新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

何故カタカナ語にするのか

2014-08-09 08:06:49 | コラム
「スタッフとしてサポートする」:

これは台風で開催が危ぶまれている高知の「よさこい祭り」に参加すべく東京から空港に到着した方がインタビューに答えて言ったことだ。聞いただけでウンザリだった。日本語を冒涜するとまでは言わないが、カタカナ語の氾濫は此処まで来たかと嘆いた。

私は「裏方として活動する」という意味だと解釈したが、ご当人の説明もその通りだった。何故か我が国では「職員、部員、局員、従業員、軍ならば『参謀』を意味する」 "staff" という単語が大流行なのである。中には飲食店で給仕の仕事と言うか、ウエイターかウエイトレスの人を「ホール・スタッフ」などとあらためてカタカナ語化している例もある。

正直、気に入らない。例えば、素直に「当社の従業員」であるとか「当店のお客様に奉仕する要員」と言ってはいけないのだろうか。カタカナ語にすると近代的であり、働いてくれる人たちも喜ぶとでも解釈しているのだろうか。情けないことだ。私には解らない心理だ。

私が通っているフィットネス・クラブでもトレーナーかコーチの男女は皆同じ制服なのだろうTシャツを着ているが、そのシャツにはローマ字表記のクラブ名の下に "Staff" とも表示されている。そんなことを敢えて言わないでも、シャツを見ればクラブの従業員であることは一目瞭然である。

何故か我が国でローマ字ないしは英語もどきで何かを表示する際には「日本語の文化である言わなくても解って貰えることは省略する」を忘れて、ここまで親切に細部まで全面的に表示ないしは表記することが多いと私は見ている。長年、何故こうなるのかを考えているが、未だにこれという答えを思い付かない。英語教育の成果かも知れないとも思うが、ハッキリとは言えない。

これも以前から理解出来ない現象として指摘し続けていることがある。それは、大学生たちが着用するTシャツやスエットシャツかトレーナーには必ず大学名の次ぎに “Uiv." という奇妙な略語を表記することである。先ず言いたいことは「省略せずに "University" と何故表示しないのか」である。次は「その着用する若者を見て、その大学の附属高校生と思う人がどれほどいるのか」だ。

情けないと思うことは「彼等は自分の学校の名前を省略する無礼を犯しているし、そのように表記しないと自分たちが大学生には見て貰えないほど、自らの顔に自信がないのか」と思わせることだ。アメリカの大学ではどうかとお尋ねか。少なくとも "Univ." は見たことがないし、Stanford のような表記か、"University" と省略せずに表示されている。

話が逸れて英語になってしまったが、何れにせよ「スタッフ」との表記は歓迎しないと申し上げて終わる。


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