- 松永史談会 -

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妖怪学者・井上円了の「南船北馬集」

2013年10月11日 | 教養(Culture)
井上円了は明治大正期に活躍した超有名な宗教哲学者&文筆家だが、迷信打破のために妖怪研究を精力的に行った。
かれは晩年、現在の東洋大学整備資金を売るために全国行脚を行った。さながら明治・大正期の重源さんといった偉人なのだ。
南船北馬集はその行脚の記録集。沢山の巻数があるが、これは明治43年刊の第四巻。NHKブックスサイズの小冊子だ。

出前講義というか出張講義というか、要するに別のスレッドで取り上げた山本瀧之助が行ったことも優良なる尋常小学校卒業者を対象とした、巡回講習会と称する井上円了風の講演活動だったわけだ。


旅先で明治天皇の勅命を夢に見たので、その夢記を漢詩に詠んだりしている。相当の天皇教教徒だったようだ。
井上は高島平三郎の東洋大学における上司・恩師クラスの人物だが、募金活動として全国を巡講して回るということを行ったわけだが、高島も大正・昭和にかけて小学校や女学校などで盛んに講演活動を行った。

「本田教育」第5号 大正11・8月、大阪市本田小学校本田教育会、大11、(高島平三郎講演録含)

彼らは出前講義(授業)の名人だった訳だ。

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