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アネモネ終了

2015-11-09 21:34:28 | お芝居演劇
 転勤3年目のコンクール。昨年度『春むこ』でホント久しぶりに県大会に進んだ県立伊丹高校。呪いは解けたなんて意気込んでの阪神大会だったのだが、結論から言えば残念でしたの阪神大会優良賞。県大会には進めなかった。この虚無感?みたいなモノを記事にまとめるのもしんどい話ではあるが、無いコトには出来ないので行ってみよう。
 阪神大会のころ、ピッコロシアターには奇妙な風が吹いていた。それを「甲山旋風」と呼ばせてもらう。この学校、今年度はなかなかにドラマチックで目が離せない。春の打合会に久しぶりに登場した甲山高校。部員一人、顧問の先生も超フレッシュ。伝統も途切れ、仲間も居ない中、大会まで大丈夫?って雰囲気。当然全力支援体制で支えるのが阪神支部の先生方。いい感じで平成演劇教育委員会演技演出検定、ブラックボーダーズ検定ピン部門にエントリーを果たし、多くを語らず場内をざわつかせ、2級という好成績を収めて夏は過ぎた。
 ここから数ヶ月。甲山に何が起こったかは不明。打合会には部員が8人に増えていた。テクニカル的にはあかんやろって部分も多かった上演は、確実に客席のドキドキとワクワクをかっさらい、審査員たちの心をワシ掴んだ。それもぐわっしと。何しろ目が離せない。面白い。活き活きとしているし、たまらん気持ち悪いのである。
 これによって既存の完成度が高くスマートな舞台は、とたんにライブ感無い作り物の烙印を押された。色あせて見えたのかも知れない。審査結果を聞いたときの衝撃は計り知れなかった。
 ゴメンナサイ。他の学校を語るのはダメですよね。部員たちと全てを納得させる突き抜けた作品を作れていたらなんの問題もなかったはず。突き抜けてなかったってコトは、県に行けたとしても、近畿に行けたとしても、全国に行けたとしてもダメってコトです。突き抜ける圧倒的な作品を創らなきゃ。野望は結局そこ。
 圧倒的にかっこいいラテの演技とか、役者経験は少ないのに難しい役を見事こなしていたナルハとか、コロス?って何よって課題に逃げずに向き合ったマノとか、びびらずにガンガン動くしーちゃんとか、プレッシャーに潰されなかった1年生たちとか、褒めるトコなんていっぱいあるんだ。でも願いが叶わなかったのも事実。終わってしまったお芝居を、次につなげるのは僕らの仕事。演出も、音響も、照明も、座長だって悶々としつつ明日を見つめているのだ。アネモネ終了。でも弔いは始まったばかりなのだ。
 
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