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サム・ペキンパー監督『ガルシアの首』

2013-05-06 02:36:00 | ノンジャンル
 サム・ペキンパー監督・共同原作・共同脚本の'74年作品『ガルシアの首』をWOWOWシネマで見ました。
 妊娠したテレサは地元の実力者の父(エミリオ・フェルナンデス)に子の父親を尋ねられて黙っていると、暴力を受けてガルシアだと告白します。父は娘のペンダントの写真を見て、息子同然だった男に裏切られたと言い、ガルシアの首を持ってきた者に100万ドルの賞金を出すと言います。次々と出発する車と、飛び立つ飛行機。
 “メキシコシティ4月5日”の字幕。酒場で聞き込みをする男たち。“6月12日”の字幕。トラケパケ酒場にやって来たジョニーら2人は、そこでピアノを弾く歌い手ベニー(ウォーレン・ウォーツ)に、写真の男を知っているなら後でカミノ・ホテルに来いと言います。知人にガルシアが1週間前に現れたことを聞いたベニーは、その時一緒にいたエリタが他の酒場で歌っていたのを見つけ、彼女からガルシアが酔っ払い運転で既に死んでいることを聞きます。カミノ・ホテルを訪れたベニーは、そこにいた男たちに1万ドル出すから、ガルシアが死んだ証拠として彼の首を持って来いと言われ、前金として200ドルもらい、4日間の猶予を与えられます。早速牛刀を買うベニー。彼が自宅で寝ているとエリタがやって来て、セックスに誘います。
 翌日ベニーはエリタとともに車に乗り、ガルシアの首が手に入れば大金を得られると言うと、エリタはそんなバチの当たるようなことはしてはならないと言います。ベニーは観光客相手の酒場などもう真っ平だと言い、彼女にプロポーズすると、エリタは今夜は野宿しようと言い出します。しかしそこへバイクに乗った2人の男がやって来ると、拳銃でベニーを脅し、1人はエリタを荒れ地の奥へ連れていきます。もう1人の男のスキをついて倒したベニーは、エリタを犯そうとしていた男を殺し、そこへやって来たもう1人の男も射殺します。ホテルに泊まり直す2人。
 翌日祭りの村を訪れ、スペイン語ができるアニタにガルシアの墓のことを村人に尋ねさせますが、アニタは何も情報が得られないと嘘をつきます。何としてでも首を手に入れると言い張るベニー。葬列に行き会わせて墓場の位置を知ったベニーは、夜になるとそこへ侵入しガルシアの墓を探し出すと、墓を掘り出します。首を斬ろうとした瞬間に襲われ失神するベニー。気がつくと生き埋めにされていたベニーは何とか土の中から脱出することに成功しますが、エリタは土の下で既に死んでいて、ガルシアの首も無くなっていました。
 アメリカ人が2人来たと聞いたベニーは車がパンクした彼らに追いつき、銃撃戦の末彼らを殺すと首を取り戻します。首を包んだ布にハエがたかるので、店で氷を買っている間に、ガルシアの親戚らに追い越されるベニー。彼らに待ち伏せされたベニーは、一旦は首を奪われますが、そこへやって来たジョニーらがマシンガンでガルシアの親戚を皆殺しにすると、ジョニーも返り討ちにされ、残った1人もベニーに殺されます。自宅に帰り、ドライアイスを首に置いてシャワーをかけるベニーは、エリタの歌の幻聴に悩まされます。
 カミノ・ホテルにバスケットに入れた首を届けたベニーは、約束の1万ドルをもらいますが、お前たちはその首をいくらで売るつもりだと言い募り、このバスケットは恋人との思い出がつまったバスケットなので易々と渡すつもりはないと言うと、バスケットから拳銃を取り出し、部屋にいた男たちを皆殺しにします。
 着陸する飛行機。“ラテンアメリカ3月1日”の字幕。赤ん坊が洗礼を受け、お祭り騒ぎをしている町にベニーはやって来ると、町の検問を通ってテレサの父の元へと向います。父は望みもかない孫もできたので金は喜んで払うと言いますが、ベニーはこの首のおかげで俺の惚れた女も含めて16人もの人間が死んだと言って、首を入れたバスケットからまた拳銃を取り出し、父の護衛を皆殺しにします。テレサは父も殺してと言い、ベニーは父を殺します。ガルシアの首と拳銃を持ってテレサと表に出たベニーは、ペンダントをテレサに返すと、ガルシアの首は俺が預かると言って車で出発します。しかし殺戮の報告を受けた村の検問で、ベニーの乗る車はマシンガンの銃撃を受け、ベニーは死ぬのでした。

