- 松永史談会 -

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ティーデマン氏「児童観察録及びその批評」、明治32

2014年06月21日 | 断想および雑談
①高島平三郎・塚原・松本らが設立した教育研究所が明治32年出した翻訳書


松本らが中心となって翻訳したものであるか、否かを含め、後日検討予定。



「・・・そもそも児童を精確に研究せんとせるはドイツを以て始めとす。1782年「マールブルグ」の哲学教授ディートリッヒ・ティーデマンが『児童精神の発達』を著はせる。これ小児童研究の嚆矢にして、この書はフランスの「ペレー」氏が『ティーディマンと児童学』と題する著書を、1881年において公にしたるより、広く世に紹介せられたり。1851年「レービッシ」氏の著『児童精神の発達史』と題するものを公にせられたるが、実際上著しき勢力を世に与ふることなかりき。その後1856年「シギスムンド」の『児童及び世界』といへる観察録あらはれたり。氏の観察ははなはだ精密なるものとして一般に承認せられたるが、この後「クッスモール」「ゲンツメル」「フィールオルト」などの生理者及び医師が、ますます精確なる研究をなすに至れり。 1880年「フィリッツ・シュルツェー」氏が公にしたる児童の言語に関する研究も、また有益なるものなり。この頃「ストルムペル」氏は、その心理的教育学を著し、附録として初二年間における、女児の精神発達に関する注意を載せたり。

1882年「プライヤー」氏は『児童の精神』と題する著述を公にし、すこぶる精密なる児童の研究をなせり。而してプライヤー氏の著述が、ドイツにおける学術界に及ぼせる影響は、これを外国に及ぼせる影響に比すれば、かえって少なるの傾きあり。

この故に児童研究は、もしその起源をドイツに発せるも、現今もっとも隆盛の域にあるものは、反りて米国なるを見る。しかれども、ドイツにおいても1896年より「コッホ」「チムメル」「ウーフェル」及び「トルゥペル」などの諸氏の尽力によりて、「ディー キンデルフェーレル」と題する研究報告を発行せられ、以て児童心理学のために、大いに貢献するところあるに至れり。・・・・」(全文引用

〇松本孝次郎「実際的児童学

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