昔話になるが、現代の何でもがコンピュータで制御され構成されている以前に家庭でより便利に・・」・とタイム・スイッチ考えられた電気時計があったのを覚えているだろうか。1958年工業高校を卒業し東京大田区の家電機器を製造する中企業(社員300人規模)を学校から薦められたままに応募し入社する事になった。東芝の下請けで当時人気の「電気炊飯器」の生産が主力だったが、私は別棟の「トースター」組立ラインでドライバーを使う工程を担当させられた。次々とベルトで送られる発熱体の付いた本体にクロームメッキのカバーを取付ける担当だが1分に一台、一日に約4千台のトースターが最終工程に積み上げられる様にも驚いたが、翌日の手のひらは豆だらけになった。
これは「東芝トースター形TT-6」でなく欧州製の類似品・・GE製を国内向けにしたポップアップ式トースター
2年間現場経験の後、技術部に配置転換となったが家電産業の盛況で技術陣強化の方向に沿ったものらしい。図面が得意だと言うと最初はトースターの設計補助をさせられた。なかなか興味ある仕事だったが、完了すると、次は国内で初と言う「自動トースター」設計・試作・試験・認定試験認可までを担当する事になる。毎日、食パンを10斤焼いてデータを取る日も続き、やがて「形TT-18 東芝トースター」として市場の店頭に並べる事が出来た。
炊飯器に繋ぐと「朝起きれば御飯が出来る」と言うテレビコマーシャルで「タイムスイッチ」と言う物が宣伝されていた。置時計にスイッチを付けた商品だが時計企業からの提携品を東芝製としてこの企業で品質管理され出荷されていた。
次の開発テーマはダイアル・ツマミで設定するこの「小形タイムスイッチ」。未経験の時計技術だったが時計会社から出向して来た先輩技術者から歯車の初歩をいろいろ教えて頂き学びながら何度も商品設計のやり直しをしたのを記憶している。時計と言っても動力は交流モータであり、減速部分だけを完成できれば難しくは無かったが、大電流の15アンペアのコンセントの設計も初めてでこの開閉試験には苦労した。ここは電気科で学んだ電力知識が少しは役立ったので学校の知識も無駄ではなかったと初めて思ったのだが、次の法律課題には困ってしまった。
これは新分野商品で製造発売には「電気用品規格」の工場認可が必要で工場敷地・所有設備を各部署に調べ申請書類を法律書を読みながらまとめた。そんな不得意な苦労までさせられたが、何とか一年後の秋の新商品として「形TWM-701タイムスイッチ」が東芝から発売された時は、とても嬉しく誇らしくも思った物だ。
御飯の炊上がり温度を検知して電源を切る炊飯器も、焼き上がり温度で自動でポップアップするトースターも仕組みは「サーモスタット」と言う温度スイッチを使った簡易な自動化だが、タイマーで決められた時間に電源を「入・切」出来るサーモスタットを使う簡単な自動化は、家庭での最初の省力化だつた気がする。
これは「東芝トースター形TT-6」でなく欧州製の類似品・・GE製を国内向けにしたポップアップ式トースター
2年間現場経験の後、技術部に配置転換となったが家電産業の盛況で技術陣強化の方向に沿ったものらしい。図面が得意だと言うと最初はトースターの設計補助をさせられた。なかなか興味ある仕事だったが、完了すると、次は国内で初と言う「自動トースター」設計・試作・試験・認定試験認可までを担当する事になる。毎日、食パンを10斤焼いてデータを取る日も続き、やがて「形TT-18 東芝トースター」として市場の店頭に並べる事が出来た。
炊飯器に繋ぐと「朝起きれば御飯が出来る」と言うテレビコマーシャルで「タイムスイッチ」と言う物が宣伝されていた。置時計にスイッチを付けた商品だが時計企業からの提携品を東芝製としてこの企業で品質管理され出荷されていた。
次の開発テーマはダイアル・ツマミで設定するこの「小形タイムスイッチ」。未経験の時計技術だったが時計会社から出向して来た先輩技術者から歯車の初歩をいろいろ教えて頂き学びながら何度も商品設計のやり直しをしたのを記憶している。時計と言っても動力は交流モータであり、減速部分だけを完成できれば難しくは無かったが、大電流の15アンペアのコンセントの設計も初めてでこの開閉試験には苦労した。ここは電気科で学んだ電力知識が少しは役立ったので学校の知識も無駄ではなかったと初めて思ったのだが、次の法律課題には困ってしまった。
これは新分野商品で製造発売には「電気用品規格」の工場認可が必要で工場敷地・所有設備を各部署に調べ申請書類を法律書を読みながらまとめた。そんな不得意な苦労までさせられたが、何とか一年後の秋の新商品として「形TWM-701タイムスイッチ」が東芝から発売された時は、とても嬉しく誇らしくも思った物だ。
御飯の炊上がり温度を検知して電源を切る炊飯器も、焼き上がり温度で自動でポップアップするトースターも仕組みは「サーモスタット」と言う温度スイッチを使った簡易な自動化だが、タイマーで決められた時間に電源を「入・切」出来るサーモスタットを使う簡単な自動化は、家庭での最初の省力化だつた気がする。