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石井隆監督『GONIN2』その3

2017-05-13 13:24:00 | ノンジャンル
 また昨日のつづきです。
 「どなたかいらっしゃいます?」「ここで山分けしよう」「すごーい。チョーすごい」店員「ざっと10億。いる?」「こんなにいらないけど、(皆で声を合わせて)くれるならもらっとく!」。やがて2人が踊り出す。「何はしゃいでんのよ。監視カメラで見られてるっていうのに。これだからトーシロは怖いって」「赤いランプがついてないときは止めてるんでしょ?」店員「カメラ? えっ、あっ、うん」「お店に入ってすぐの時、ついてたんだけど、強盗の寸前からなぜか止まってたのよ」「故障?」「それなら私たちは?」「やったー!」「信じていいよね。私を助けてくれた」「ねえ、踊ろうよ」「踊らないわよ。10年も踊ってないんだから」「自己紹介しない?」「それはダメ。知らないで別れる方がいい」「サキでーす。ガキの頃いたずらされて男大嫌いでーす」「婦人警官だと思った」「あたしチホでーす」「あたしサユリでーす。17歳でーす」店員「チヒロでーす」「ねえ、鞄何入ってんの?」女子高生「私の宝物。稼いだお金で初めて買ったもの」。
 海の近くの建物の中の一室。女「あの女、裏切ったね」「そんな女じゃねえって」「どんな女よ」「だから」「しっ、人が通った」。
 チヒロ、携帯を盗み見る。
 海の近くの建物の中。「どこまで小便しに行ったんだよ」。外山、現れる。「忙しいんだよ。お前の母ちゃん、かわいがってる暇なんてないんだよ」。外山、刀で次々と殺す。ヤクザらの絶叫。
 「あー、来るな、来るな。誰か助けてくれー」。カメラが移動すると“Birds”の看板。
 チヒロ、携帯で電話する。外山、出る。「カジいる?」「誰?」「吉田さん? 早く来てよ。山分けしてばれちゃうよ」「今どこ?」。外山が話す様子を除く男女のヤクザ。
 店員に「はい、これ」「皆で決めたの。立派な共犯者だって」女子高生「嫌なら私もらうよ」「ねえ、もう終わり?」「もういいよ。疲れた。あー」。横たわり、「冷たい」。店員以外、横たわる。「何年ぶりだろう。こんなに熱くなったの」「ホントだ。冷たい」「あたし大金が必要であんなことしてしまったけど、お金に替えないことにした」「あたしもずっと持ってる」女子高生「皆さん、優雅でよろしいでございますこと」「あたしはこれで家を建てて死ぬまで楽するんだ」店員に「あなたは?」「えっ、あっ」と言って、横たわる。鳩がいる。足音。外山が現れる。「お店の方? ご免なさい。勝手に」「売ってくれ。猫目石」「誰?」「猫目石があったでしょ? 498万円の。あれ、売ってください」と札束出す。「ないわよ、そんなもの」「あいつらも持ってなかった」「あいつらって?」「ないよ。これと付けてるので全部だよ」「これは?」「20万」「違う」「キャッ」。拳銃を向ける男ヤクザ。「こういう面だったのか、おばさん。さっきはどうもな!」と殴る。「皆、テーブルから離れて」。チヒロが宝石を回収して男に渡すと、男は「お前はあっちに行け」店員「えー?」「お疲れ様だって」女子高生「言っとくけどねえ、私はあんたらみたいに遊び半分でこれやったんじゃないんだよ。私は執行猶予の身なんだ。前科持ちなんだよ。分かる? 今度捕まったら当分出られなくなるんだよ」「だからってどうしたって言うの?」。サユリ、射殺される。サユリの鞄の中、おもちゃだらけ。「何だ、こりゃ。あと半分だよ」「全部よ」女ヤクザ「いいから行こう」「ダメだ。こいつらバラしてからだ」「やだよ、私」「このジジイ、ダチを3二にも殺しやがったんだ。見逃す訳にはいかないだろうが」店員「待ちな。いけしゃあしゃあと私のこと置いてくつもり?」「イラつくんだよ」「もういいって」「死にぞこないどもが。手上げて動くんじゃねえぞ。永久にな」。男女のヤクザ去る。店員「なめんなよ、坊や。~行ってショップ出して、ビッグ・ウェンズデイを待つ? ばっくれんじゃねえよ。ガキみたいに私のおっぱいまさぐるしか能がない奴がよう」「てめえら、ヤクザに殺されたらどうなるか知ってんのか? 山に埋められるか、ガスがたまって浮かんでこないように腹を裂かれて海に沈められるんだぞ。分かってもの言っとんのか?」チヒロ、女ヤクザに飛びつき、女ヤクザは外山に斬られ、男ヤクザは逃げる。外山、追う。「あいつら、すぐ戻る。サユリさんは?」「お腹裂かれる。気の毒だが隠してから後で来よう」。チヒロ、女に殴られる。女ヤクザがまだ生きているのを見つけ、彼女を安全な場所に運ぼうとする4人。
 宝石と宝物のおもちゃを供えて、サユリの死骸に毛布をかける女たち。「急ごう」「あの野郎、裏切りやがって。腹裂かれてたまるか」。(また明日へ続きます……)

