N響の演奏会を聴くというウキウキ感よりも、NHKホールに立ち入ることのウキウキ感の方が勝っていることに、私はまだこの時点では気が付いていなかったのである。
開場時間は2時だが、その10分前に入口前に辿り着くも、
そこには既に多くのお客さんが並んでいた。それもそのはずで、
一番安い席は3階席後列の自由席になっているからである。実際、3階で席を選んでは見たものの舞台上の人間が米粒大にしか見えないくらい遠い感じがしたのだが、通路挟んで一列先にD席3600円の座席があると思えば、1500円のE席はお得感いっぱいなのかなとも思ったりする。
メインエントランスは、ちょっとごちゃごちゃしていて狭い感じ。
クラシックの演奏会だけを種目としていないホールとして見ると、ものすごくクラシック寄りな造りをしているのかなとも思う。
特筆すべきはこの階段。館内の座席表を同じ色分けでライトサイドとレフトサイドで床の色を変えてあるのである。
ホワイエの窓からは明治神宮の森越しに新宿高層ビル群が見える。東京はこういう大きな森が点在していて嬉しい。
他の窓からは代々木競技場が見える。ちなみにホール内は通路やホワイエのいたるところに椅子が置かれていて、1階と地階に設けられた飲食販売コーナーでは軽食としてのサンドイッチや洋菓子、お茶、ビールなどが販売されている。
まい泉のカツサンド870円+ペットボトルお茶130円=1000円・・・偶然か?必然か?それが問題だ。
ところで、今回の演目はブラームスのダブルコンチェルトとベルリオーズの幻想。さすが安定のN響。安定し過ぎていて、幻想のオーボエとコールアングレのくだりですら、全く緊張しないで聴くことができる。アンコールはなく、それを知ってか知らずか、幻想が終わって1回目のカーテンコールが終わるか終わらぬかというところで、3階席の人々はバラバラと立ち上がり始めた。東京の人は多忙な人が多いのか、演奏者への儀礼がなってないのか不明だが・・・大曲2曲であればアンコールが無いのも致し方ないが、こういう観客の立ち方は初めて遭遇したので、いささか驚いている。
会場を出るとビルたちの隙間から東京タワーが見えた。この辺は少し丘陵地なので遠くにあるタワーも見渡すことができるのかな?大阪や神戸にいるとこういう距離感で遠方のタワーが見えることはなかなか無いので面白い。
帰りは原宿駅まで10分かけて歩くか、渋谷駅まで15分かけて歩くか迷ったが、渋谷まで歩くことにした。都会の真ん中にいるのにこの距離感はちょっと遠いよなぁ。
周囲を見渡すと原宿駅方面に行く人の方が若干多い気もしたけど、気にしない気にしない。
おまけ。
ホール内唯一のエレベーター。階数の表記がマズイっぽい。この際、建物としての階数表示はいらないのではないかと思ったりもするけど、竣工当時からずっとこの表示なのかな?