昨年暮れに計画した、今年三月の六甲山の滝山行きが 昨日の晴れ間に登頂完了。冬から春を過ぎ、もう初夏の気候だが 桜もツツジも終わり 紫陽花にはまだ早いが 緑はきれいで修法ヶ池のランチ時間は とても心地がよかった。花が無いので計画は少し変え、滝山-再度山-はそのままで 下山路を高雄山を登らず 手前の蛇:ケ谷-市ケ原と言う新コースを下ることにしたが 全所要時間は6時間で余裕を持っての山登りは 後期高齢者と呼ばれる人には適当だったらしい。
神戸異人街の真後ろにある滝山城遺跡は東西600m、南北400mと言う標高340mの海を一望する山岳要塞だった。戦国時代で城主はコロコロ変わったが 正慶三年の挙兵記録(1333)が一番古いらしい。昔の地図を見ると、西に再度山城・花隈城・東に摩耶山城に囲まれ 海岸に近い高台で 主に大阪湾を航行する船運の監視を担っていたそうだ。見通しの良いこの高台は に京都から大宰府までの西国街道が眼下で監視も出来るので戦国時代は奪い合う拠点だったのだろう。
今は城山は、登山者は少なく布引渓谷の民家脇から登り 布引ロープウェイの下を潜り 更に上に出た高台が 滝山城を守る廓・・城の守護部隊がいたと言う 木に覆われた広場で 市街を見下ろせる静かな場所だ ウイークデイのこともあって 大龍寺から再度山まで 他の登山者には会わなかったが。
滝山城史跡と言う山頂を中心に 廓と言う 土塀・木柵で作られた拠点が存在したそうだ。堀切と言う人口の谷跡は判ったが、私には石が散乱した広場としか見えないが・・森閑とした 歴史は確かに感じる処だった。最後は織田信長の手勢が 城主だったが、花隈城に逃げ込み廃城となったそうだ・・お城の歴史は、どれも悲しい物語があるものだ。
大龍寺まで登り、弘法大師が二度も修行に訪れたので読み方は「ふたたび山」が正しいらしい。本堂と奥の院を登り470mの山頂に着いた。私はもう、四度目になるのだが・・。
山頂手前の岩場 天狗岩で道に蛇、マムシではなく ヤマカガシだと思うが体長80cm程。道の真ん中に寝て 後は崖で迂回も出来ず一旦下がってストックで枯葉の上を叩くとキュツと声を上げて、崖下に逃げて行った・・蛇の声も初めて知ったが この時期は毛虫とか尺取虫が木に下がり 足元にも多くてこれも春の市街地の低山歩きの特徴なのだ。
蛇ケ谷も初めて入るのだが、薄暗いが良く整備された登山道だった。谷は苔むした岩に囲まれて 歴史では「和気清麻呂はここで遭難した」とある・・六甲山は、村落に近いので 何処をとっても歴史が残り 小まめに標識を置く人もいる。30分ほどで抜けた先が市ケ原だ。いつも桜茶屋から、別ルートを使うので この谷方向に降りると広い河原があったのを初めて知った。
丁度、上高地の梓川河原の景色に似て 急な流れ中に小魚が群れを成して泳ぎ 家族連れの人たちとか 若者もいた。新しいコースを使うと、新しい発見があるが 今回も心地よい山旅に感謝。
城山 {滝山城址} 登山口
滝山城址史跡 山頂430m
再度山 山頂470m ・・いつもは木が茂り展望が無いが この時期は最高
修法池を東に行き、蛇ケ谷から下山・・昔人の遭難記録があった