石井隆監督『GONIN2』その2

2017-05-12 15:17:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 「そのキャッツ・アイ、見せてください」とサングラスの女。スタンガンを取り出そうとしたところへ、拳銃をもった数人の強盗が入る。皆黒いマスクをかぶっている。客と店員を店の一角に寄せる。「鍵をよこせ」。宝石を袋に詰めていく強盗たち。サングラスの女が動いていないのに気づき、「まだいたのかよ。このババア。やりにくくってしょうがねえよ。おばさん、ちびって動けないんじゃねえの? 聞こえねえのかよ」。サングラスの女、スタンガンと回し蹴りで撃退。黒いマスクをかぶり、拳銃も奪う。女子高生「待ってよ。参加するには、これ(黒いマスク)を被らなきゃいけないんですか? あたし、男臭いの苦手なの」サングラスの女「私も反吐が出そう。撃ったことある?」。首振る女子高生。サングラスの女、女子高生に拳銃を渡す。「てめえら、武器を捨てろ」。サングラスの女、女の強盗を人質に取る。強盗とつるんでる店員を人質に取った強盗「この女、殺すぞ」「やりたきゃやれば」。女子高生、後ろから強盗犯の一人の目をふさぐ。強盗犯、乱射。「金だ。金だ」と女子高生。サングラスの女「10分待て。それまでにパトカーが来たら、本当に撃つからね」。サングラスの女と女子高生と2人の女性客、女性店員を連れて逃げ出す。
 店員と客たちが脱出した後、外山現れるが、500万の猫目石なくなっている。暴行の回想。
 女子高生「どこまで行くの?」「若いくせに」「私たち、あんたの仲間じゃないし。私の分、早くちょうだい。嘘。皆さん、ご一緒じゃないの?」「あいつらみたいに覆面かぶってなかったけど、皆面の皮を1枚も2枚もかぶってるけどね」「アハハハハ、余裕あるじゃん。そこらで待てる?」女性店員「分けないで、まずお金に替えた方が」「うるさいな。ついて来ても何もあげないよ」「皆で命張ったんでしょ? 車捨てよう」。バッティングセンターに入っていく5人。
 港の近くの建物の中。「あの女は電話するはずない。とんずらしたに決まってる」「聞けってんだよ。百回も言うなって」「何だと? てめえの仕切りが悪いからだろ。この野郎。組に知れたらよ、地獄耳だからよ。ほら、来た」。電話機が鳴る。「今どこ? あっ、すいません。兄貴。ダチの待ってたもんですから」「組長が殺された。とにかくすぐ来い。タコ! 戦争だぞ」。
 「相原」「はい」「刀傷だよな」「はあ」「聞いてるか。今どき~を使う人なんてのは」「いや」「自分で呼んでこい。馬鹿野郎!」「すいません」。
 海の近くの建物の中。「2丁きゃ残ってねえ。言い訳がいるな。山踏んだの、俺らが上納金で困ってたからだよな。どっち取んだよ。組か、金か」。
 「相原、当分お前~つけるから」「いや、俺だけで敵討ちは」「分かってんのか?」「はっ」「てめえらホシの玉取り損ねたら、その首飛ぶんだぞ。ゴセイ会なめんじゃねえ」。土下座して「すいません。恩に着ます」。モヒカンの男(鶴見辰吾)現れ、組長の死体に3発。「てめえ、殺すぞ、この野郎」「相原、腹裂いてから沈めるんだぞ。ガスがたまって浮き上がるからな」「はい」。組員、殺人現場にいた女を連れてきて「帰ってもいいかと言ってますが」「ああ、いいよ。びっくりしたろう。教えてくれてありがとう。ユイチ、お送りして」。モヒカンの男、女の頭を撃ち抜く。
 「もうすぐそこ」女子高生「何で横浜まで来るの? どうやって帰るのよ」「だからどうするの? 分けるの? 換金方法を探すの?」「あそこよ」。
 産みの近くの建物の中。女「下に行って薬をさがしてくる」「~どうするんだ? ~じゃねえのかよ」。女を追った男「あれ、雨、雨だ、雨。おやっさんの涙雨」。
 車、停車。“Birds”の看板。「照明、消えてるよ」「やってないんじゃない?」「どうしたの?」「やってない」「来たの?」「つい最近」「改装中じゃない?」。突然明るくなり、皆叫ぶ。
 「やっぱやってないよ」「じゃ何で電気ついたのよ」「おばけに聞け!」皆叫ぶ。店員に「ねえ、ちょっと先に行ってよ。どっちよ?」「あっち」「キャー」「どうしたの? どこ行ってたのよ」「おしっこ。何時間ぶりでしょ」「私も」「私も」「どこ?」「あっち」「私も」。(また明日へ続きます……)

