『台湾人生』の続編ともいうべき作品。1895年から1945年までの50年間、日本人だった人たちの終戦後を、同じ酒井充子監督が追っている。鑑賞した日は、映画に出演していたツォウ族の高英傑さんがちょうど台湾から来日していて、上映後に酒井監督とトークショーをした後、ツオウ族の歌を披露してくれました。トークショーの内容はこちら。
スクリーンの中で、おじいさんおばあさんが流暢に日本語を話しているのを見聞きすると、町並みの様子も相まって日本の農村にいるのかと錯覚しそうになります。
戦後、国民党が来て二・二八事件が起きてからは、少しでも反政府的な言動があれば政治犯収容所に連れて行かされ、容疑者の娘だというだけで執拗に警察の取り調べを受けます。まさに戒厳令下の息苦しい時代を生き抜いて来たのだなあ、と頭が下がります。
台湾にずっといた人もいれば、終戦時には勤労学徒として日本にいて、その後結婚して台湾に戻った人、そのまま日本に留まった人、日本軍人としてインドネシアで終戦を迎え、そのままインドネシア独立運動に身を投じた人もいて、日本の支配がなくなって大きく運命が変わったけれど、台湾における日本のイメージが今に至るまで良好なのは、その後の国民党の支配が悪すぎたからなんだろうなあ、と思います。
日本統治時代を経験した台湾人も高齢で数少なくなっているので、こういう映像は非常に貴重ですね。
公式サイトはこちら。
7/14 ポレポレ東中野
『コールド・ウォー 寒戦』 10月公開!
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