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第11期灘大学第6回講義は「灘風文筆生活のススメ」と題してゲストに作家の西岡研介氏と松本創氏を迎えての講義であった。2人とも大阪生まれで神戸新聞社入社し、阪神淡路大震災は社会人で遭遇し、その被災体験というよりも記者として関わり、その後、フリーに転身し、灘区近辺に棲息されているという共通点を持っている。
共通点が多く、比較的近しい場所に住みながら、お二人は互いのことを「バイト君」「嘱託さん」と呼び合い、また今回の講義中では何度もお互いがお互いを「この人」と称している。仲が良いのか仲が良くないのかよくわからないけれど、何故か同じ校区のPTAの活動にも関わっておられるとか。
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両氏の著作についてのトークというよりは両氏が神戸新聞社の社員として関わった灘区と阪神淡路大震災とそれからの20年、またフリーランスのライターとして関わった東日本大震災からの5年、一般のお勤め人が仕事に出かける中、ご自宅で執筆活動を行うライターの生活スタイルなど、終始和やかな雰囲気で話が膨らんでいった。
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その中でいちばん印象に残ったのは「震災からの20年という時間」の中でべったり灘区に身を置いて生活された松本創氏の「一区切り」という観念と、その後、東京に何年か住んだ後に灘区に戻って来られたという西岡研介氏の感じる「俯瞰」という観念の差に大きく心を揺さぶられた気がする。特に、神戸を離れることで、より客観的に神戸を捉えることが出来るということや、「東京という場所に身を置くこと」と「神戸という場所に身を置くこと」との精神的な緊張感の違いなど、今まさに東京と神戸を行ったり来たりしている身分としては、大いに共感できるものがあって楽しかった。
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いつも使っている大型店で買った方が何かとポイントが溜まったり割引があったりするのだけれど、その場でお買い上げ。しかも、書籍のページをめくらずに買うのは至極珍しいことである。好きな作家さんのトークショーに行ってその作家さんの人となりに触れ合うのが一般的な流れなのだろうけれど、トークショーで初めて知った作家さんの人となりに触れて、どんな作品を世に送り出しているのかを知りたくなって購入したというのが正直なところ。普段だったら、まず購入しなかったであろうタイトルの本だけれど、ちょいと読んでみようと思う。
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そして、ミーハーな私はお2人にサインをいただいたのであった。
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