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碧い山・青い海

趣味の山登りとか、技術とネット情報を照合し個人メモに・・

2305- 平成新山

2023-05-15 | 旅行

 長崎の雲仙に初めての旅行、一泊二日の小旅行でも 新しい場所を訪ねるのは新鮮で楽しい。

 雲仙温泉は雲仙普賢岳の山頂の一角で標高1300mに近い所にあった、道も険しく 霧も深いし途中から雨になり温泉の噴き出す源泉は硫黄の匂いと立ち昇る湯けむりでホテルも火山と緑のど真ん中だ。 しかし、翌日は青空に普賢岳と平成新山が見え、雲仙ロープウェイ乗り場のある 仁田峠は観光客だけでなく 登山者も多く山つつじも満開で 登山道からは海が見えだろうと想像したら一緒に登りたくなったが・・。

 案内では峠から普賢岳には 途中正面の未だ岩から煙の出る新山山頂を眺めながらその横を抜け 普賢岳山頂に出るらしいが こんな地方に登山者は少ないと思ったら 九州でも人気の高いコースらしい。

 調べると普賢岳1359mだが、1990-95年の大噴火で隆起された新山は1486mで親を追い越して出来た山だが 3年前も山頂一部が崩れ 山の形が変わり未だ標高も変わる可能性がある国内最新の山頂だそうだ 。あれから 30年、普賢岳噴火による火砕流と土石流は死者も出た大災害となった、しかし 約2世紀前の1972年(寛政4年)にも死者が1万4千人の島原大変と言われた災害の歴史もあったから 2世紀も地中深くにマグマが活動して噴火の機会を待っていたなんて誰も考えられない災害になった。

 温泉と自然に恵まれた豊かな島原半島だが、ここで生活して行くには世代を超越した自然災害も考慮していないとならないのだ。平成新山の見える西側には火張山公園と言う 火砕流でダム堰堤が破壊され ダム底を花公園にして「災害を忘れない様に」と命名をも災害前に存在した火の見張り台を残した 観光地にして維持しているそうだ。

 丁度、ポピーの花が満開で雑誌の表紙を見る美しさだったが 夢の様な場所に 難しい災害の歴史とか由来の説明は 若い人には嫌われるらしい。四季に花は変わるそうだが 日本の原風景の様な新山が見下ろしているホピーの群落は  何か私には何か落ち着かない景色に見えた。

 

 仁田峠で

 


2112- 最古の温泉旅館・・

2021-12-09 | 旅行

 コロナで、申込んでいた旅行が二回程キャンセルとなったり この2年間の旅行計画は散々だったが でも緊急事態解除の合間に 二泊三日の短期旅行が二回出来たのと 今月に秋に申込んでいた 北陸・法師温泉フリープランの良い旅行が出来たのも コロナ下の地元観光事業の補助金制度とか 旅行社の低価格企画の結果なのだろうけれど。

 法師温泉は、加賀温泉の白山に近い場所の高級な温泉宿とは知っていたが 小松・金沢は数回旅行していたので多分 法師温泉も同じ歴史を残した良い場所だと思ったので これは偶然の幸運だったのかも知れない。

 歴史は奈良時代初めに小松の那谷寺を白山信仰の道場として開山した高僧が前田藩の支援も受けて宿坊として法師温泉を設置し それから千三百年、そして現代は46代目の一族経営の旅館になったと言う。敷地三千坪もある宿坊が 能舞台もある様な旅館となり 過去に世界最古のホテルとしてギネスブックにも載ったと言うから 本来は一般人には縁遠い富裕層の集まる場所だったのだろう。

 宿の風格とか、泊り客しか入れない小堀遠州も関わった中庭を見学したが 今までのホテルとか旅館の認識を越えていて この庭を見れただけでも旅行の価値があったと思った。旅館はともかく、残念ながら天候は着いた日も翌日も 雨交じりの曇り空で 近くの岩窟にある那谷寺までは行けなかったが 代わりに伝統工芸村をゆっくりと周る事が出来た。3日目は好天に恵まれたが天候の粗さも北陸らしい体験で 宿の食事も地元食材で美味しかったし 客も少ないのでサービスも行き届いていた。改めて、この地域の歴史の深さとか 雪国特有の伝統文化の高さにも感心する。

 コロナで海外に行けないと思っていたが、お陰で国内にもまたまだ 知らない処が多いし 寧ろ外国観光客の来ない静かな国内が本来の日本の風景であり コロナが無かったら昔の観光地は消えてしまったかも知れない・・・外国人で賑わったかっての 人気観光地にも、多分同じ反省をし 昔返りを望む人も多いはずだ。

