新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

世界の情勢を語る

2023-05-22 08:24:00 | コラム
岸田総理がG7デ示された世界の正義と平和への努力に敬意を表すべきだが:

昨夜、知人と現今の世界情勢について腹蔵なき意見交換会を行った。結論と言うほどの事ではないが、「この先事態が如何に展開されていくか等読めるはずがない。だが、今回のG7があそこまで明らかにしたように『民主派」』対『専制派』、『アメリカとEU』対『ロシアと中国他』の分裂が明らかになってしまった以上、ある程度は見える気もするが・・・」だった。

各テレビ局も新聞も頻繁にその道の専門家、学識経験者、ジャーナリストに集まって頂いて、このウクライナ対ロシアの事変がどうなっていくかのご意見発表と討論の機会を設けている。有り難い事だ。だが、私は全て見出ししか読んだ事はなく、俗な言い方をすれば全て「しかと」している。そんな無茶苦茶な事をするのには勿論理由はある。

それは、私はもうずっと昔に勃発したように感じている「ロシアのウクライナ侵攻」が始まった頃に、我が友YM氏から「この事変はロシアの政権の内部が分裂するか反乱でも生じて、プーチン大統領が暗殺でもされない限り終わる事はないだろう」というのが、彼が日頃交流しているスタンフォード大学経済学部教授の言わばOB会とか、彼の交際範囲内にいる政治家たちの見解だと聞かされていたから。

これを聞いて私でさえ「尤もだな」と思った事だったし、事実未だに終わっていないではないか。しかも、ただ単に2国間の争いだけで事が済んでいるのなら兎も角、現状は最早誰も予想できていなかったほど極端に言わば「二大勢力の具体的に戦っている様子の見えない戦いというか争い」になっているではないか。当然の流れだろうが、ゼレンスキー大統領は広島まで飛んできて参加されたではないか。

これで見えてきた事はと言えば「これで間違いなく我が国の電気料金はさらなる高騰を続けるだろう」だった。これはただ単に一般人の生活を悩ますだけではなく、高い確率で諸物価の高騰(エネルギーコストの上昇を招くという意味で)の更なる主たる要因になっていくだろうという事。自分が戦争をしていなくても、これが戦争の引き起こす事態なのだ。

先の戦争を経験していない世代には解らないだろうが、当時は物資が不足し、食べる物がなくなり、気が付けば物が高くなってしまったし、「欲しがりません、勝つまでは」になっていたのだった。恐れているのは「今回の対立は複数の国がおおよそ二組に分かれてしまった事態だ」という点なのだ。敵か味方かはハッキリしていても、その敵が一方の国の有力なサプライチェーンだったりしているのだ。

世界から核兵器をなくすためには「世界唯一の被爆国」として世界(と言ってもG7にEUだが)に広島を見てもらう意義はあると思う。その点では私は広島を選挙区にしておられる岸田総理の努力には敬意を表したいと思う。だが、今後ますます激しくなるだろうエネルギーコスト上昇等々が引き金となって続発する物価高騰にはどう対処されるご意向なのだろうか。

私は既に岸田総理が「ロシアに対する制裁に参加される際に、国民にこの対応が引き起こすだろうエネルギーコスト上昇を、簡単に言えば電気代を始めとする物価だが、ハッキリと国民に告げて理解というか認識というか備えをしておいて頂きたい」との声明を出しておられなかった不手際を責めた。

今回もG7が恙なく開催できた事を喜んでいるだけではなく、想像できる範囲の「負の成果」も国民に語りかけておいて頂きたいのだ。それが国政を担当する者の務めではないのか。より具体的に言えば「憲法の制約があって武器さえ提供できない国であっても、戦争をしている国を支える一派の一国であれば、火の粉は国民に降りかかってくるのだ。そうとは思っていない国民は多いのではないかと恐れるが。

余談だが、G7の首脳用の車がBMWだったのには驚かされた。トヨタ他にはG7の首脳部の移動の安全を保証する鉄壁の装甲車を用意できなかったという事か。「情けない」などを通り越した失態ではないのか。総理官邸や外務省のロジスティックス担当は何をやっていたのだろうか。

何れにせよ、岸田総理には大役を恙なく果たし終えられて事に敬意を表して終わる。



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