”ばっきん”のブログ

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道教委の公立高校配置計画に思う5  市立函館高校の行く末は

2014年06月08日 18時30分12秒 | 地域
函館市が市立高校をもつ意味はいろいろあると思うが,函館東と函館北が統合されて新しくスタートを切ったときの理念は,進学重視型単位制高校である。
単に統合して間口を制限するよりは,新しいタイプの高校づくりというのが建前だが,
巷間伝えられるところよると,単位制高校は,普通の学年制高校より多くの教員を要するということを,統合により余剰人員が出る教員の行き先確保の側面もあるとか。
また,これもよく言われることだが,市立函館高校の教員は,押し並べて勤続年数が長く高年齢化しており,道立高校との間の人事異動を忌避しているとの話もある。

前回も述べたが,市立函館高校は,今年度において追加合格を含めても定員が充たせず2次募集を行った。当然2次募集で出願してくる生徒は他校の不合格者である。
ゆえに,少子化が進行する状況でこの傾向が拡大することはあっても縮小することはない。
つまり,次第にさほど努力しなくても入ることができる学校として認知されるようになり,選抜試験は事実上意味を何さなくなる。
この点,間口を狭めた函館稜北や今回間口減を発表した函館西とは,志願者のレベルが変わってくることは明らかである。
中学の進路指導上は,確実に入ることができる学校として重宝される学校になるかもしれないが,それでは統合創立時の「進学重視型」はどこへいってしまうのだろうか?

もちろん,函館市内の中卒者は,函館市内の高校へということを優先させるのであれば,
それも一つの考え方なので,その方向にふさわしいタイプの高校にしていく検討がなされるべきであろう。(たとえば総合学科とか,普通科フィールド制など)

余談だが,もともと道採用の教員だが,市立函館高校で定年退職を迎えると退職金は函館市が払わなければならないとのこと。道立高校に異動で戻れば北海道が退職金を払うことになるらしい。財政苦しい函館市はこのことも少しは考えるべきだと思う。
(高齢の教員は,函館市から動きたくなく,結果市立函館での退職を希望しているとか,間口減になれば,他校への異動を余儀なくされるのを恐れて,間口減に反対している人もいるとか,いろいろ噂されている。)

市立函館高校が間口減をしないのは,それは一つの定見として評価されるべきものであろうが,平成30年以降渡島学区で6から7間口の減が必要とされる状況のなかでは,今後,道立高校が軒並み間口を減じても追いつけず,結果的に私立高校との間で守られてきた公私6:4の割合が崩れ,生き残りをかけてサバイバル戦に突入するかもしれない。

結果,進路先を翻弄される中卒者にとってはたまったものではないということになるだろう。次回の公立高等学校地域別検討協議会での活発な論議を期待するものである。
(以上でこのシリーズ終了です)


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