 

 玄関先では、豪雪に供えた雪吊りが・・

 

 


1805- 豪華客船クルーズを体験

2018-05-14 | 旅行
 神戸港から、これまで何隻もの豪華客船を見送り兼ね眺めてきたが その中の「ダイアモンド・プリンセス11.6万トン」全長290m、幅37mの船でのルーズ体験を終えて 先日神戸港に戻った感想。
 八日間神戸発着の南九州から韓国釜山の格安クルーズ・・昨年暮れに格安広告を見て、その早割りを申込していた、折角なので船室はジュニア・スイートと言うクラスのバルコニー付の部屋を取ったのだが 充分に広く快適な部屋だったが英国船籍なので出国審査の後に乗船となり全員人は無国籍人ばかりになる世界。
 でもこの船は建造は日本企業の三菱造船長崎で2004年に建造された 国内最大の豪華客船だったが 建造中2002年に 船火事を起こし納船が9か月も遅れて全国ニュースになった事でも有名になった話題の船でもあった。造船大国日本が、この辺りから凋落に転じたのだろうか。

 でも普通なら、建造中に火災を起こせば 契約を破棄される気がするが 英国人はそれをしなかつた。内部は「神戸-大塚家具製」で何処も素晴らしかったが、良い物であれば辛抱強く待つのが欧州の感覚で 日本人間隔とは違うのだと 船内で知り合った長崎方が教えてくれた。長崎三菱造船には、姉妹船「サファイア・プリンセス」と言う同規模も同じ年に納船したのだが この船も小火災を起こし 造船会社としては歴史に残る多大な損害になってしまったらしい。

 さて、八日間の豪華客船クルーズだが 15年前でもその造船技術の素晴らしさには感心してしまった。船主の要望で作られているが、英国風のそれを忠実に実現しているのが船内を回って良く理解できた気もする。乗客2800名に船員スタッフ1100名、二人に一人の感覚で日本人1400・豪州米から800・台湾300・その他なのだそうだ。船内にはレストラン5つと、ダンスルームのある大型バーが5つ、他にも数回参加するプレミアム乗客の専用レストランもあるらしい。
 欧州の人とか、日本人の中にも常連客となり既に数回目で寄港地下船もせず 図書室の本を読んだり プール・ジャグジーで日光浴したりして優雅に過ごしている人々も多い。中には、船内をジョギングして回り 疲れたらデッキレストランで 軽い食事を取ったりしてゆったりと過ごしていた。

 私たちは5カ所の寄港地の中で、不案内の「釜山と油津」2カ所はオプション予約し 広島と鹿児島は判っていたのでタクシーで半日で興味ある個所を行って戻る程度にしたので 日本人の中では ゆっくりと過ごした方になるのだろう。お陰でジャグジーも、屋上温泉も露天風呂も使って見たり 7階の船を一周できるランニング通路で 体操したり 夜のダンスも欧米の人と一緒に教えあったりして 不断経験できない 楽しい思い出も沢山出来たのも良かった。
 ダイニングで偶然一緒にされて、仲良くお話も出来た札幌の若い女性ツインも 翌朝に部屋に呼んで朝食のルームサービスを取り 海を見ながらバルコニーでお話も出来た。帰ってから写真も交換したので この旅の余韻となって今後も交流が続くのかも知れない。

 しかし広い海の上で、国籍も様々な4千人近い人が 毎日食べ放題・飲み放題、夜は毎日ショータイム ・・・こんな世界は予想はしていたが、まるで宇宙に浮かぶ惑星にいる別世界だった、世界中を今も沢山の豪華なクルーズ船が航行し似たようなものだとすると 海上でもまるで宇宙の星にいる様な 現実が既に地球上にある事も知ってしまったらしい。

