えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

バカンスの惨

2017-08-19 14:36:53 | 歌う
17日の夕方のテロに続き、18日未明にバルセロナでも車が市民らに突っ込み、女性が死亡した。イスラム過激派による犯行と見られる一連の事件の犠牲者は計14人、負傷者は130人を超えたとのこと。車が凶器になったとは!

事件が起きたのはあのランブラス通り、20年も前にぶらぶら歩いたあの繁華街、ぜひまた歩きたいと願っていたあの楽しい道が恐ろしい道になってしまった。日本人の犠牲者はいないらしい。でもすでにバルセロナへ向かっている観光客は折角の旅が台無しではないか。一生に一度のスペインの旅を願っている人もこの事件で見合わせるかもしれない。

▲ランブラス通りをぶらりぶらり行く影よわれより離れておくれ

富士山のご来光

2017-08-18 15:09:23 | 歌う
大勢の登山者でいま富士山は賑やからしい、朝刊には「ご来光を拝もうと未明にかけて山頂を目指す人たちが列を作っている」と闇にあかりが漂う幻想的な光景が紙面に広がっている。

私は富士山の頂上でご来光を眺めて感動したあの時の記憶を呼び寄せている。半世紀以上も前なので写真が見つからない。でも「富士山の頂上でご来光を見た」ことは親しい人に度々話しているらしく「その自慢話は何度も聞いた」と言われる。ブログでも書いたかもしれない。とりあえず富士山の歌を、2時間前に駅ビルの36階のラウンジからは雲に隠れて見えなかった山を。

ボクたちの富士山

登ったことがないけど富士山好きなボク、登ったことがないからでしょう

ボクたちの富士山の高さはアバウトで2千、3千、5千メ一トル

いまは静かにしているけれどそのうちに噴火するかも富士山、わたし

あるきだす宮崎莉々香

2017-08-17 13:46:46 | 歌う
1996年、高知県生まれの宮崎莉々香が昨日の朝日夕刊「あるきだす言葉たち」に「日々、くるめく一」12句を。

⚡虹のなかになめらかに壊れる自身

こんなテンションの高い句は私は作れない。作者はいま明治大学文学部在学中。「ナルシストだなあ」と思う。「若いなあ」と思う。

⚡ぷろペらが沼のすべてを知っいる

プロペラではなくぶろぺら、沼がどろりと広がっゆく。底しれぬ沼。

⚡指す指をにがして星の在るけしき
⚡目をひらくちからにさぎそうがひらく

星を見あげながら自身の指を意識する、さぎそうを見ながら自身の目を思う、自己陶酔しているのだろか。

「円錐」「群青」「オルガン」に参加。澤好摩に師事。意欲あふれる彼女の今後が楽しみだ。あるきだしたばかりの宮崎莉々香の句は宇宙へ向かうかもしれない。

「在るひと」と「無いひと」

2017-08-16 13:53:58 | 歌う
▲新宿の都庁の地下のガレ一ジが寝室だなんて住処なき人の

昨日8月15日の「折々のことば」は

「あんたには在る。おれたちにはない。在るひとに、無いひとの気持ちは解らないよ」ある高齢のホ一ムレスの男性

鷲田清一の解説によるとこれは柳美里の小説「JR上野駅公園口」の「あとがき」からの引用。彼女は20年前の芥川賞受賞の時、「私は日本人でも韓国人でもない。家族もない。その「ない」ということを、書き続けける上で大切にしたい」と語っていた。

7年位前までは新宿などでホ一ムレスをよく見かけた。高層ビルの林立している新宿西口のビルの谷間で暮らす「無い人たち」、なかには以前は「在るひと」だったかもしれない。

震災や事故などで私たちはある日突然「無い」人になってしまうこともある。しかし若いときから高齢になるまで「無いひと」だっている。
「生まれながらに在り」そして「在るものを使いきれずに」この世を去ってゆく人も、蝉の鳴き声がさみしい頃となってきた。

今日は終戦72年

2017-08-15 13:44:16 | 歌う
72回目の終戦記念日の今日、全国戦没者追悼式が武道館で開かれた。全国の遺族ら約5700人や、天皇、皇后、安倍首相らが出席した。追悼式の様子を私はテレビで見た。

昨日の朝日俳壇は終戦記念日に合わせたような句が5句、短歌は2首。

金子兜太選

⚡しんしんと摩文仁の丘を蟻の列
益子さとし

⚡沖縄を戦はせるな兜虫
佐藤茂

大串章選

⚡エノラゲイ幻影を見る原爆忌
小林凛

⚡戦争の滴り落つる日本かな
佐藤茂

⚡終戦忌目を逸らしたきカ一キ色
芳俊悟

高野公彦選

😆ゲ一トルを巻きて炭焼きに行きし父長き休暇としての戦争
小林俊之

😆戦友の死のおおかたは餓死なりと伝えし人も老いて逝きけり
塩地慎介