 いつものペキンパー映画のように殺戮のシーンのスローモーションが印象的でした。

 →Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

中野美代子『奇景の図像学』

2013-05-05 04:49:00 | ノンジャンル
 冒頭から私事で申し訳ありませんが、去年の暮れメールをくれた旧姓丸山君へ。パソコンがクラッシュしてしまったため、メールの返事を書けないでいます。もしこの文に気付かれたら再度のメールを待ってます。

 さて、鶴田法男監督の'11年作品『王様ゲーム』をスカパーの東映チャンネルで見ました。王様からのメールが届くごとにクラスメートが世の中から抹消されていき、最後に主人公が残るという映画でしたが、画面が終始明るく、まったく怖くありませんでした。

 また、宮田珠己さんが著書『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』の中で紹介していた、中野美代子さんの'96年作品『奇景の図像学』を読みました。
 宮田さんの文章をそのまま引用すると「(前略)(変な絵を見つけてくる才能は天下一品である)彼女の著作のなかでも、私が個人的に最高傑作だと思うのが、今回のイチ押し『奇景の図像学』(角川春樹事務所)である。未知の土地や幻想の空間、どこにもない場所などへの嗜好がぎゅっと詰まったエキゾチックな一冊だ。
 本書はエドガー・アラン・ポオの『アルンハイムの地所』と『ランダーの別荘』の物語を視覚化した地図に関するエッセイから始まる。なんでも『アルンハイムの地所』を地図にすると、人間の消化器官そっくりになるのだそうだ。作中の登場人物エリソンが乗る舟は、肛門から直腸、大小腸、胃と遡って、脳へ到る。空想世界の地図に目のない私は、その話だけで引き込まれてしまった。
 さらに清院本『清明上河図』という北宋時代の風景を描いた絵の中に、一戸だけ妙に西洋建築風の建物があると指摘、そんなあるはずのないものがなぜ描かれたのか考察したり、西洋の古地図の欄外に描かれた、グロテスクな人食い人種の絵を、ひとつひとつ取り上げて解説したかと思えば、グリーンランドは氷の島なのに、なぜ?グリーン?なのかとおちょくり、中国におけるセックスとぶらんこの関係について論じる。
 そうやって縦横無尽に話題を広げながらも、内容は基本的に異世界の風景をめぐって展開していく。
 『奇景の図像学』はつまるところ、古来、人はどのように異世界に心遊ばせてきたか、の具体例を列挙した見本市のような本なのだ。
 なかでも私には、中国人の風景観に触れた「太湖石のある風景」「園林をつくる視線」という一連のエッセイが、個人的に印象深かった。
 中国人はどういうわけか洞窟が好きだと中野は指摘する。中国の庭園へ行くと、太湖石という妙に穴ぼこだらけの石が置かれていることが多いが、それも洞窟好きが高じたものらしい。(中略)
 まるで共感できないが、人間なんてどこへ行っても基本は同じだろうと思っていたのが、ほんの隣国であっても風景を見る感覚が全然違うというのは、私にはちょっとした驚きであった。派手なエッセイではないけれど、しみじみ世界は面白いと感じ入った次第である。
 そんあわけで、世界をあくまで見た目から面白がる、中野美代子の視線に、私はすっかりハマっている。」
 他にも奇妙な図版をいろいろと見ることができるのが本書の最大の魅力で、例えば、奇怪な現代アートのような小山の周りに子供の骸骨3人が立っている絵や、どろどろになって波打っているように見える岩々が連なっているように見える絵、太湖石にインスピレーションをを得て描いたように見える呉彬の数々の絵、ピエロ・ディ・コジモの絵『アンドロメダの解放』の中央部を占める怪物の絵(尾はサザエのようにくねくねと螺旋状となり、毛の生えた頭と、下顎から生える異常に長い2本の牙を持つ)、ミヒャエル・パッハーの絵『聖ヴォルフガングと悪魔』の悪魔(異常に細い四肢を持ち、尻に顔を持ち、頭からは鹿のような角を生やし、背中にはコウモリのような翼を持つ)などがそうでした。また中野さんの文献に関する知識の膨大さにも驚きました。
 公共図書館でも借りられる本だと思いますので、気軽に読んでみたらいかがでしょうか?

