経済産業省原子力安全・保安院は、導入が停滞している地熱発電に対する規制見直しを検討する。温泉を使った小型地熱発電が研究される中、規制を緩和し、利用しやすくする。
地熱発電は、地中のマグマだまりで暖められた水蒸気を利用したり、沸点の低いブタンやアンモニアを地中の熱水(100~200度)で沸騰させたりしてタービンを回して電気を作る。近年は未利用の温泉水などを使った数十~数百㌔ワットの中小規模の地熱発電開発も検討されている。
地熱発電で使う蒸気や熱水は、低温、低圧だが、電気事業法上、高温、高圧の蒸気を使う火力発電設備と同様に区分され、規制がかかっている。現状では、ボイラー・タービン主任技術者の選任などが必要とされており、それがコスト増加や電気事業者以外の参入を妨げているとの指摘が出されている。
国内の地熱発電は1966年の松川発電所(岩手県)が最初で、現在はl.8ヵ所。計53万㌔ワットの設備容量がある。
安定運転できるため、年間発電電力量31億㌔ワット時は風力、太陽光を上回る(2007年度末)。しかし1999年の八丈島地熱発電所(東京都)以来、新規立地がなかった。
資源エネルギー庁の試算では、新規開発や新技術の導入などによって、地熱発電で原発1基分に匹敵する6.7万~113万㌔ワットぼどの上積みができるとしている。
(朝日、2010年02月17日。香取啓介)
地熱発電は、地中のマグマだまりで暖められた水蒸気を利用したり、沸点の低いブタンやアンモニアを地中の熱水(100~200度)で沸騰させたりしてタービンを回して電気を作る。近年は未利用の温泉水などを使った数十~数百㌔ワットの中小規模の地熱発電開発も検討されている。
地熱発電で使う蒸気や熱水は、低温、低圧だが、電気事業法上、高温、高圧の蒸気を使う火力発電設備と同様に区分され、規制がかかっている。現状では、ボイラー・タービン主任技術者の選任などが必要とされており、それがコスト増加や電気事業者以外の参入を妨げているとの指摘が出されている。
国内の地熱発電は1966年の松川発電所(岩手県)が最初で、現在はl.8ヵ所。計53万㌔ワットの設備容量がある。
安定運転できるため、年間発電電力量31億㌔ワット時は風力、太陽光を上回る(2007年度末)。しかし1999年の八丈島地熱発電所(東京都)以来、新規立地がなかった。
資源エネルギー庁の試算では、新規開発や新技術の導入などによって、地熱発電で原発1基分に匹敵する6.7万~113万㌔ワットぼどの上積みができるとしている。
(朝日、2010年02月17日。香取啓介)