石井隆監督『GONIN2』その1

2017-05-11 14:54:00 | ノンジャンル
 石井隆監督・脚本の’96年作品『GONIN2』をWOWOWシネマで見ました。ちなみに「~」は台詞がよく聞き取れなかったところです。
 宝石店。外山(緒方拳)は妻の良子(りょうこ)(多岐川裕美)の誕生日プレゼントにイヤリングを買う。車には“外山鉄骨”の文字。外山は来年は500万円の猫目石の指輪を贈ると約束する。帰宅。眠っている良子に「着いたよ」。既に停まっている車を見て、「車のロックをしておいて」と言い、一人で車を降りる外山。家の中にはヤクザ(永島敏行)がいる。「俺の立場も考えてくれよな。無断でどういうことじゃない。強制執行だとよ」「何?」「今週中に解体屋入っから(中略)」。タバコにマッチで火をつけて「空気がカラカラだわ」と火のついたままのマッチを捨てるヤクザ。「へへへへへ」。銃声。女の悲鳴。「死ね、馬鹿」と鳩小屋に何発も拳銃を撃つ若い組員。「やめろ、お前ら」。輪姦される良子。暴行を受ける外山。外山「止めてください」「奥さん、人気者だなあ。奴ら夜も眠れねえとよ」「止めてください」「ここに居座る間、奴らは奥さんに会いに来ると思うよ」と外山の頭に拳銃を当て、「皆の幸せを考えないとな。アハハハハ。帰るぞ」。ヤクザたち、去る。
 「寒いねえ、まだ。じき桜だって言うのに。良子?」。良子、夜の草原で落とした片方のイヤリングを必死で探している。一緒に探す外山。
 「やり残したことがあるから」と窓とカーテンを閉める外山。「下にいるからインターホンで呼んで。時々見に来るから。あいつら放火して保険金をもらいかねないからな」。呆然とベッドに座る良子。寝ずの番をする外山。
 椅子に座ったまま眠っている外山。鳩を放つ良子。暗転。
 外山、目覚める。そばにはストーブ。毛布もかけられている。家の中を飛ぶ鳩。鉄工場で妻が首を吊っている。「なぜなんだ、良子」と泣く外山。
 東京の空撮をバックにタイトル。
 ホテルの一室。「失礼致します。若い子ですか? あそこはパーラーって今言うんですって。建て替えるって雑誌に紹介されて若い子がどんどん来るようになってますよ。私も何倍も努力しますから」と服を脱いでいく女(余貴美子)。「飽きたんだよ」と男。
 ショーウィンドウの前にたたずむ女子高生(大竹しのぶ)。「あの、サユリさん?」「あっテレクラで。鈴木さんでしょ。すぐわかった。チョーかわいい。ひょっとして名前は一郎くん? どこか連れてって。(顔を覗かれ)チョー恥ずかしい」と言って、学生証を見せる。「うちの娘も高校生でね。妻が22の時に生まれてね。妻はお化けだけど娘はすべすべ。あなたは何歳?」「17歳」。男、立ち去ろうとする。「サービスしますから」「うるさいんだよー」。残されたサユリ「ダメだ。ばれてる。私、もう生きていけない」。
 鉄工所。妻の死体に毛布をかける外山。
 サンドバックにキックする女性。
 外山、刀鍛冶。
 人形。夢にうなされる女性。黒いマスクを頭にかぶった男に口を押えられ、「静かにしろ。じゃないとぶっ殺すぞ」と言われ、棒で撃退。起きた女性「夢か」。テーブルランプをつけると、部屋は陽光に包まれる。セミの声。窓から風が吹き込み、ドアも開いている。また黒いマスクの男が現れ、棒で撃退。男は頭から白い液体をこぼす。目覚めた女性「夢か」。ザーというテレビ。「やべえ、会社に遅れる」。
 刀を磨く外山。
 「奥さんね、泥棒猫!」と包丁で女性に襲いかかる女。もみ合いになり、男に「馬鹿野郎」と蹴られる。指輪を外そうとしても外れず、女性、高笑い。
 刀の柄の部分を作る外山。
 「大丈夫? 本当に死なないのね。じゃあ頂戴。20万ボルトの奴」とスタンガンを買うサングラスの女。それを覗き見る女。夜の街をサングラスの女が歩き、覗いていた女も後をつける。2人は宝石店に入り、覗いていた女は「指輪を切ってください」と言う。
 「~入れ。鉄工所のおっさん」「金を持ってきやした」「何だと?」。明かりを刀で割り、次々と組員を斬る。「何じゃい」と拳銃を撃つ組員。
 宝石店。監視カメラ。
 「分かった。やめろ。~返すからよ」「どこだ? どこだって?」「ちょっと待ってくれよ。妻を殺したって? あいつらが?」「鳩もだ」「鳩撃ったってよ。奴ら、その辺の焼き鳥屋で一杯やってんじゃねえのか」。金庫を開ける。「知らねえよ。今返すからよ」。拳銃を出し逃げるヤクザ。「来るんじゃねえ」。裸の女に「何見てんだ? 行け。行け」。壁に頭をぶつけている男。外山「奴らはどこに行った?」。拳銃で自殺する男。
 宝石店。監視カメラをオフにするスイッチを入れて端末をポケットにしまう女の店員(喜多嶋舞)。「はい、抜けました。じゃあ、お薬を」と男の店員。客「これ、買っていただけません?」「ではレジの方で」。女子高生もいる。
 外山、金庫から500万を奪い、熱帯魚の水槽で血を洗う。(明日へ続きます……)

