先日妻の友人のMさんから借りている群馬県の畑に行ったところ、Mさんの弟さんのYさんが山採りのタマゴタケを持ってきてくださった。
名前を聞いたことはあったが、実際に見るのは初めてで、その色と姿にはちょっと驚いた。食用のキノコということだが、山でこれを見かけても、毒キノコと思ってしまうに違いないような派手な色をしている。
Yさんが持参してくださったタマゴタケ(2016.9.3 撮影)
上の写真は、土の中から頭を出したばかりのもので、根元のほうはタマゴタケの名前の由来と思われる白い卵の殻に似たもの(外被膜というらしい)に覆われている。
もう少し成長したものもあったが、こちらは次の写真のように、柄が伸びてかさが開き、色がオレンジ色に変化したかさの周縁部には放射状に条線が出ている。
成長して柄が伸び、かさが開いたタマゴタケ(2016.9.3 撮影)
このYさんは群馬県の職員で、山林関係の仕事をされているということで、山野の植物にはとても詳しく、今年の春には山菜の代表格であるタラの芽とコシアブラをやはり持ってきていただいたことがある。このときはてんぷらにしておいしくいただいた。
今回もありがたく頂戴して、自宅に持ち帰りさっそくホットプレートで焼いていただくことにした。縦に割いてみると柄の部分は空洞になっている。
縦に割いたタマゴタケ、長さは15センチくらいで、柄の部分は空洞になっている(2016.9.3 撮影)
さくさくとした食感で、おいしく頂くことができた。
これを機にと、自宅周辺に生えているキノコを見て回ることにした。これまで散歩中にたくさんのキノコを見かけていたが、特に興味を持ってみていたわけではないので、どんなキノコが生えているのかまったく知らなかった。
歩き始めてすぐに、妻が「タマゴタケ!」と叫んだ。まさかと思いつつ近くに行ってみると本当にあの見覚えのあるタマゴタケに違いなかった。こんなに近くに生えていたなんてまったくの驚きであった。
自宅近くで見つけたタマゴタケ(2016.9.5 撮影)
途中さまざまなキノコの姿を確認しながら、さらに歩いていくと、今度は別荘地の敷地内にタマゴタケがまとまって出てきているところを見つけた。名前がわかってみると見方がこんなにも変わるのかと思えるくらいであった。
別荘の敷地内に出ているタマゴタケ(2016.9.5 撮影)
こうしてみると、近くの山に出かけるとこのタマゴタケは簡単に見つけることもできそうなのだが、しかし現在軽井沢ではキノコを採集して食べることは規制されている。3.11の事故以来の放射能汚染に伴う措置がまだ継続しているためだ。
林野庁のホームページ(http://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/kinoko/qa/seigennagano.html)によると、2016.5.30付けで長野県下では軽井沢町と隣の御代田町に、基準値(100Bq/kg)を越える数値が確認されているとして、キノコや山菜の出荷制限をしている。
また、軽井沢町のホームページ(http://www.town.karuizawa.lg.jp/www/contents/1001000000847/index.html)にも、「山菜は取らない、食べない、販売しないでください」とのPRが現在も継続してなされている(2015.10.30登録の情報)。
自然の恵み豊かなこの地方で、住民が自由に山菜を楽しむことができないのは残念なことだ。早く安心してキノコ狩りができる日が来ることを望みたいものである。
お返事は、どくだみのブログの方にしました。
以前、失礼なコメントをしてしまったので、自粛していました。すみませんでした。
タマゴタケ凄いですね。見た目、本当に毒キノコみたいですね。
開いていないタマゴタケを見るのは初めてです。
いつもわかりやすく、きれいな写真で、楽しみにさせていただいています。
主人が、キノコ採りもするのですが、あの日以来、山菜(キノコ、タラノメ等)が採れず、悲しい思いをしています。
地元の山菜が採れるのはいつでしょうね・・・
以前紹介されていた、水上勉さんの本を図書館で借りて読みました。
興味深かったです。
いつも乍ら写真素敵です。
楽しみにしてます。