事な文様となっている。
 華やかな鵜飼も鵜舟が去ると
深い闇の世界になる。
 その静寂の中に
芭蕉は鵜の哀れ、生きるため魚を
獲らねばならない人間の宿命を
感じたのだろうか。   
 以後、
芭蕉は魚類を一切食べなかった
という。
 北原白秋の
鵜匠頭山下幹司翁歌碑もある。

「篝火の朱にはゆる 
  君こそは鵜匠なれ 
    濡れしづく腰蓑の 
      風折鳥帽子古風にて 
すばやくも手にさばく 
 桧の縄の 
   はらはらに 
     時の間よゆく
水のかぎりなき 
  灯ににほへば 
    香魚を追ふ
        鵜の数の 
つぎつぎと
  目にうつりて 
    ほうほうと呼ぶこゑの 
      誰ならず夜を
         惜しむなり」

 白秋が昭和2年(1927)8月初旬
岐阜を訪れ、
鵜飼見物の感興を詠んだ長歌の碑。
 その当時の鵜匠頭だった
山下幹司を詠んだもの。
 白秋が人を詠んだ歌は、
これのみという珍しい歌碑。