新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月23日 その2 台風に閉じ込められて

2017-10-23 09:54:41 | コラム
テレビを見ているしかなかった:

折角、痛み止めの効果が出ていたにも拘わらず、22日にはあの雨降りでも投票には行ったが、それ以外には何処に行くことも出来ずに、ボンヤリとテレビでスポーツ観戦で過ごしていた。注意力が散漫になっていて気が付かなかったが、夕方には日テレで女子のサッカー代表の試合を見せてくれたのだった。相手はスイスの代表だったが、折角我が国までやって来られてあの豪雨の中でサッカーをやらねばないとは本当にお気の毒だと同情していた。解説に登場した澤穂希も言っていたが、あの長野のUスタジアムの芝生の水はけの良さは出色だったと思う。

試合の内容は中々興味深いものがあった。それは、あのW杯を獲った時の顔触れから先発に残っていた者が、坂口、熊谷、鮫島、宇津木くらいのものだったこと。永里も川澄もいないし、宮間の消息は寡聞にして知らないのだ。それでも、あの頃の「そこでも繋ぐのか」と驚かせてくれた自陣のペナルティーエリア内でもパスを回していた「繋ぐサッカー」が出来かけていたし、新顔の連中の動きも忠実で足技もかなりの域に達していたのは「やるじゃないか」と思わせて貰えた。

両軍にとってはあれほどの豪雨の中でサッカーをやらされたのは不運だったと思うが、雨にも負けずに一所懸命にやって見せてくれた。スイスは全員が身長が高く体も大きいのは結構だったが、攻め方が単調で大味で、新顔のデイフェンス陣を崩せずに終わった。我が方は以前から比較的将来有望かと見ていたドイツ帰りの横山が得点できる形になれずに不発に終わった為に、後半になっても容易に点が取れなかった。問題は細かくパスを繋ぐ技術はあるのだが、あの顔触れ独自の決定的な形釜で出来ていないところにあると見た。

私が好ましいと思ったことは、後半から入ってきた中島が右サイドから持ち込んでシュートまで行った時に(私が信じる)鉄則である左足で蹴ったことだった。詳細は避けるが「シュートする時には右サイドでは左足、左サイドでは右足」が確実性があって望ましいのだ。更に、矢張り後半から出てきた岩淵が点にはならなかったが、小柄を補うべきスピードがある技で、相手デイフェンスの一瞬の隙を突いてシュートをしたことも挙げておきたい。

高倉新監督は未だメンバーを固定する時期ではないという意味のことを言っていたが、その通りだと思う。澤さんたちの頃のような十分に経験を積んだ者たちの集団ではない以上、シュート力の向上や、往年の宮間のような優秀なキッカーを育てる必要があるだろう。昨夜一寸気になったのが、右側にいた鮫島があの頃のような所謂「オーバーラップ」をして見せなかったことだ。あの独特の走り方が見たかったのだったので「どうしたのか」と思っていた。

終わりに結論めいたことを言えば、全体の印象は未だ「新監督の下に形が出来つつあるようで、将来有望かも知れないテイ―ムかな」だった。



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