まてぃの徒然映画+雑記

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シチズンフォー スノーデンの暴露 CITIZENFOUR

2016-07-30 23:34:03 | ドキュメンタリー(あ~な行)

アメリカ政府が世界中の通信を傍受している、と暴露したスノーデン事件、ニュースになったことくらい知っているけれど、ただ恐いというだけでそれがどういう意味を持っているのか、とは考えていなかった。

アメリカ国家安全保障局NSAのシニアSEだったエドワード・スノーデンが、世界中を盗聴するアメリカの情報収集の証拠を接触相手となった映画監督のローラ・ポイトラスを仲介にしてマスコミにリークし、イギリスガーディアン紙の記者グレン・グリーンウォルドが香港で8日間に及びスノーデンを取材した様子を撮影した。

まず落ち合った香港という場所が特徴的。一国二制度とはいえ中国の支配下にあるからアメリカは手出しが簡単にはできない。一方で過去はイギリスの植民地であり、自由や民主主義といった風土もある。そして何不自由のない大都会。まさにこうした話には最適な場所のひとつではないでしょうか。

今回暴露されたような「全てを監視する仕組み」というのは、不安を抱える権力者なら誰もが夢見たものなのでしょうが、まさにちょうど今こそ、IT技術の発達によりデータを入手するのも記録するのも検索するのも飛躍的に簡単になり、何でもかんでも集め始めた時代なのかもしれません。

だからと言って当然許すわけではないし、将来政府が倫理的になるという期待もしてないけれど。アメリカにはもともと膨大な情報収集を実施するための技術力や資金力はあって、9.11を機に走り出して止まらなくなったという感じなのでしょうか。

恐いのは議会証言でNSAの長官が平気で嘘をついたり、裁判で「監視政策は政府と議会で決めるから人権侵害があっても司法は関与するな」と平気で主張する政府の人間がいること。これはアメリカだけでなく日本でも、政府や東電といった組織にはつきものだし、日本の方が民主主義や政権交代といった経験がはるかに少ない分、危険度は上なのかもしれません。

自分のクレジットカードやSuica、電子マネー、スマホ、PCなどの履歴がすべて繋げられて監視されていると考えると空恐ろしい気がします。便利な生活と引き換えに、自由がなくなり抑圧される時代になってしまうのでしょうか。ジョージ・オーウェルの小説「1984年」の世界が現実になりつつあります。

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