 ダイプリの広告写真から その1

 
 ダイプリの広告写真から その2


 神戸出港を祝って、屋上デッキでは大スクリーンと音楽でデイスコ・ダンスを踊るダンシング・クルー


 船内中央の「プリンセス・シアター」、毎晩ミュージカルの本格的なショウがある


 屋上デッキには、大きなピザとハンバーガーカウンターが並んでいる


 二日目は「フォーマル・ナイト」船長主催のシャンパン・ピラミッドのパーティ。礼装で参加するのが、国際礼儀作法だ


「マリントラフック」で船の現在地を調べると、既に宮古島の北を航海し次のクルーズは台湾なのかも・・・




1610- 米NYで感じた自由

2016-10-31 | 旅行
 また、ニューヨーク。飛行機の窓から撮った写真の二枚。
特徴的なセントラルパークを見つけ、入国時にマンハッタン上空を回り空港 (JFK) に降りたのだと後から写真を見て判った。着陸時は夕日の中を飛んでいたが、この景色の少し前 JFK空港を見つけた直前 眼下に広い沼地があった。この写真と地図を比べて、何かの工場プラントかと思ったら「ジャマイカ湾野生生物保護区( The Jamaica Bay Wildlife Refuge )」。ケネディー国際空港のすぐ側にあり、広さは3705ヘクタール、沼沢地、塩水池、真水池、高地のフィールド、森林など大変自然の変化に富んだ国立公園の保護区だそうだ。日本だったら、すぐ埋め立てて工場誘致・・となるのだが 自然保護が全てに優先する政治なのだろう。

 ここは 2012年ハリケーン"sundy"に襲われ、台風に備える意味も兼ねて 大きな牡蠣養殖場を防波堤とする計画が出され 既に実績も上げつつあるらしい。そう言えばニューヨークは島の北端ては牡蠣が大量にとれて、Central駅の地下に有名なオイスターレストランもあるからニューヨーカーは牡蠣が好きなのだろう。

 前回もイーストリバーに掛かるブルックリン橋を書いたが、橋の下に狭いが砂浜が残され波が打ち寄せていた。マハッタン島の全周を見ても 日本の海岸線の多くはコンクリート岸壁だが、海岸線が多く残され、ハドソン河でも釣りができるとも聞いた。南のスタテン島とか南端のバッテリー公園の船着き場も海の中に杭が林立して まるで昔の波止場の風景なのだ。

 あまり知られてないと思うが、イーストリバー脇の国連ビル前の公園にも猫位のリスを沢山見かける。警備の人から、Don't touch!と注意される。理由は 病気を持っているかも知れないから・・と。これも我が国なら、即刻駆除されるのだろうが ここでも昔から 人間と動物の共存共栄が許される自由な世界になっている。・・リスだって、自己責任なのだ。

 街中のど真ん中に数えきれない位の公園で点在し、楽しいパフォーマーも自由に活動しているが拡声器は禁止で 自販機は無いが屋台があり公園にはベンチが豊富で木陰もある 静かな公園ばかりで人との対話がある。何でも自販機でペットもロボットで・・と機械に向き合う 言う何処かの国と比べると、この街の住民は大自然を愛し 自然に囲まれてながら暮らす事を常に大切に思って暮らしているのではないだろうか。

 この旅行で一番感じた事だが 私たちの国は、世界でも環境保護は先進国と思い込み クーラーで固めた住宅構造が良い生活だと思っているが 自然を遠ざけてしまう大きな誤りをしているかも知れない。

 ニューヨークのアップタウンだ、周辺は自然の海岸線が残され ハドソン河に掛かる橋とクロイスター寺院の黒い森も見える


 マンハッタンに近接する、ラ・カーデイア空港上空・・土地も広いのだが、空港周辺以外は 海岸線が残っている


 イーストリバーを越えた、ブルックリン橋の袂には波の音がする砂浜がある (ガラス建物は古い回転木馬があるらしい)


 自由の女神の渡し船も出るバッテリー公園船着き場、木の杭が林立していて 何か大昔の波止場風景に見える

1610- ニューヨークで想ったこと 02

2016-10-11 | 旅行
 観光客以外の、ニューヨーカーを見ていて 最初に感じたのは 人の生活には階層がある・・と言う感覚だ。ホテルに住み、ホテルで朝食をして仕事に行く上級層、ホテルに泊まり、中の瀟洒な出店で サンドイッチと飲み物を新聞を読みながら済ませ15分ほどで出かける紳士・淑女がいると思うと街にはあちこちに屋台が出て通勤で急ぐ人に 安価なホッドドックはコーヒーを毎日買って それを飲みながら速足で仕事先に向かう人など・・。もう一つの階層、街は50m程のブロックで区画され歩いていると2ブロック毎に 一人程度の浮浪者がいて恐らく薬中毒かアル中とか病気を持つ人かもしれないが仕事を持てない人たちだ。人生に勝者と敗者、幸運と不運の人がいるならその様々な階層の人たちが一緒に住んでいる感じがする。

