✿ 短歌結社賞あれこれ ✿
美文字老女A子は優雅な文字ゆえに玉の輿に乗ったのだ、と私は思いい込んでいたが、プラスアルファーがいくつもある。その一つは気配り。たとえば私の投稿歌が新聞や雑誌などに載ったとき、 「おもしろい歌ですね。拍手」 などと絵ハガキをくださる。何十首ものなかの一首。よく私の歌に気がついてくれたとうれしくなる。絵葉書に一言だが私への気配りが伝わってくる。「賞をいただいても、仲間から無視されて淋しい」 という方も多い。情報を知らず、ご挨拶をしそこなうことのないように、結社賞についてお知らせします。現代短歌新聞9月号に掲載されていますので新しい情報かと思います。
✿ コスモス 純黄賞
山口照子 「ひとつまみ」「少々」「適宜」本当に知りたきことはいつも曖昧
中村敬子 ぼやきつつ幼なじみが串を打つ道幅せまき北商店街
✿ 塔新人賞 「記録」
佐藤涼子 人間はいつか死ぬとは知ったつもりでいたあの日まで
✿ 塔短歌会賞 「無限遠点」
北辻千展 今朝の夢とうつつをつなぐのりしろが朝霧ふかき駅にはありぬ
✿ 覇王樹賞 「一心に」
宮本照男 一心に花びら掴むとさしのばす両の手のひらひらりと抜ける
花薔薇賞(覇王樹) 小西喜弘
刻みては飛ばす作業を繰り返し除雪に一日使ひきりたり
✿ 日本歌人賞
高橋淑子 うす紅の花はまぼろしわが裡のある旋律に降りて止まざり
松谷東一郎 もしかして火薬の匂ひ運びしか白十字の花を風がなでゆく
日本歌人新人賞
須藤未奈子 三十歳何か始まる心地してまつさらなノート一冊買ひ来る
受賞された皆様おめでとうございます。さらなるご健詠を。 9月2日 松井多絵子
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