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鈴木清順監督『踏みはずした春』その1

2021-03-25 18:55:00 | ノンジャンル
 DVDで、鈴木清順監督の1958年作品『踏みはずした春』を観ました。白黒映画です。

 銀座の風景。バスガイドたちが事務所に帰ってくる。「緑川さん、細川さんから電話。2時にBBSから」と黒板に。
“産婦人科 細川医院”の看板。細川「笠原信夫は乱暴者で、父を殺そうとしました。脱獄のリーダーも。保護司として立派に仕事をして下さい」。
 暗い部屋。手術道具、蜘蛛のおもちゃで遊ぶ信夫(小林旭)。
 信夫「君はBBSなんだろ」緑川恵子(左幸子)「いい友だちになりたいの」「喫茶店でおごるよ」「今日はお母さんのところへまっすぐ帰りましょう」「母親のことは言うな」。
 ナイトクラブ。「そもそも和江という女が原因だったんだ。今は幼稚園の先生をやってる。踊ろう」。
 ラブホテルに連れて行かれる恵子。「先に風呂に入ってきていいぞ」「じゃあ、そうするわ。話は後で」。風呂から戻ってくると、「度胸があるな。勘定は頼む」の書置き。
 細川「信夫と和江は中学時代からの同級生なの」。
 幼稚園で働く和江(浅丘ルリ子)を訪ねる恵子。
 和江「梶田という元仲間が私にキスしたの。それが原因で喧嘩になり、少年院に行くことになったんです。彼のこと、怖いわ」。
 “代官山駅”の看板。信夫「和江のことなんて、余計なお世話だ」。
 バイクに後ろ乗りをするトンガリ(野呂圭介)「兄貴! 奈々子が会ったら、気絶するぜ」。
 アイススケート。トンガリは初心者の女性に教えてやり、財布をする。
「よくも俺のスケに手を出したな。(財布を取り返し)ここは俺たちの縄張りだ。落とし前はどうつけてくれる?」梶田(宍戸錠)現われ、「明日の5時までに5万円を用意する」。
 奈々子の部屋。「あなた変わらないね。じっと待ってたのよ。意地悪。何か言って」。
 アイススケートの女、ナイトクラブで泥酔してる。
 口笛を吹きながら実家を訪ねる信夫。恵子も一緒。母「5つで家出した」恵子「あの絵はあなたの?」「ああ。父は暴力的な男だった。(母に)どうして俺を産んだんだ?」。家を飛び出す信夫。
 路上で父への恨みを述べる信夫。見物する人々。(中略)
 山田先生(二谷英明)、恵子に「自信を持たせるのがいいな」。
 信夫、恵子に「弟を殴ってた。兄貴風を吹かしてた」「そういうのやくざ根性って言うんじゃない? お母さんの働く会社で働いてみない?」「自分の仕事ぐらい自分で見つける」。
(中略)
「保証人が必要だな」「あの目つきを見て」「辞める子がいたら」と次々に就職を断られる。
(中略)
“緑川”の表札。母「BBSもいいけど、そろそろお嫁に行ったら。あなたが一人救っても世の中は変わらないわ」「せめて私と同じ考え方をして。お母さんが唯一の味方なの。私はやりぬくわ」「笠原っていう人が来たよ」。喜ぶ恵子。オルゴール。「雰囲気いいね」「時々遊びに来るといいわ。今度来るときは私の似顔絵を描いてきて」「仕事を探したがダメだった。殴ってくれ。俺はダメな人間なんだ」「自分に甘えてるわ」。信夫、家を飛び出す。「私、間違ってるのかしら。方法を考えないと」。
 恵子、和江を訪ね、「あなたが必要なの」「私、信夫さんを立ち直させる自信がないわ」「本当に好きなら会って。(中略)」。
 恵子、信夫に電話。「4時30分にハチ公前のフジっていう喫茶店で待ってるわ」。
 信夫、和江を見て「騙された」。
 笑顔で歩く二人。
 和江「ネクタイをプレゼントするわ」。
 和江「絵描きを目指せば? 一つのことに夢中になっている人って魅力的よ」。歌を歌う和江。
 背広姿の信夫。“村田商事”。社長(安倍徹)「ケンカ以外には何もできません」「うちの女の子に手を出さんでくれよ。いや、冗談だが。働いてみるかね?」「止めた。止めました」。
 信夫からの電話を待つ恵子。
 デパートの屋上。よりつく子供たちを叱責する信夫。財布をすったトンガリに出会い、「:他人の物に手を出さないっていう約束を忘れたのか」と、トンガリを殴る。
 クラブで深酒をする信夫。奈々子に「お前だけだ」と信夫。「あの子と私、どっちが好き?」客「少年院に就職すれば?」。喧嘩を始める信夫。破壊される店。
BBSの会議。「“6月5日。信夫のことが気になって眠れない”。感傷的な手紙ね。BBSなのに喧嘩の相手に1ヶ月のケガを負わせたことを知らなかったのは問題よ」恵子「信夫を信じてるとしか言えません」「笠原が釈放したらしいぞ」恵子「私、行ってきます」。
恵子「信夫君、迎えてに来たのよ」。
橋の上。恵子「BBSで批判されたの」「みんな俺のせいだ」「気晴らしに海に行かない?和江さんも誘って」。
バスの車中。和江「やっぱり来なかったわね」。
浜辺。子供「笠原の兄ちゃん、来てるよ」。走る和江。岩の先端に座る信夫。「信夫ちゃん」。海に引きずり込まれ「キャー!」。服を絞る二人。
様子を見に行く恵子は、彼らを一目みて、戻ってくる。
岩の上で抱き合う二人。

(明日へ続きます……)