 背筋を伸ばして、颯爽と歩くニューヨーカー・雑誌もモデルかと思う美人が 赤レンガの外階段の下を通り抜けたり 何か不思議に全てが映画で見た一場面に見えてしまう。おそらくこの方たちは、自分の地位に高い誇りと価値を持ち紳士淑女はこうあるべきなのだと・・考えて暮らしているのだろう。
 家族で来ているレストランで5歳位の男の子に親は、メニューのアドバイスの後、自分でウェイターに注文させる風景は普通だが こんな子育てが人を自立させ紳士を作っていくのだろう。
 私たちみたいに、貰った割引券を出して買い物などしない階層なのだ。ここの路上生活者も、それぞれの芸とか役割に威厳が感じられるのも不思議だ。
そして富める人から、貧しい人への互助の精神が社会制度のあちこちに組み込まれているのも 日本ではあまり見られない風景だ。

 美術館の入館料は大人25ドル・シニア17ドルと決められている。シニア二人分の34ドルに対して35ドルを差し出し「幾ら払うの・・・35ドル」返事をして1ドル釣銭を待った。次の人応対を始めたので「お釣りは・・」と聞いてみた。すると「貴方は先ほど35ドルと言った・・」、と言う返事。それでやっと気が付いて「イエス・アンダースタンド」。
 つまりメトロポリタン美術館も自然博物館もお金の払えない人は1ドルでも2ドルでも入館OKなのだ。お金に余裕のある人は百ドル払って入館するのもあるのだから。MET入館は100ドルでも安い位なのだが こんな仕込みも、お金持ちが社会に感謝して 自由に街に還元できる仕組みなのだろう。
 路上演奏のJAZZマンも多い、楽器ケースを前に置き観光客から小銭を貰うが 中には50ドル・20ドル札も見える。中心部にはパントマイムで小銭を貰ったり、私たちもうっかり、セサミ・キャラクターに囲まれ写真も撮って貰ったら、チップを請求され10ドル取られてしまったが。
 地下鉄の自販機が、停止していたので困っていると本を読んでいた若い女性が 2ドルで改札を通してあげる・・と言う。二人分4ドルを渡すと、改札ゲートを自分のメトロ・カードを使ってゲートを開けてもらった。通常一人3-2.75ドルなので安いと思ったが、一週間乗り放題のフリーパス(30ドル)を持って生活費を稼いでいたのだ。観光客15人を利用させたら元が取れ後は大儲け。

 さらに、黒人街ゴスペルツアーに参加した。費用は実費で安いが、教会で寄付をする義務がある。 ゴカペルは今世界でも人気だ。このツアーを企画する現地日本人は、毎日日本人以外の観光客も含めて、中毒患者の更生活動として成果を上げ 教会も11年前より、見違えるような立派な教会になり 30人程のグループの歌声は見事だった。このARC教会のゴスペル合唱隊のリーダーの、路上生活の経験者で 独唱を含めた大いなる祈りの歌声は 今の幸福に感謝する心にこもった歌声と その迫力は聞いているほうも陶酔してしまうほどだ。コンサートで聞くのとは、まるで違う本場のゴスペルなのだ。ハーレムのアボロ劇場から、飛び出した有名な黒人歌手には 10万ドルの寄付する人も多いそうだ。

 個人主義と自己責任が徹底され、ランチを連れの分も一緒に二人分注文すると「ユアー・ハングリイ ?」と聞かれてしまう。
前に書いた、地下鉄自販機も世界の人種が使用することを考えられて 旧式で単純な機械だ。日本の券売機は3人分とか、路線選択とかで電卓の様な 多数のボタンがあるがそれは必要がないのだ。技術があるから、便利になると新機種に次々替えたりしない。世界中の人が理解できる様に・・時代遅れの機械でゆっくりと進むのが とても心地よい。建物も古く街も11年前と変わらない、街中がビル内部の工事中が多かったが 街の風景は相変わらずギャングが逃げ回る外階段の景色で、壊して新築されたのは911の「ワールド・トレード・センター」だけ。街中に警備のボリスマンも多い、要所には最新銃を抱えた軍人もいたがみんな一緒に写真を撮りたいほど恰好が良い。でもこの街の、豊かさと自由な雰囲気は米国人独特の明るさなのが 常に青空が見渡せる街の景観からくるものだろうか。

 自然史博物館の入場券窓口は、常に行列だ

 
 本場のゴスペル・マイクも使わず二階席まで届く済んだ歌声・・・


 五番街にある有名店プラダの前に浮浪者がうろうろ、面白い組み合わせだと写真を取るとチップを要求している強かさ・・。
前のトランプタワーがあり、横はティファニー店。