神戸の街路樹も六甲山も 今は紅葉真っ盛りだが 寒い北の紅葉にはとても叶わない。
神戸からなら、スカイマークで沖縄も東北も1時間強で簡単に行けてしまうので紅葉には 少し遅いかもと思いながら仙台空港からバスの東北小旅行に行った。
宮城県から 秋田・岩手・青森まで日本海側の山形を除く東北四県 約300kmの距離をバス往復する二泊三日で これは高齢者には少し慌ただしい計画かとは思ったが・・旅行計画は結局は欲張りが人気なのだから。
十和田湖を望む発荷峠では初雪にも出会ったが 白い山と 運良く紅葉も見ごろで 天候も恵まれて普段 縁の薄い東北地方を堪能できた旅で 夫婦とも一度も行った事の無かった「平泉金色堂・角館 武家屋敷」も観ることが出来た。
私は、仕事では山形・秋田・仙台、更に北海道まで何度も仕事では訪れていたが 流石に観光地は一度も見たことが無かったので特に歴史を重んじ 古い建物を大切にする気持ちも含め素晴らしいものを感じた。
松島も伊達家の歴史が残り、中尊寺は秀吉のスパイと言われた松尾芭蕉が通い、角館は芦名義勝と言う武将が作った京風の城下町だったが 1867戊辰戦争とか、1871廃藩置県で群制が南の大曲に移され孤立した城下町の歴史があつたそうだ。何処を周っても、平安朝の平家源氏の争いに翻弄された歴史が残り 立派な寺院群とか大根漬けの「いぶりがっこ」に代表される冬の質素な伝統食に見られる 豊かではないが質素さ・豪雪の備えと緊張感、歴史を重んじ誇り高い精神が伝わってきた気もした。
有数の米どころなので、秋の派手な祭りも多彩らしいが、南の九州・四国の様な明るい感じではなかったのもその性だろう。白い岩手山を背景に、冬に備えたスキー場の準備が既に出来ている様だった。
何も考えずに暮らしている自分たちの日常を振り返りたくなる こんな旅行も偶には必要なのだ。
十和田湖の奥入瀬にも 角館の武家屋敷にも松島でも 行く先々に 外国観光客が多くいた。多くは観光バスで来た団体らしいが、ガイドは自国の方で 少し観る場所が日本人とは 違うのに違和感があった。
今は、日本の何処の観光地でも似た感じがあるのだが、大量の外国観光客に日本人ガイドも不足して 対応できず正しい日本感を伝えられていないのかも知れないと残念に感じるからだろう。
しかし、外国語表示も無く交通も不便な地方の隅々まで来られる異国の人達も 日本の秋の紅葉と原風景に誰もが感動して帰るのには間違いは無い。
松島の円通院境内の紅葉
角館の町も
松島 瑞巌寺前で注文した「あなご丼」・・伊達政宗の連想らしい?