 →Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

ロバート・オルドリッチ監督『アパッチ』

2013-05-04 05:09:00 | ノンジャンル
 ロバート・オルドリッチ監督の'54年作品『アパッチ』をWOWOWシネマで見ました。
 “これはアパッチ族最後の戦士マサイの物語である。それは口々に語られ、南西部の伝説となった。物語は1886年、ジェロニモの降伏に始まった”の字幕。降伏旗を掲げ、騎兵隊に降伏するジェロニモの旗手を馬上から撃つマサイ(バート・ランカスター)は、その場で捕えられ、ジェロニモと反乱軍とともにフロリダに送られることになります。アパッチの新たな首長はサントスになりますが、残されたのは女子供と老人だけだと彼は言います。フロリダ行きの列車に乗せられたマサイは、途中の駅で記者がジェロニモの写真を撮っている間に窓から逃げ出し、手錠を列車の車輪で切ります。馬車の荷台に乗り込み、周囲の騒がしさに気がついて降りると、そこは町の雑踏の真ん中で、子犬にまとわりつかれたマサイは、周囲の注意を引き、手錠に気付かれ、逃げ出します。家畜小屋に忍び込み、トウモロコシを食べているところに現れた主人を殺そうとしますが、主人は自分はチェロキー族の仲間だと言います。主人は狩猟生活を止めて、トウモロコシを育てる生活にすることにより、白人と共存することを選んだと言い、マサイにタラクアの種を渡します。
 やっとアパッチの居留地に戻ったマサイは、白人のウエドルが道路建設のためにアパッチの女子供を奴隷のように働かせているのを見ます。アパッチの若者ホンドー(チャールズ・ブロンソン)は騎兵隊の服を着てウエドルに協力し、そのうち伍長にしてやると言われ、サントスの娘に結婚を迫ります。サントスの家を訪れたマサイはサントスに安心して休めと言われますが、サントスはマサイを裏切り、マサイは眠っているところをウエドルらに捕まります。マサイの脱走の責任を問われたウエドルは、彼をフロリダまで護送するように命じられますが、途中でマサイを射殺しようとして失敗し、命は救ってやるから町へ自分のことを伝えろとマサイに命じられます。
 マサイは1人で戦う決心をし、騎兵隊の幌馬車を襲い、電報線を切り、家畜を殺し、鉄道の橋を破壊します。町に戻ったウエドルはマサイが再び脱走したことをシーバー(ジョン・マッキンタイヤ)らに告げると、町に潜んでいたマサイに射殺されます。町に放火し、馬を放し、サントスの娘を誘拐するマサイ。シーバーはホンドーらとともにマサイを追います。2日間何も食べずに逃げていたマサイは、疲れきっているサントスの娘に火を起こせと命じ、サントスの娘からかつては仲間に優しかったマサイが今は憎悪の心しかなくなってしまったと責めます。娘の前から姿を消し、食料を持ち帰るマサイ。やがてシーバーらに追いつかれたマサイは娘を置いて、1人で逃げようとしますが、あくまでマサイに付いて行こうとする娘に負けて、娘とともに逃げることにします。2人は結婚し、娘はやがて妊娠します。
 シーバーらの追跡を逃れるため、雪深い西の山に居を構える2人。娘はチェロキー族のやっていた農業をすることをあきらめないと言い、春になるとチェロキー族にもらった種から芽が出始めます。娘はマサイが狩りに出ている間に町に降り、種とマサイのズボンとシャツを盗んできます。種まきをする2人。シーバーらは盗難にあった店で聞き込みをし、西の山にマサイらが潜んでいることを確かめます。山に現れたシーバーを見たマサイは家に戻りますが、娘はお産の最中でした。マサイは自分の方からシーバーらに攻撃をしかけますが、シーバーの撃った弾で傷を負い、トウモロコシ畑の中に逃げ込みます。畑を包囲される中、畑の中でシーバーの追跡を受けるマサイ。彼は足跡を後戻りしてシーバーを騙し、彼に銃を突き付けます。そこへ聞こえて来る産声。マサイはシーバーに突き付けていた銃を下ろし、家に向かって歩き始めます。シーバーはアパッチが最初に作った畑だと言い、戦いは終わったことを宣言します。銃を捨て家に入っていくマサイ。その姿をヘリコプターからの俯瞰で捕え、映画は終わります。

 史上初めてインディアンの側から撮られた西部劇として有名な映画です。“ショット”の存在はあまり気になりませんでしたが、それは流れるような編集のせいだったのかもしれません。

