新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月20日 その2 卓球の素晴らしさ

2020-01-20 15:58:31 | コラム
世界的水準に達した凄さを感じた:

いきなり結論めいたことを言ってしまえば、「シングルスの全日本選手権の覇者がオリンピック代表から漏れていたというのは矛盾である」と思わせられたし、もしかするとこの競技はかなり明確に「モメンタムのスポーツなのか」と感じ取っていた。


昨19日は他に見たいものがなかったかのようで、卓球(ピンポンというのかテーブルテニスというのか)の全日本選手権の男女の決勝戦を観戦した。実は解説者が「既に世界的水準にある」と評した男子の準決勝戦の張本対某君(失礼、名前を失念)の試合内容は将に凄まじいもので、この競技の奥の深さと言うか駆け引きの難しさと、両選手の反射神経の凄さには唯々驚くだけだった。解説者が言う通りに猛スピード(恐らく時速数十キロ)で飛んでくる球に対して瞬時に判断して対処する熟練度と判断には感心する以外なかった。

その張本君を決勝戦で破ったのが2歳年上の矢張り高校生だったというのも素晴らしいというか、成人前の年齢の若者にしか求められないような、簡単に言ってしまえば運動神経と練習量の相乗効果がないと、あれほどの技術というかスキルは達成できないだろうなと思って観戦していた。マッチポイントを回避した張本君の精神力も凄いと思ったが、それを逃がした宇田君がめげずにフルセットに持ち込んで勝ってしまった勢いには、大袈裟に言えば頭が下がる思いだった。

女子のシングルスの決勝戦はピンポンのことは全く解らない私にも、早田ひなさんが石川佳純さんに対して優勢であると見えていた。早田ひなさんは準決勝戦でマスコミが例によって「三冠女王の連続達成か」と囃し立てていた伊藤美誠さんを退けていたのでモメンタムは十分だったし、失礼を顧みずに言えば最早全盛期を過ぎた感が濃厚な石川佳純さんをものともしない強さがあった。私の目にはここでも「反射神経と瞬時の判断による駆け引きの巧拙」が勝負を分けたと見た。

私独得の皮肉を言えば「伊藤美誠さんは不運にもマスメディアの過剰な持て囃し方に災いされたのであり、早田ひなさんはオリンピック代表を逃した代償が全日本選手権の覇者だった」となるのだ。私にはあの激戦の勝者が野村克也式表現の「勝ちに不思議あり、負けに不思議なし」が当て嵌まるか否かは判断できないのだ。だが、卓球という競技の素晴らしさは十分に堪能させて貰えた。



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