川上未映子×穂村弘『たましいのふたりごと』

2017-05-10 10:26:00 | ノンジャンル
 ‘15年に刊行された、川上未映子さんと穂村弘さんの対談集『たましいのふたりごと』を読みました。
 穂村さんが書いた「まえがき」から引用させていただくと、
「何人かでその場にいない人の噂話をしていた時のこと。一人の女性が『あの、これ、悪口じゃないよね』と云い出した。『違うよ』と誰かが答えると、彼女はほっとしたような顔をした。その様子がなんとなく印象に残った。それが川上未映子さんだった。
 数年後、川上さんと二人で歩いていた時に、何かの話の流れで、こんな質問をされた。
『ほむらさん、どこかの若い女の子に好意を示されたらどうする?』
 答えようとして、私が口を開いた瞬間、彼女はそれを遮ってまた云った。
『ま、待って、あのな、私はKちゃんの味方やから』
 それから、はいどうぞ、という顔になる。可笑しかった。『Kちゃん』というのは私の妻である。質問に答えようとしたこちらの様子にキナ臭いものを感じて、咄嗟にそう云ったらしかった。でも、そんなことされたら、滅茶苦茶答えにくいじゃないか。
 これらの出来事から読み取れることは何だろう。川上未映子という人間の対人的なフェアさか。だが、実際にその場で感じた印象はちょっと違っていて『この人、小学生みたいに真面目だなあ』というものだった。」
 編集部が書いた「はじめに」からも引用させていただくと、
「(前略)人生全般についてお話いただければと考えて、対談集をつくりましょうと企画したのですが、とはいえそれだとあまりにも幅が広すぎて話の糸口も見えないので、お二人にそれぞれこれまで生きてきたなかでこだわりのある言葉を26個ずつあげていただいて、あとそれだけだと意外性がなくなるので、編集部からも26個をあげて、計78個の言葉について話していくことでお互いが世界を見る角度の違いとそれぞれの人生が浮き彫りになるのではないかと企図した次第です(後略)」。
 そして実際に川上さんが選んだ言葉は「打擲」「おめかし」「永遠」「便箋」「人たらし」「ラグジュアリー」「結婚」「疾風怒濤」「許せない」「自己犠牲」「泣きたい気持ち」「晩年」「病気」「大島弓子」「詩人」「憧れ」「媚び」「四月」「失敗」「お別れ」「スノードーム」「伊勢神宮」「夜」「初体験」「美容院」「午後四時」、穂村さんが選んだ言葉は「香水」「未来」「喧嘩」「生活感」「牛丼」「ホスピタリティ」「眠り」「自己愛」「老化」「白滝」「親孝行」「かっこいい」「日本」「物欲」「昭和」「ブラジャー」「ファミレス」「武器」「お金持ち」「表現者」「後悔」「エゴサーチ」「霊」「めんどくさい」「犯罪」「死」、編集部が選んだ言葉は「銀色夏生」「ペット」「兄弟姉妹」「ルサンチマン」「世界地図」「悪人」「外国語」「旅行」「万能細胞」「しゃぼん玉」「お菓子」「仏の顔も三度まで」「上京」「薔薇」「依存」「なんちゃって」「見栄」「夏休み」「サウナ」「過保護」「コンビニ」「永井均」「ミステリ」「おしっこ」「オナニー」「加齢」でした。
 気軽に読める本です。オススメです。