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『セヴィニェ夫人手紙抄』

2013-05-03 04:34:00 | ノンジャンル
 ヴィム・ヴェンダース監督の'08年作品『パレルモ・シューティング』をWOWOWシネマで見ました。時間と死の観念にとりつかれたドイツ人カメラマンがパレルモの町を放浪する物語で、デニス・ホッパーが死へのガイド役として出演し、幻想的な画面や様々な音楽が多用されていました。

 さて、どこかで「すごい文章」と紹介されていた、『セヴィニェ夫人手紙抄』を読みました。1667年5月から1672年1月の間に、主に娘のグリニャン夫人に当てて書いた手紙、全34通を収めた本で、1943年に岩波文庫で刊行されたものの復刻版です。
 訳者が「セヴィニェ夫人の傑作の1つ」と書いている1671年4月26日付けの手紙をそのまま引用すると、「けふは四月二十六日、日曜日。ですからこの手紙は水曜日でなければ出ません。でもこれは、手紙といつたものではなくて、モルイユが、あなたに知らせるために、シャンチイで起つたヴァテルの一件について、いま私に話してくれた見聞なのです。ヴァテルが劍で自殺したことは金曜日に書きました、以下はその事件の詳細です。王さまは木曜日の夕方にお着きになりました。御散策、黄水仙の織りなす錦のなかの御間餐、すべて願つてもない上首尾でした。晩餐になりました。思ひ掛けない數客の御食事があつたために、鳥の炙肉の足りない食卓がいくらか出來ました。それがヴァテルの胸をぐつと刺しました。彼は幾度も申しました『面目ない、どうしてもあはす顔がない。』グールヴィルに申しました、『頭がふらふらする、もう十二晩も眠らないんだ、どうか僕を助けて指圖をしてくれ給へ。』グールヴィルは出來るだけのことをして肩の荷を輕くしてやりました。足りなかったといふ炙肉も、王さまの御食卓ではなくて、二十五番の二三卓だつたのですが、そのことがどうしても頭から離れなかつたのです。グールヴィルはその旨を大公さまに申し上げました。大公さまはヴァテルの部屋までお越しになり、かう仰せられました、『ヴァテル、萬事上首尾だ、國王の御晩餐はあれほど立派なものはなかつた。』それにお答へして、『大殿さま、御親切かへつて胸のとゞめを刺すばかりでございます。何を申しましても炙肉は二卓足りなかつたのでございます。』――『いやいや、どうして』と大公さまは仰せられました、『心配するでない、萬事上首尾だ。』夜半になりました。花火は成功せず、煙に蔽はれてしまひました。一萬六千フランもかゝつたものなのです。明けて四時といふ朝まだきに、もうヴァテルは方々を檢分に出てゆきます、どこもかしこもまだ眠つてゐます。たつた一人出會した出入りの小商人、見れば活け魚を二荷しかもつて來てゐません。ヴァテルは訊ねます、『それで全部なのか?』――『はい、旦那さま。』この男、ヴァテルがあらゆる港へ手配してゐたことは知らなつたのです。ヴァテルはしばらく待ちます。他の出入り商人は一向にやつてきませんでした。ヴァテルは激昂してきました、この分では他の荷ははひるまいと思ひました。グールヴィルのところへ行つて申しました、『君、僕はもうこれ以上の恥辱には生きてゆけない。』グールヴィルはそんな彼を笑ひました。ヴァテルは自分の部屋に上り、劍の柄を扉に當て、切尖を心臓も通れと胸に突き刺します。しかしそれはやつと三突き目のことで、初めの二突きは致命傷とはならなかつたのです。彼はその場に倒れてこときれます。さうかうするうちに、活け魚の荷があちらからもこちらからも届きます。その割り當てにヴァテルを探して、人々は彼の部屋にまゐります。扉を叩き、それを打ち破ります。見れば血の海に溺れてゐるではありませんか。大公さまの許に人が走ります。大公さまは絶望の底にお沈みになりました。大公子さまは涙をお流しになりました。大公さまのブールゴーニュ御旅行は一切ヴァテルのうへにかゝつてゐたのでした。(後略)」
 フランス古典文学としても当時の書簡文学としても一級品とのことですが、至って普通の文章で、そこから「すごさ」を感じることはできませんでした。

