21世紀の経営戦略である『プラットフォーム戦略』の教科書的な一冊。
プラットフォーム戦略とは、多くの関係するグループを場(プラットフォーム)に乗せることによって、新しい事業のエコシステム(生態系)を創造する戦略であり、楽天やアマゾン、マイクロソフトやアップルといった誰もが知っている企業がプラットフォーム戦略を積極的に活用している。
プラットフォームには5つの機能がある。1.マッチング機能、2 . . . 本文を読む
久しぶりに小説読んだなあ。
司法試験を落ち続けて半分ニートになっている健太郎に、フリーライターである姉の慶子が持ってきた話は、実の祖父で特攻で亡くなったと聞いている宮部久蔵の調査だった。戦友会から紹介を受けて、かつて祖父とともに太平洋戦争を戦った人たちから聞く、祖父の真の姿とは。
零戦のドッグファイトという個別戦闘を目の前で見せるかのように鮮やかに描写しながら、一方で真珠湾攻撃やガダルカナル . . . 本文を読む
Twitterの第一人者(?)で「tsudaる」の語源ともなった著者が、ユーザーの立場でツイッターとリアル社会の関わりを考察した一冊。
自分でもツイッターを使っているが、そのリアルタイム性と140字という手軽さから、気楽につぶやいて、タイムライン上に興味深いつぶやきがあればRTしたりしている。mixiのようにひとつのネットメディアとして日本で確立したといってもいいだろう。
著者はまずツイッタ . . . 本文を読む
日本の食料自給率は、公称40%、これでは大変だ、もっと自給率を上げないといけない、というのがこれまでのメディアの論調であるし、政府(農水省)も声を大にして主張してきた。
しかし、この本では食料自給率や食料安全保障のまやかし、既得権益を守るだけの農水省や政治の実態を暴露して、日本農業が現在どの程度強いのか、また今後どうすればさらに産業として農業が強くなっていくか、筆者なりの提言をしている。
政 . . . 本文を読む
『アライアンス仕事術』の著者が、プラットフォーム戦略における「新・プラットフォーム思考」のリーダーについて書いた本。
プラットフォーム型ビジネスを成功させるためには、新・プラットフォーム思考リーダーが必要不可欠であり、その理想像を次のように定義している。「他人の価値観や考え方を受容し、他社の社員や自社の上司、部下など周囲の多くの人を巻き込んでいくことで、自分が持てる力の何十倍もの成果をあげ、プ . . . 本文を読む
トンデモ本という評価がある一方で、50万部以上と大ベストセラーになったのも事実。で、実際に読んでみました。
私も経済学は中小企業診断士の一次試験用に付け焼刃で勉強しただけなので、基本的な知識のベースがないのですが、著者も経済学をほんの少しかじった程度の知識なのでしょう(ファイナンスのMBAは持っているようです)。正しい経済学からの指摘はこちらのリンク先のような、よくまとまっている専門家にお任せ . . . 本文を読む
反デフレの急先鋒のひとり、上念司が徹底的に日本銀行を攻撃している著作。日銀の白川総裁を「白川法王」と呼ぶなど、過激さが度を超しているのがもったいないです。
主にマスメディアの情報、つまり一般人が触れる情報を多く引用することで、日銀の言動をわかりやすく解説する一方、その行動結果としてコアCPI(消費者物価指数)の上昇率が±1%の間に見事におさまっていて、日銀が意図的にデフレをコントロールしている . . . 本文を読む
ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書)
ニューヨークタイムズ特派員やフリージャーナリストとして、日本の閉鎖的な記者クラブ制度に抗してきた著者が、日本の“ジャーナリズム”と記者クラブ制度の特殊性を赤裸々に記した本。
これを読むと、新聞やテレビが同じニュースしか流さないのもわかるし、週刊誌などの雑誌が過激と思われる記事を載せるのもわかる気がする。記者クラブによる談合体質のせいで、日本の新聞社はいわゆ . . . 本文を読む
日本は破産しない!
いったい日本は破産するのかしないのか。アルゼンチンやギリシャといった最近の国家破産の実例を検証して、両国とも固定相場制だったから破綻したとして、日本は変動相場制であり日本国債の暴落が起きればそれは必然的に大量の円売りとなって、大幅に円安に振れるため日本経済が復活する、と主張します。
しかし日本政府が赤字を垂れ流しているのは厳然たる事実であって、さらに莫大な負債を持っているの . . . 本文を読む
断る力 (文春新書)
最近、朝生での原発発言でまた物議をかもしている勝間さんの著書。
中部電力の原発CMに出て、フクシマが大変なときに朝生で原発擁護発言をしてしまうと、テレビの影響力って大きいし、その人の思想的背景がどんなものなのか、印象づけてしまうから、そういう目でこの本も読んでしまいました。
こんなブログの記事http://yamanaka-toshiko.cocolog-nifty . . . 本文を読む
記者会見ゲリラ戦記
いわゆる「記者クラブ問題」の渦中で正面から正々堂々と政府の記者会見に突撃していった、フリージャーナリストのまさに「戦記」戦いの記録。
Twitterをはじめとしたインターネットメディアでの自由な報道が広がり、今まで新聞やテレビといったマスメディアが記者クラブという形で情報を独占していたことが明らかになった。これまでも週刊誌などでは問題視されていたが、ここまで注目を集めるよ . . . 本文を読む
自分の小さな「箱」から脱出する方法
架空の会社、ザグラム社に新しく上級管理職として入社したわたし(トム)が受けた2日間の不思議な研修、それはザグラム社の素晴らしい業績の礎となるもので、筆頭副社長のバドや会長のケイト、創業者のルーたちとのミーティングだった。
テーマは「箱」という名の自己欺瞞。箱の存在を確認するところから始まり、箱が引き起こす問題、人はどのようにして箱へ入るのか、そして箱から出 . . . 本文を読む
百二十八枚の広島
昭和二十年代の終わりから三十年代初めにかけて、広島の人と街並みを写した写真集。
原爆で何もかも無くなったのに、昭和二十年代の終わりには明るい活気ある街並みができている。もちろん道路は舗装などされてなくて、バラックも残っているけれど、草木一本生えないのでは、と思われた大地に根をはって、しっかりと人々は暮らしている。
モノクロ写真で記録されている復興の様子に悲愴感はなく、な . . . 本文を読む
裏方ほどおいしい仕事はない!
裏方から会社のあらゆる人を動かす「事務局力」を発揮することで、特別な矢印になろうという本。
「雪かき仕事(目立たたず誰の義務でもないけれど、誰かがやらないと結局みんなが損をする仕事)」を拾っていこう、という考え方はよく理解できて、「ビジネスプロデューサーを目指そう」というところにも、ハードルは高いけれど共感できる。「置き石・水やり・待ち伏せ」は芽が出ずに面倒そ . . . 本文を読む
デッドライン仕事術
残業禁止で有名なトリンプの元社長、吉越浩一郎氏の仕事術を紹介した一冊。
『デッドライン仕事術』とは、1.毎日「お尻の時間」を決めて仕事をする、2.すべての仕事に「締切日」を入れる、の2つがポイントである。
一日の業務の締め切り(=終業時刻)を設定することでダラダラ残業をなくし、各自の課題にも締め切りを設定することで仕事の効率を上げる。仕事のアウトプットは「能力×時間 . . . 本文を読む