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ロバート・オルドリッチ監督『ヴェラクルス』

2013-05-02 12:11:00 | ノンジャンル
 ロバート・オルドリッチ監督の'54年作品『ヴェラクルス』をWOWOWシネマで再見しました。
 “南北戦争後、メキシコでは外国の支配を嫌い、マクシミリアン皇帝に対する革命の火の手が上がった。この動乱にアメリカから元軍人や無法者が群れを成して流れ込んだ”“ある者は1人で来た”の字幕。タイトル。草原を馬でやって来たベン(ゲイリー・クーパー)は、不敵な笑顔のジョー(バート・ランカスター)から馬を買い、足の折れた自分の馬を射殺します。遠くに政府軍が立てる砂埃を見ながら出発したベンは政府軍から銃撃を受けますが、後を追ってきたジョーはベンの乗ってる馬が政府軍の馬だからだと言います深い谷を馬で飛び越えた2人でしたが、谷の向うからの政府軍の一斉射撃でベンが倒れると、ジョーは彼の財布を盗んで立ち去ろうとしますが、倒れたふりをしていたベンはジョーを殴り倒し、財布を取り戻して出発しました。
 町に着いたベンは酒場で男たち(アーネスト・ボーグナイン、ジャック・イーラム、チャールズ・ブロンソンら)に挨拶しますが無視され、やがて男たちに「ジョーの馬に乗っているということはジョーを殺したはずだ」と誤解されて殺されそうになりますが、そこへジョーが現れ、事情を説明し、ベンに一緒に組もうと言います。広場で娘に投げ縄をかけ引きづり回してからかうチャーリーのロープを切ったニーナは、ベンに助けられ、お礼に彼にキスして財布をすります。チャーリーらのグループは革命軍のラミレス将軍に雇われるつもりだと言うと、そこへメキシコ皇帝の侍従デ・ボルデア侯爵が現れます。ジョーはチャーリーに一緒に皇帝側に雇われようと言いますが、チャーリーは自分がリーダーならいいと言うと、ジョーはその場でチャーリーを射殺します。そこへラミレス将軍が現れ、侯爵もジョーらも既に自分たちの捕虜だと言うと、広場の周囲の建物の屋上には武装した無数の農民たちが現れます。ジョーは農民の子供たちを人質にとって難を逃れます。
 侯爵とメキシコシティの宮殿に向かったベンはジョーに、自分は元南軍の大佐で、南部を立て直すための金を稼ぎに来たのだと言います。皇帝に謁見したベンとジョーらは、パリに向かう侯爵夫人のために反乱軍を突破してヴェラクスルまで馬車を護衛する仕事を5万ドルの報酬で引き受けますが、侯爵は雇ったベンらの生き残りも仕事の後殺してしまうつもりだと皇帝に告げます。
 出発する隊列を高所から見張る革命軍。轍の深さでベンとジョーは夫人の馬車が荷馬車より重いことに気付きます。翌早朝、ジョーが馬車を調べると、300万ドルの金貨が床下に隠されていました。そこへベンと夫人も現れ、夫人は欧州で軍隊を雇うための資金だと言いますが、ジョーは3人で分けようと提案します。
 途中の町で革命軍の待ち伏せに会う彼ら。銃撃戦の中、ベンはジョーを助け、何とか革命軍から逃げおうせます。彼らと合流するニーナ。捕虜をなぶり殺しにする政府軍。祭りをしている町を訪れた彼らは、夫人の意向でその町で一泊することになりますが、夫人はヴェラクスから金を運び出すための船の船長と打ち合わせをします。船長と別れた夫人をジョーは殴り、金を1人占めにしようと思っているのだろうと迫り、金を2人で山分けにしようと約束させます。馬車を探っていたニーナに、ベンは彼女が革命側の女性であることを認めさせ、2人で金を山分けにしようと言いますが、そこへ銃声が聞こえ、侯爵が馬車を盗んだことが分かります。撃たれたジョーから弾を取り出すベン。
 ジョーとベンは金が隠された馬車を追い、革命軍の爆弾で馬車は横転しますが、ジョーの手下らはジョーとベンが自分たちを裏切ろうとしていたと気付き、2人に銃を向けます。しかし馬車の金庫は既に空で、侯爵が既にヴェラクルスへ金を運んだ後であることが分かります。彼らを包囲する革命軍。ベンは10万ドルの報酬で金の奪還に協力することをラミレス将軍に提案し、認めてもらいます。
 ヴェラクルスの要塞を攻撃する革命軍。侯爵は逃げ出し、夫人から船が待つ場所を聞き出したジョーは、夫人を裏切り、金を1人占めしようとします。そこに立ちはだかるベン。ベンは有利なライフルを捨て、拳銃での決闘に臨み、見事にジョーを倒すのでした。

 テーマ曲が素晴らしく、また白い歯をむき出しにして笑うバート・ランカスターも印象的でした。

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